この記事の要点:
- リッチリザルトは、評価の星や価格などを付けて表示される検索結果で、多くは構造化データをもとに表示されるが、表示も順位の上昇も保証されない
- HowTo・FAQ・サイトリンク検索ボックスなどの表示はすでに終了しており、対応状況は実装前に検索ギャラリーで確かめる
- 表示の対象になるには、必須プロパティをそろえ、ページに見えている内容と一致させ、ガイドラインを守る
- 1ページはリッチリザルト テスト、サイト全体はSearch Consoleの「拡張」レポートで確かめる
- エラーが無くても中身が意図と違うことがあるため、出力されたJSON-LDそのものも読んで確かめる
リッチリザルトとは
リッチリザルトとは、通常のタイトル・URL・説明文に加えて、評価の星、価格、画像、パンくずリストなどの情報を付けて表示される Google の検索結果です。多くは、ページに書いた構造化データをもとに表示されます。
例:商品のページなら、検索結果に「★4.5(120件)」「3,980円」「在庫あり」のような情報が並ぶことがあります。検索した人がクリックする前に判断材料を得られるため、合うページを選んでもらいやすくなります。ただし、構造化データを書いても表示は保証されず、順位を直接上げるものでもありません。
リッチスニペット・リッチカードとの違い
以前は、評価の星など説明文に情報が加わるものを「リッチスニペット」、カード型で表示されるものを「リッチカード」と呼んでいました。現在の Google のドキュメントでは、これらをまとめて「リッチリザルト」と呼んでいます。検索結果の上部に出る答えの抜き出しは「強調スニペット」で、構造化データとは関係なく選ばれる別の仕組みです。
現在対応している主な種類
Google が対応している種類は、Google 検索セントラルの「検索ギャラリー」に一覧があります。Google は検索結果をすっきりさせる取り組みの中で、使われることの少ない表示を順に終えているため、対応状況は実装の前に必ず確かめます。2026年10月時点で、一般のサイトが使うことの多い種類は次のとおりです。
| 種類 | 表示される主な情報 | 構造化データの型 | 向いているページ |
|---|---|---|---|
| 記事 | 見出し、画像、日付(主にトップニュースなど) | Article、BlogPosting、NewsArticle | ブログ記事、ニュース |
| パンくずリスト | URL の代わりにページの階層 | BreadcrumbList | 階層のあるサイト全般 |
| 商品 | 価格、在庫、評価、送料・返品 | Product、Offer | EC の商品ページ、商品のレビュー記事 |
| レビュー スニペット | 評価の星、件数 | Review、AggregateRating | 商品・レシピ・書籍・ソフトウェアなど |
| イベント | 日時、場所 | Event | セミナー、公演の告知 |
| レシピ | 画像、調理時間、評価 | Recipe | 料理のレシピ |
| 求人 | 職種、勤務地、給与 | JobPosting | 採用ページ |
| 動画 | サムネイル、再生時間、主要なシーン | VideoObject | 動画を主に載せたページ |
| ローカル ビジネス | 営業時間、住所など | LocalBusiness | 店舗・事務所のページ |
| 組織 | ロゴ、組織の情報 | Organization | トップページ、会社概要 |
このほか、ソフトウェア アプリ、ディスカッション フォーラム、プロフィール ページ、画像のメタデータなどがあります。自分のサイトの種類に合わないものは、無理に入れる必要はありません。
終了した表示:FAQ・HowTo など
以前は多くのサイトで見られた表示のうち、いくつかはすでに終わっています。古い解説記事を参考にするときは注意します。
| 種類 | 経緯 |
|---|---|
| HowTo(手順) | 2023年8月にモバイル、同年9月にパソコンでも表示を終了 |
| FAQ(よくある質問) | 2023年8月から、よく知られた信頼性の高い政府・保健医療系のサイトに限定。2026年5月7日以降は検索結果に表示されていない |
| サイトリンク検索ボックス | 2024年11月に表示を終了 |
| 書籍の操作、コース情報、ClaimReview、推定給与、学習用動画、特別なお知らせ、車両の掲載情報 | 2025年6月に、検索結果での表示を段階的に終えると発表 |
Google は、使われなくなった構造化データがページに残っていても、検索で問題は起きないと説明しています。慌てて消す必要はありません。ページ上の質問と回答が読者の役に立つなら、本文としてそのまま残します(よくある質問のコンテンツ)。
リッチリザルトを表示させる条件
多くのリッチリザルトは、次の条件を満たしたうえで、Google が検索の内容に応じて表示を判断します。
- 対応する種類の構造化データを書く:形式は JSON-LD が推奨です。
- 必須プロパティを入れる:種類ごとのドキュメントに「必須」と「推奨」の項目があります。必須が欠けると対象外になります。
- ページに見えている内容と一致させる:本文にない評価や価格を構造化データだけに書くのはガイドライン違反です。
- ガイドラインを守る:例えば、会社が自社について書いたレビュー(自社のサービスや店舗への評価)は、レビュー スニペットの対象になりません。
- クロール・インデックス登録できる:noindex のページや robots.txt でブロックしたページは表示されません。
判断の目安:どのページに何を入れるか
| ページの種類 | 入れる構造化データ | メモ |
|---|---|---|
| ブログ・コラム記事 | BlogPosting(または Article)、BreadcrumbList | 著者・日付は本文の表示と合わせる |
| EC の商品ページ | Product(offers、aggregateRating)、BreadcrumbList | 価格・在庫は更新のたびに一致させる |
