日本語 English(Home)

執筆レギュレーションの作り方:表記ルール・文体・出典の決まりを社内で統一する

書き手が増えると、表記や文体、出典の示し方が記事ごとにばらつきます。執筆レギュレーションに入れる項目のひな形、公的な表記の基準の使い方、出典と法令に関わる表現の決まり、当サイト(seoagent.jp)の書き方の決まりと確かめ方を説明します。

執筆レギュレーションの作り方:表記ルール・文体・出典の決まりを社内で統一する

この記事の要点:

  • 執筆レギュレーションとは、記事の文体・表記・構成・出典・禁止表現などを文書にまとめた、社内の書き方の決まりです。書き手が変わっても記事の質と見た目をそろえるために作ります。
  • 入れる項目は、目的と読者、文体、用字用語(表記)、数字と記号、見出しと構成、リンク、出典と確認日、画像、禁止表現と法令の確認、提出前の確認の 10 前後が基本です。
  • 表記の基準は、文化審議会の建議「公用文作成の考え方」と内閣告示の「常用漢字表」を土台にし、迷いやすい語だけを自社の一覧にすると続けやすくなります。
  • 出典のルールには、公式の原文を優先すること、確認した日を書くこと、根拠の無い数字を書かないことを入れます。商品やサービスの表示には景品表示法の確認項目も入れます。
  • 守られているかは人の目だけでなく、字数・見出しの数・リンク先など機械で数えられる項目を決めて確かめると、運用が続きます。

執筆レギュレーションとは:記事の書き方を文書にした社内の決まり

執筆レギュレーションとは、記事を書くときに守る文体・表記・構成・出典の示し方・使ってはいけない表現などを、1 つの文書にまとめた社内の決まりです。「ライティング レギュレーション」「執筆ガイドライン」「スタイルガイド」とも呼ばれます。複数の書き手や外部のライターが関わる記事の制作で、仕上がりをそろえるために使います。

よく似た言葉との違いは次のとおりです。

言葉範囲主な中身
表記ルール(表記の一覧)文字の書き表し方だけ漢字と仮名の使い分け、送り仮名、数字・英字・記号の書き方、自社の用語
執筆レギュレーション記事 1 本を書くときの決まり全体表記ルールに加え、文体、構成、出典、リンク、画像、禁止表現、提出前の確認
制作マニュアル企画から公開・更新までの作業の手順担当と順番、使う道具、承認の流れ。レギュレーションはその中の「書く工程」の決まり

表記ルールはレギュレーションの一部です。表記だけを決めても、出典の書き方や根拠の無い数字の扱いが書き手ごとに違えば、記事の信頼性はそろいません。

作ると何が変わるか:確認の手間と記事の信頼性

執筆レギュレーションを作ると、書き手ごとの差が減り、公開前の確認で同じ指摘を繰り返さずに済みます。確認する人は「好み」ではなく「決まりに合っているか」で直しを入れられるため、書き手との行き違いも減ります。

  • 表記と文体がそろう:「Web」と「ウェブ」、「です・ます」と「だ・である」が記事ごとに混ざらない
  • 確認の基準がはっきりする:校正・校閲の担当者が、決まりを根拠に直しを指示できる
  • 外部に頼みやすくなる:ライターや制作会社に渡す資料として、そのまま使える
  • AI に渡せる:生成 AI で下書きを作る場合も、同じ決まりを指示として渡せる
  • 根拠の弱い記述を防げる:出典と数字の決まりがあれば、確かめていない情報が公開されにくくなる

検索との関係では、Google の「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」(最終更新日 2026-10-07、2026 年 10 月 13 日確認)の自己評価の質問には、「コンテンツに誤字やスタイルに関する問題はありませんか」「コンテンツに明らかな事実誤認はありませんか」という項目があります。レギュレーションは、こうした点を記事ごとに確かめるための道具になります。表記の揺れそのものが順位を決めるという説明は、Google の文書には見当たりません。

入れる項目と様式:レギュレーションのひな形

執筆レギュレーションには、次の 10 項目を入れると、記事 1 本を書くのに必要な決まりがひととおりそろいます。最初から細かく決めすぎず、迷いが出た項目から書き足していくと続けやすくなります。

