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WordPressの構造化データ:テーマ・プラグインのJSON-LD出力の確かめ方と直し方

WordPressでは、テーマとSEOプラグインの両方が構造化データを出していることがあります。今のページで何が出ているかの調べ方、当サイトの実際の出力、記事の推奨プロパティとWordPressの値の対応、二重出力の直し方を説明します。

WordPressの構造化データ:テーマ・プラグインのJSON-LD出力の確かめ方と直し方

この記事の要点:

  • WordPress の構造化データ(JSON-LD)は、テーマ・SEO プラグイン・手書きのコードの 3 か所から出力されます。設定を変える前に、今のページで「どこから何が出ているか」を確かめます。
  • 確かめ方は、ページのソースで application/ld+json を探す、リッチリザルト テストと Schema Markup Validator にかける、Search Console のリッチリザルト レポートを見る、の 3 つです。
  • テーマとプラグインの両方が同じ種類(例:Article と BlogPosting)を出していると、内容の食い違う 2 つのデータになります。出力元を 1 つに決め、もう一方を止めるか、同じ @id でまとめます。
  • FAQ のリッチリザルトは 2026 年 5 月 7 日以降、Google 検索に表示されなくなりました。今入れる意味が大きいのは、記事(Article)・パンくずリスト・組織(Organization)など、サイトに合う種類です。

WordPressの構造化データ:出力元はテーマ・プラグイン・手書きの3つ

WordPress のサイトの構造化データは、テーマ、SEO プラグイン、自分で書いたコードの 3 か所のどれか(または複数)から出力されます。構造化データとは、ページの内容を検索エンジンが理解しやすい決まった形で書いたデータで、WordPress では多くの場合 JSON-LD(JavaScript のオブジェクトの書き方を使う形式)で <script type="application/ld+json"> の中に出力されます。

出力元出しているもの(よくある例)注意点
テーマ記事、パンくずリスト、サイト(WebSite)、運営者テーマを変えると出力が消えたり変わったりする
SEO プラグイン組織・人物、記事、パンくずリスト、ページの種類テーマと同じ種類を重ねて出すことがある
手書き(functions.php、プラグインのフィルター、ブロック)サイト独自の種類やプロパティ本文と内容がずれやすい。更新のたびに手で直す必要がある

Google 検索セントラル「構造化データ マークアップとは」では、Google は JSON-LD・microdata・RDFa の 3 つの形式を読み取り、一般には実装と管理が最も容易な JSON-LD を推奨すると説明しています(2026 年 10 月 13 日確認)。JSON-LD の書き方そのものは「構造化データとは」で説明しています。この記事では、WordPress で「どこから出ているか」を突き止めて整える手順に絞ります。

今のサイトで何が出ているかの調べ方

今のページの構造化データは、ページのソースを見る方法、Google のリッチリザルト テスト、Schema Markup Validator の 3 つで確かめられます。設定を変える前に、記事ページ・固定ページ・トップページ・カテゴリーページから 1 つずつ選んで確かめると、ページの種類ごとの違いが分かります。

  1. ブラウザでページを開き、ページのソースを表示します(多くのブラウザでは右クリック →「ページのソースを表示」)。
  2. application/ld+json で検索し、見つかった数を数えます。1 つの script の中に @graph で複数の項目がまとまっている場合と、script が複数ある場合があります。
  3. 各 script の class や前後のコメントから、どのプラグインやテーマが出しているかの手掛かりを探します。
  4. リッチリザルト テスト(search.google.com/test/rich-results)に URL を入れ、Google が読み取れる種類と、エラー・警告を確かめます。
  5. Schema Markup Validator(validator.schema.org)に URL を入れ、Google のリッチリザルトの対象外の種類も含めて、すべての項目を一覧で確かめます。
ツール分かること使う場面
ページのソースscript の数と、出力元の手掛かりテーマとプラグインのどちらが出しているかを見分ける
リッチリザルト テストGoogle 検索のリッチリザルトの対象として読み取れる項目と、重大な問題公開前後の確認、エラーの修正
Schema Markup Validatorschema.org の語彙で書かれたすべての項目リッチリザルトの対象外の種類(WebPage など)も含めて中身を見る
Search Consoleサイト全体で検出された有効・無効な項目の数公開後に、サイト全体の問題を見つける