| 店舗・事務所のページ | LocalBusiness | Google ビジネス プロフィールの情報と合わせる |
| 採用ページ | JobPosting | 募集を終えたら削除するか、有効期限を入れる |
| セミナー告知 | Event | オンライン開催は開催形式を指定する |
| よくある質問のページ | なし(FAQPage は表示終了) | 本文として読みやすく整える |
JSON-LDの書き方の例
JSON-LD は、<script type="application/ld+json"> の中に書くデータです。head 内でも body 内でもかまいません。以下は例です。URL や値は自分のページに合わせて置き換えます。
例:ブログ記事(Article・BlogPosting)
記事の型には必須プロパティがなく、推奨プロパティを分かる範囲で入れます。著者は人物(Person)か組織(Organization)で書きます。
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "BlogPosting",
"headline": "リッチリザルトとは?種類とテストの手順",
"image": ["https://example.com/images/rich-results-1200x675.jpg"],
"datePublished": "2026-10-01T09:00:00+09:00",
"dateModified": "2026-10-09T10:00:00+09:00",
"author": {
"@type": "Organization",
"name": "例株式会社 編集部",
"url": "https://example.com/about/"
}
}
</script>
例:レビュー付きの商品(Product)
商品の型では name が必須で、加えて offers、review、aggregateRating のいずれかが必要です。評価の数字は、ページに表示している評価と同じにします。求人情報(JobPosting)も、構造化データの内容をページの表示と一致させる必要があります。書き方は「採用サイトのSEOと求人の構造化データ」にまとめています。
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "Product",
"name": "例:ステンレス保温ボトル 500ml",
"image": ["https://example.com/images/bottle.jpg"],
"description": "8時間保温できる500mlのボトルです。",
"brand": { "@type": "Brand", "name": "例ブランド" },
"offers": {
"@type": "Offer",
"price": "3980",
"priceCurrency": "JPY",
"availability": "https://schema.org/InStock",
"url": "https://example.com/products/bottle/"
},
"aggregateRating": {
"@type": "AggregateRating",
"ratingValue": "4.5",
"reviewCount": "120"
},
"review": {
"@type": "Review",
"reviewRating": { "@type": "Rating", "ratingValue": "5", "bestRating": "5" },
"author": { "@type": "Person", "name": "購入者A" },
"reviewBody": "朝入れたお茶が夕方まで温かいままでした。"
}
}
</script>
例:パンくずリスト(BreadcrumbList)
最後の項目(今いるページ)は item を省略できます。表示上のパンくずと同じ階層にします。作り方は「パンくずリストとは」で説明しています。
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "BreadcrumbList",
"itemListElement": [
{ "@type": "ListItem", "position": 1, "name": "ホーム", "item": "https://example.com/" },
{ "@type": "ListItem", "position": 2, "name": "ボトル", "item": "https://example.com/products/bottles/" },
{ "@type": "ListItem", "position": 3, "name": "ステンレス保温ボトル 500ml" }
]
}
</script>
WordPress なら、テーマや SEO プラグインが記事・パンくずの構造化データを出力していることが多いです。手で足す前に、すでに何が出ているかをテストツールで確かめ、同じ種類を二重に出さないようにします。テーマとプラグインの出力の見分け方は「WordPressの構造化データ」で説明しています。
リッチリザルトテストで確かめる手順
- Google の「リッチリザルト テスト」(search.google.com/test/rich-results)を開きます。
- 公開済みのページなら「URL」、公開前なら「コード」を選び、URL か HTML を入れます。
- クローラの種類(スマートフォン・パソコン)を選びます。通常はスマートフォンのままにします。
- 「URL をテスト」(または「コードをテスト」)を押します。
- 「検出された構造化データ」に出た種類を開き、エラー(赤)と警告(黄)を確かめます。
- 「プレビュー結果」で、検索結果での見え方の例を確認します。
- 直したら、もう一度テストし、エラーが消えたことを確かめます。