項目決めること例
1. 目的と読者記事で誰の何に答えるか。想定する読者の知識の程度例:自社で記事を作る企業の担当者。専門用語は初出で一言説明する
2. 文体敬体か常体か、一人称、呼びかけの言い方例:「です・ます」。一人称の体験談は書かない
3. 用字用語(表記)漢字と仮名の使い分け、送り仮名、自社の用語例:「問い合わせ」「お問い合わせ」の使い分け、製品名の正式な表記
4. 数字・英字・記号半角か全角か、単位、括弧、日付の書き方例:数字と英字は半角。日付は「2026 年 10 月 13 日」
5. 見出しと構成見出しの数と付け方、最初に答えを書くこと、要点の箇条書き例:各節の最初の文で見出しの問いに答える
6. リンク内部リンクの数と付け方、外部リンクの扱い例:「詳しくは」と書いたら必ずリンクを付ける
7. 出典と事実確認使ってよい資料の順番、出典の書き方、確認日例:公式の原文を引用し、URL と確認日を書く
8. 画像使ってよい画像の出どころ、代替テキスト例:権利を確かめた画像だけ。代替テキストは内容を一文で
9. 禁止表現と法令の確認結果を保証する表現、比較・最上級の表現、業界の法令例:「必ず上位表示」などの保証表現を使わない
10. 提出前の確認書き手が提出前に自分で確かめる項目例:題名の字数、見出しの数、リンク切れ、数字の出典

文書の形は、項目ごとに「決まり」「理由」「良い例と悪い例」を並べると、書き手が判断に迷ったときに理由までたどれます。理由の無い決まりは、例外の場面で守られなくなるためです。

表記ルールの決め方:公用文作成の考え方と常用漢字表

表記ルールは、公的な基準を土台にして、自社で迷いやすい語だけを一覧に足す方法が続けやすいです。土台には、文化審議会が 2022 年 1 月 7 日に建議した「公用文作成の考え方」と、内閣告示の「常用漢字表」がよく使われます。

資料表記ルールで参照する箇所注意点
常用漢字表(平成 22 年内閣告示第 2 号)どの漢字を使うか、音訓の範囲告示は「一般の社会生活において現代の国語を書き表すための漢字使用の目安」と定めている
公用文作成の考え方(文化審議会建議)漢字と仮名の使い分け、送り仮名、数字、句読点、括弧、外来語、専門用語の扱い国の府省庁の公用文のための手引き。民間の記事は考え方を参考にする
自社の用語一覧製品名・機能名・社内でよく使う語製品名は公式サイトの表記に合わせる

「公用文作成の考え方」(2026 年 10 月 13 日確認)の表記の原則には、レギュレーションにそのまま使える決まりが並んでいます。主なものは次のとおりです。

  • 漢字の使用は「常用漢字表」に基づく。ただし広く一般に向けた解説・広報等では、読み手に配慮して仮名で書いたり振り仮名を使ったりできる
  • 送り仮名は「送り仮名の付け方」(昭和 48 年内閣告示第 2 号)に、外来語は「外来語の表記」(平成 3 年内閣告示第 2 号)に基づく
  • 横書きでは算用数字を使い、大きな数は三桁ごとにコンマで区切る
  • 句点は「。」、読点は「、」を原則とし、横書きでは「,」も使えるが、一つの文書内でどちらかに統一する
  • 専門用語や外来語をむやみに用いず、読み手に通じる言葉を選ぶ

同じ建議は、公用文を文書の目的や種類で分け、広く一般に向けた「解説・広報等」では「特別な知識を持たない人にとっての読みやすさを優先し、書き表し方を工夫する」としています。基本的な考え方には、地方公共団体や民間の組織に活用されることを意識する、という項目もあります。企業の解説記事はこれに近い文章なので、「読み手に通じるなら仮名書きも認める」といった判断の余地をレギュレーションに書いておくと、決まりが硬くなりすぎません。

自社の一覧には、記事で実際に揺れた語だけを足していきます。すべての語を最初に決めようとすると、一覧が長くなり守られなくなります。表記の一覧に入れる項目の例と、校正での確かめ方は「校正と校閲の違い」で説明しています。

出典・事実確認のルール:何を根拠にしてよいか

出典のルールは、「どの資料を根拠にしてよいか」「どう書くか」「いつ確かめたか」の 3 つを決めます。書き手ごとに根拠の強さが違うと、記事の信頼性がそろわないためです。