当サイトの例:テーマとRank MathのJSON-LDを1つにまとめた

当サイト(seoagent.jp)は、独自のテーマと SEO プラグインの Rank Math を使っています。以前は、記事の構造化データの型が空で、投稿者の欄に WordPress の管理者のユーザー名が出ていました。そこで、Rank Math の出力の仕組み(フィルター)を使い、テーマのコードで記事の構造化データを差し替え、著者を運営組織にしました。2026 年 10 月 13 日に記事ページ(/blog/structured-data/)のソースを取得して確かめた出力は、次のとおりです。

項目(@type)@id の末尾主な中身出しているところ
Organization/#organization名前、URL、ロゴ、運営会社、編集方針のページテーマ(Rank Math の設定と同じ値)
WebSite/#websiteサイト名、別名(alternateName)、言語テーマ
BreadcrumbList#breadcrumbトップ → ガイド → トピック → 記事の 4 段テーマ
Person/#supervisor記事の内容を確認した監修者テーマ
WebPage#webpage題名、説明、公開日・更新日、代表画像、監修者(reviewedBy)テーマ
BlogPosting#article見出し、公開日・更新日、著者(組織)、画像、主題(about・mentions)テーマ

この 6 つは、Rank Math が出力する 1 つの script(class 属性の値が rank-math-schema)の中に、@graph としてまとまっています。テーマが別の script を足すのではなく、Rank Math の出力の中身を差し替えているため、同じ種類が 2 つ出ることはありません。ページの種類ごとの決まりは次のとおりです。

  • 記事:Rank Math の出力を使わず、テーマの graph に差し替える(型が空・ユーザー名入りの出力を残さないため)
  • 固定ページ:Rank Math の出力が空のときだけ、テーマが補う
  • トピックページ:組織の情報だけ Rank Math のものを残し、CollectionPage とパンくずリストをテーマが出す
  • 全ページ:WebSite にサイト名の別名(alternateName)を足す

Rank Math の公式ナレッジベース「Rank Math SEO Filters and Hooks for Developers」には、JSON-LD の出力を変更する rank_math/json_ld フィルターの使い方が載っています(2026 年 10 月 13 日確認)。プラグインの出力を変えるときは、このような公式に書かれた方法を使うと、プラグインの更新で動かなくなる危険を減らせます。

入れる意味がある種類と、表示が終わった種類

WordPress のサイトで今入れる意味が大きいのは、記事(Article・BlogPosting)、パンくずリスト(BreadcrumbList)、組織(Organization)、サイト(WebSite)です。一方、FAQ やいくつかの種類は、Google 検索での表示が終わっています。Google 検索セントラル「ドキュメントの最新の更新内容」によると、FAQ のリッチリザルトは 2026 年 5 月 7 日以降 Google 検索に表示されなくなり、2026 年 6 月に説明のページも削除されました(2026 年 10 月 13 日確認)。

種類今の扱い(Google 検索)WordPress のサイトでどうするか
記事(Article・BlogPosting)対応。タイトル・画像・日付の表示に使われるブログ記事に入れる。著者と日付を正しく
パンくずリスト対応テーマかプラグインのどちらか一方で出す
組織(Organization)対応。ナレッジパネルなどの情報に使われるトップページなどで、運営者の正式名・ロゴ・連絡先を出す
よくある質問(FAQPage)2026 年 5 月 7 日以降、リッチリザルトは表示されないリッチリザルトのためだけに新しく入れる必要は小さい。本文の FAQ は読者のために残す
コース情報、主張の審査、給与推定額、学習用動画、特別なお知らせ、車両リスティング、書籍アクション2025 年 6 月の発表で段階的にサポート終了該当するサイトは、Google 検索の表示を期待しない