エラーがある項目は、リッチリザルトの対象になりません。警告は推奨プロパティの不足などで、直すと表示できる情報が増える場合があります。Google が対応していない種類も含めて schema.org の形式として正しいかを見たいときは、「スキーマ マークアップ検証ツール」(validator.schema.org)を使います。
| ツール | 確かめること | 使う場面 |
|---|---|---|
| リッチリザルト テスト | Google のリッチリザルトの対象になるか | 公開前のコードの確認、1ページの確認 |
| スキーマ マークアップ検証ツール | schema.org の形式として正しいか | Google が対応していない型も含めた確認 |
| Search Console の拡張レポート | サイト全体の有効・無効のアイテム数 | 公開後の継続的な確認 |
Search Consoleでサイト全体を確認する
- Search Console の左メニューで「拡張」を開きます。「パンくずリスト」「商品スニペット」など、サイトで見つかった種類ごとのレポートが並びます。対応する構造化データが見つからない種類は表示されません。
- レポートを開き、「無効」のアイテムと問題の内容(例:「name」フィールドがありません)を確認します。
- 問題をクリックすると、該当する URL の例が出ます。個別のページは「URL 検査」→「公開 URL をテスト」で、今の状態を確かめます。
- テンプレートを直したら、問題の画面で「修正を検証」を押し、再確認を依頼します。
- 表示の効果は「検索パフォーマンス」→「検索での見え方」で、リッチリザルトとして表示されたときのクリック数・表示回数を確認します。
レポートはサイト内の一部の例をもとにしています。数は全ページの合計と一致しないことがあります。
リッチリザルトが表示されない原因と対処
| 状況 | 考えられる原因 | 確かめ方 | 対処 |
|---|---|---|---|
| テストで種類が検出されない | 構造化データが出力されていない、JavaScript で後から入れていて読めていない | リッチリザルト テストの「表示されたページ」の HTML | テーマ・プラグインの設定を確認し、HTML に出力されるようにする |
| テストでエラーが出る | 必須プロパティの不足、値の形式の誤り(日付・価格) | エラーの項目名 | ドキュメントの必須項目を入れ、日付は ISO 8601 形式にする |
| テストは問題ないのに表示されない | 表示は Google の判断。検索語によって出ない | 「検索での見え方」の推移 | しばらく様子を見る。内容の質とページの評価を高める |
| FAQ・HowTo が表示されない | 表示自体が終了している | 検索ギャラリーと更新履歴 | 表示を目指す対応は不要。本文の Q&A は読者のために残す |
| レビューの星が出ない | 自社についての自分で書いたレビュー、ページにない評価 | ガイドライン、ページ上の表示 | 実際の利用者の評価をページに表示し、その数字を書く |
| 一度出ていた表示が消えた | ガイドライン違反による手動対策、テンプレート変更での欠落 | Search Console の「手動による対策」、拡張レポートの推移 | 違反を直して再審査をリクエスト。変更前後の HTML を比べる |
| 新しいページで表示されない | まだクロール・インデックスされていない | URL 検査 | インデックス登録をリクエストし、サイトマップに含める |
当サイトの例:構造化データの中身を確かめる
当サイト(seoagent.jp)では、記事の構造化データの型が空で、投稿者欄に管理者のユーザー名が出ていました。型を BlogPosting(ニュースは NewsArticle)に差し替え、著者を運営組織にし、投稿者アーカイブを無効にしました。以後の反映のたびに「ユーザー名が出ていないこと」を確認しています。プラグイン任せの出力は、エラーが出なくても中身が意図と違うことがあります。テストの結果だけでなく、出力された JSON-LD そのものを読んで確かめます。
リッチリザルトは表示されるとクリック率に影響することがあるため、導入後は「検索での見え方」でクリック率の変化を確かめます。テクニカルSEO のほかの記事は「テクニカルSEOの記事一覧」にまとめています。
よくある質問
構造化データは、JavaScriptで後から入れても読まれますか。
Googleは、ページに後から追加されたJSON-LDも読み取れると説明しています。ただし、商品の価格や在庫のように頻繁に変わる情報は、最初のHTMLに入れておくことを勧めています。後から入れる場合は、リッチリザルト テストで、表示されたページのHTMLに出ているかを確かめます。
JSON-LDではなく、microdataで書いてもよいですか。
かまいません。Googleは、JSON-LD・microdata・RDFaのどれでも、正しく書かれていれば同じように扱うと説明しています。新しく書くなら、実装と管理がしやすいJSON-LDが勧められています。
リッチリザルトが表示されると、クリック率はどのくらい上がりますか。
一律の数字はありません。検索語や表示される内容によって変わります。自分のサイトでの変化は、Search Consoleの「検索での見え方」で、リッチリザルトとして表示されたときのクリック数と表示回数を見て確かめます。
対応していない種類の構造化データを入れておく意味はありますか。
Googleのリッチリザルトの対象にはなりませんが、入れておいても問題は起きません。schema.orgの形式として正しいかは、スキーマ マークアップ検証ツールで確かめられます。保守の手間を考え、使う見込みのない種類は無理に増やさないようにします。
SEOAGENTでできること
SEOAGENTの品質チェックでは、公開前の確認項目として、構造化データの数字が本文とずれている可能性なども示します。構造化データの出力そのものは、WordPressのテーマやSEOプラグインの設定で行います。