  1. 使ってよい資料の順番を決める:公式の原文(官公庁、法令、製品の提供元のヘルプ)を最優先にし、次に自社の記録、その次に信頼できる報道の順にする。まとめ記事や比較サイトの数字は根拠にしない
  2. 書き方を決める:引用は「」でくくり、資料の名前と URL を本文の該当箇所に示す。言い換えた場合も出典を示す
  3. 確認日を書く:公式の説明は改訂されるため、確かめた日を「2026 年 10 月 13 日確認」のように書く
  4. 根拠の無い数字を書かない:割合・金額・期間などは、出典か測った条件(日付・方法)が無ければ書かず、「条件によって異なる」と書いて確かめる場所を示す
  5. 確かめられない点は確かめられないと書く:推測で断定しない

他の文章を引用するときは、著作権法の引用の条件を満たす必要があります。条件と書き方の型は引用のルールと出典の書き方、公開前に事実を確かめる手順は「ファクトチェックとは」で説明しています。

法令に関わる表現の確認:景品表示法の優良誤認

自社の商品やサービスを紹介する記事では、景品表示法に触れる表現を避ける確認項目をレギュレーションに入れます。消費者庁の「優良誤認とは」(2026 年 10 月 13 日確認)によると、景品表示法第 5 条第 1 号は、商品・サービスの品質や規格などについて、実際のものよりも著しく優良であると示す表示などを禁止しています。

同じページは、故意に偽った場合だけでなく、「誤って表示してしまった場合であっても」優良誤認表示に該当すれば規制されると説明しています。また、消費者庁長官は、表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を事業者に求めることができます。記事の表現にも、根拠を示せない効果の断定を入れない決まりが必要になるのはこのためです。

確認項目レギュレーションでの書き方の例
効果・成果の保証例:「必ず」「確実に」「100%」など、結果を保証する言い方を使わない
最上級・比較の表現例:「No.1」「業界最高」は、調査の出典・時期・範囲を示せる場合だけ
他社との比較例:他社の料金は公式に公開された額だけを、確認日と出典つきで扱う
業界ごとの法令例:医薬品・化粧品・医療機器、医療機関などを扱う場合は、所管の官公庁の資料を確認する担当を決める

業界ごとの法令の判断は、レギュレーションだけでは完結しません。厚生労働省の「医薬品等の広告規制について」(2026 年 10 月 13 日確認)によると、医薬品医療機器等法(薬機法)第 66 条は、医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器・再生医療等製品の効能や効果などについて、「何人も」虚偽または誇大な記事を広告し、記述し、流布してはならないと定めています。条文の主語は「何人も」で、製品を販売する会社に限られていません。医療機関の広告には医療広告ガイドラインもあります。該当する分野の記事では、法務や所管の資料を確かめる工程を決めておきます。

当サイト(seoagent.jp)の執筆の決まりの例

当サイトでは、記事の書き方の決まりを文書にまとめ、すべての記事をその決まりに沿って書いています。決まりの一部は次のとおりです。

項目当サイトの決まり
構成本文の最初に要点を 3〜5 個の箇条書きで置く。最初の見出しで結論・定義・判断基準に答える。見出し(h2)は 7〜11 個、1 つの問いに 1 つの節
節の書き方各節はその節だけ読んでも答えになるように書き、節の最初の文で見出しの問いに答える。「上記の」「前述の」のように前後の節を前提にした書き方をしない
段落短く(平均 200 字以内)。同じことを言い直さない。文の長さと読みやすさの確かめ方は読みやすい文章の書き方にまとめている
根拠数字には出典か条件を添え、根拠の無い数字・金額・割合・期間は書かない。名前の無い「専門家によると」を書かない。説明のための場面設定は「例:」と明記する
他社の料金各社が公式ページで公開している金額だけを、出典の URL と確認日つきで扱う。順位付けやおすすめはしない
保証の表現「上位表示」「AI に必ず引用される」など結果を保証する表現を使わない
よくある質問3〜5 問。読者が次に抱く問いに短く答える
題名と説明文題名は 40 字以内。説明文は主な語を前半に入れる

決まりのうち数えられるものは、記事を取り込むときにスクリプトで確かめています。使ってよいタグ、h2 の数、よくある質問の数、本文の字数、題名と説明文の長さ、リンク先が実在するか、を機械で確かめ、合わなければ取り込みを止めます。文の意味や根拠の確かさのように数えられないものは、担当者が読んで確かめます。

決まりの理由として、当サイトは AI 検索の仕組みを挙げています。Google は「AI 機能とウェブサイト」(2026 年 10 月 13 日確認)で、AI による概要や AI モードのために特別な最適化は必要なく SEO の基本が引き続き有効だと説明しています。節ごとに答えが完結していれば、検索した人がどの節から読んでも答えにたどり着けます。