2025 年 6 月 12 日の Google 検索セントラル ブログ「Google 検索結果ページを簡素化」では、サポートを終える種類について「ページの検索順位に影響を与えません」と説明しています。表示されなくなった種類を残しておいても、順位が下がるわけではありません。どの種類がリッチリザルトとして表示されるかはリッチリザルトとはで一覧にしています。

記事の構造化データとWordPressの値の対応

記事(Article)の構造化データには必須のプロパティは無く、Google は推奨プロパティを、ページに当てはまる範囲でできるだけ多く入れるよう勧めています。Google 検索セントラル「記事(Article、NewsArticle、BlogPosting)の構造化データ」は、推奨プロパティとして author・dateModified・datePublished・headline・image を挙げています(2026 年 10 月 13 日確認)。

プロパティGoogle の説明(要約)WordPress のどの値か確かめる点
headline記事のタイトル。長いと切り捨てられることがある投稿のタイトルSEO タイトル(title タグ)と別の値を入れていないか
datePublished最初に公開された日時(ISO 8601 形式)投稿の公開日タイムゾーン(+09:00 など)が付いているか
dateModified最後に変更された日時投稿の更新日本文を変えていないのに更新日だけ変わっていないか
author記事の作成者(Person または Organization)投稿者、または運営組織管理者のユーザー名がそのまま出ていないか。作成者が複数なら個別に並べる
image記事を表す画像。16×9・4×3・1×1 の高解像度画像を推奨アイキャッチ画像ロゴではなく記事に関係する画像か。クロールできる URL か

著者の書き方では、Google は author.name に名前だけを入れ、type と url(または sameAs)を使うことを強く勧めています。WordPress では、投稿者の表示名に管理用のユーザー名が入ったままになっていることがあるため、公開前に構造化データの author を確かめます。著者情報の見せ方は「運営者情報・著者情報の書き方」で説明しています。

SEOプラグインで設定するときの手順

SEO プラグインで構造化データを設定するときは、テーマの出力を確かめてから、プラグイン側の設定を決めます。順番を逆にすると、テーマとプラグインの両方が同じ種類を出す状態になりやすいためです。

  1. テーマの説明書や設定画面で、テーマが構造化データを出すかどうかを確かめます。分からなければ、プラグインを止めた状態のテスト環境でページのソースを見ます。
  2. プラグインの設定で、サイトの運営者(組織か個人か)、正式名、ロゴを入れます。この値が Organization(または Person)として出力されます。
  3. 投稿の既定の種類を、記事(Article または BlogPosting)にします。ニュースサイトなら NewsArticle を検討します。
  4. パンくずリストを、テーマとプラグインのどちらで出すかを決め、もう一方を止めます。
  5. 代表的なページをリッチリザルト テストにかけ、エラーが無いこと、同じ種類が 2 つ出ていないことを確かめます。

設定項目の名前はプラグインやバージョンによって違うため、使っているプラグインの公式の説明書で確かめます。手書きのコードで出力を変える場合も、プラグインの公式の説明書にある方法(フィルターなど)を使います。

二重出力・エラーの直し方

構造化データの二重出力とは、同じページの同じ対象(例:記事)を、テーマとプラグインがそれぞれ別の内容で出している状態です。Google 検索セントラル「構造化データに関する一般的なガイドライン」は、構造化データがページ内容を正確に表し、読者に見えない内容をマークアップしないことを求めています。2 つのデータで題名や日付、著者が食い違っていると、どちらが正しいかが伝わりません。

見つかった状態どうするか理由
Article と BlogPosting が別の script で 2 つ出ているどちらか一方の出力を止める同じ記事が 2 つあるように読まれ、値も食い違いやすい
パンくずリストが 2 つ出ているテーマかプラグインの一方だけにする階層が違うと、どちらが正しいか分からない
author にユーザー名が出ている表示名を直すか、著者を組織にするログイン名が外に出るうえ、著者の情報として役に立たない
FAQPage がある(本文に Q&A が無い)出力を止める読者に見えない内容のマークアップになる
リッチリザルト テストで「重大な問題」が出る指摘されたプロパティを直す重大な問題がある項目はリッチリザルトの対象にならない