外部ライターやAIへの渡し方と、運用・見直し

執筆レギュレーションは、書き手に渡すだけでなく、記事ごとの依頼書(記事ブリーフ)と組み合わせて使います。レギュレーションはすべての記事に共通の決まり、ブリーフはその記事だけの指示(主な語、読者、構成、使う資料)と分けると、どちらも短く保てます。

  1. 依頼の最初に渡す:試し書きの前に渡し、質問を受けてから書き始めてもらう
  2. 提出前の確認表をつける:書き手が自分で確かめる項目を、チェックの欄つきで渡す
  3. 直しの理由に決まりの番号を書く:「4. 数字は半角」のように番号で指摘すると、次の記事で同じ指摘が減る
  4. AI には同じ文書を指示として渡す:生成 AI で下書きを作る場合も、文体・表記・禁止表現の決まりを指示に含め、出力は人が決まりに沿って確かめる

Google は「生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンス」(最終更新日 2026-10-06、2026 年 10 月 13 日確認)で、生成 AI を使って「ユーザーにとっての価値を付加することなく大量のページを生成すると」、大量生成されたコンテンツの不正使用に関するスパムポリシーに違反する可能性があると説明しています。AI を使う場合も、レギュレーションの事実確認の決まりはそのまま適用します。依頼の進め方は「SEOライターとは」で説明しています。

見直しは、基準を決めておくと続きます(例:確認で同じ指摘が繰り返し出たら決まりに足す、使われなくなった決まりは消す)。見直した日と変えた内容を文書の末尾に記録すると、どの版で書かれた記事かが分かります。

よくある質問

レギュレーションとマニュアルの違いは何ですか?

レギュレーションは記事を書くときの決まり(文体・表記・出典・禁止表現など)、マニュアルは企画から公開・更新までの作業の手順です。マニュアルの中の「書く工程」で守る決まりを、レギュレーションとしてまとめると整理しやすくなります。

表記揺れはSEOに影響しますか?

表記の揺れそのものが順位を決めるという説明は、Google の文書には見当たりません。ただし Google の自己評価の質問には、「誤字やスタイルに関する問題はありませんか」という項目があります。読みやすさと信頼性のために、表記はそろえておくのが基本です。

どのくらいの分量で作ればよいですか?

決まった分量はありません。最初は 10 項目程度の見出しと、実際に迷った点の決まりだけで始め、確認で同じ指摘が繰り返されたら足していく方法が続けやすいです。長すぎると読まれず、守られなくなります。

外部ライターにはどう渡せばよいですか?

依頼の最初に、記事ごとの依頼書と一緒に渡します。提出前の確認表をつけ、直しを入れるときは決まりの番号で理由を示すと、次の記事から同じ直しが減ります。

SEOAGENTでできること

SEOAGENT では、自社の資料や文体を登録して記事づくりに使い、公開前に主張と出典を照らし合わせられます。できないこと:社内の執筆レギュレーションを自動で作ることや、表記の揺れをすべて直すこと、法令に触れる表現かどうかを判断することはできません。決まりの作成と最終の確認は担当者が行います。執筆レギュレーションの作り方と関わる記事・サイト改善の記事は「記事・サイト改善の記事一覧」にまとめています。

  • 自社資料・写真・文体:商品資料やよくある質問をURL・PDF・テキストで登録し、記事ごとに使う材料を選べます。使える期限を過ぎた資料は記事づくりに使いません。
  • AI記事作成・画像生成:検索意図と自社の情報をもとに、見出しや本文の作成を支援します。数値や固有名詞は公開前に担当者が確かめます。
  • 品質チェック:記事の主張を資料や出典と照らし合わせ、確認できたものと確認できないものを分けて示します。

参考情報

関連する記事

「記事・サイト改善」の記事をすべて見る →

コンテンツ監査(記事の棚卸し)のやり方:一覧の作り方と、残す・直す・統合・削除の判定
記事・サイト改善

コンテンツ監査(記事の棚卸し)のやり方:一覧の作り方と、残す・直す・統合・削除の判定

記事が増えると、古くなった記事や同じ問いに答える記事が生まれます。公開済みの記事を一覧にし、記事ごとに残す・直す・統合する・noindex にする・削除するを決める手順を、Google の説明と当サイト(seoagent.jp)の棚卸しの記録をもとに説明します。

AIでSEO対策を、もっと続けやすく。

機能と使い方、料金・契約条件は、サービス資料でご案内します。