よくある誤解と実際

よくある誤解実際(Google の説明に沿って)
構造化データを入れればリッチリザルトが必ず出る正しくマークアップしても表示されるとは限らない(一般的なガイドライン)
構造化データを入れると順位が上がる構造化データの手動による対策でもウェブ検索の掲載順位には影響しないと説明されており、順位を上げる仕組みとしては説明されていない
AI 検索に表示されるには専用の構造化データが必要生成 AI 検索に構造化データは必要なく、特別な schema.org マークアップも無い(AI 最適化ガイド)
Search Console に「記事」のレポートが無いのはエラーリッチリザルト レポートの対象の一覧に記事は無い。個々のページは URL 検査で確かめる

Search Consoleでの確認

公開後は、Search Console の「拡張機能」にあるリッチリザルトのレポートで、サイト全体の有効・無効な項目を確かめます。Search Console ヘルプ「リッチリザルト レポートの概要」によると、レポートはパンくずリスト、プロフィール ページ、レビュー スニペット、動画などの種類ごとに分かれ、数字はページ数ではなく項目数です(2026 年 10 月 13 日確認)。

  1. Search Console を開き、左のメニューの「拡張機能」から種類ごとのレポートを開きます。
  2. 「無効」の項目があれば、問題の名前をクリックし、該当する URL の例を見ます。
  3. リッチリザルト テストで同じ URL を確かめ、テーマ・プラグインのどちらの出力に問題があるかを特定して直します。
  4. 直したら、レポートの問題の詳細から修正の確認を依頼します。

ヘルプによると、レポートは検出したすべての項目を網羅するものではなく、サンプルを表示します。また、レポートの一覧に記事(Article)は含まれていないため、記事の構造化データは URL 検査ツールやリッチリザルト テストで 1 ページずつ確かめます。Search Console の基本の使い方は「Search Consoleの使い方」で説明しています。

よくある質問

構造化データを入れると順位は上がりますか?

Google は構造化データを順位を上げる仕組みとしては説明していません。構造化データは、ページの内容を伝え、リッチリザルトの対象になるためのものです。ページの内容そのものを良くすることが先です。

テーマとプラグインの両方で出ていたら、どちらを止めればよいですか?

設定を細かく変えられ、テーマを替えても残るほう(多くは SEO プラグイン)を残すのが管理しやすい方法です。止めるほうの出力を消したあと、リッチリザルト テストで 1 つだけになったことを確かめます。

FAQの構造化データは今も入れるべきですか?

Google 検索の FAQ のリッチリザルトは 2026 年 5 月 7 日以降表示されていないため、表示を目的に新しく入れる必要は小さいです。本文の FAQ そのものは、読者の疑問に答える内容として残す価値があります。

AI検索のために構造化データは必要ですか?

Google の AI 最適化ガイドでは、生成 AI 検索に構造化データは必要なく、特別な schema.org マークアップも無いと説明しています。ただし、リッチリザルトの対象になるために、SEO の一部として使い続けることを勧めています。

プラグインを使わずに構造化データを入れられますか?

入れられます。テーマのテンプレートや functions.php で JSON-LD を出力します。ただし、本文と内容がずれないよう、投稿のタイトルや日付などの値を WordPress から自動で読み込む作りにします。

SEOAGENTでできること

SEOAGENT では、作成・確認した記事を、接続した WordPress へタイトル・本文・画像・カテゴリ・タグ・スラッグなどを設定して公開・予約公開できます。公開前の確認(品質チェック)では、構造化データの数字がずれているなど、確認が必要な点を示します。

一方、SEOAGENT はテーマやプラグインの構造化データの出力元を設定・変更するものではありません。出力の整理はサイト側(テーマ・SEO プラグイン)で行い、チェックの結果は担当者が確かめたうえで公開してください。

WordPressの構造化データと関わるテクニカルSEOの記事は「テクニカルSEOの記事一覧」にまとめています。

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