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ピラーページとは?作るべきかの判断基準と、作り方・構成の型

記事が増えると、読者はどこから読めばよいか迷います。ピラーページを作るべきかの判断基準、何をピラーに書き何を別記事に任せるか、既存記事からの作り方と公開後の確かめ方を、当サイトの組み替えの例も交えて説明します。

ピラーページとは?作るべきかの判断基準と、作り方・構成の型

この記事の要点:

  • ピラーページは、あるテーマの全体像を1ページで示し、個別の疑問に詳しく答える記事(クラスター記事)へ案内する中心のページです。
  • 作る価値があるのは、同じテーマで答えるべき疑問が複数あり、それぞれを別の記事で深く扱えるときです。記事が数本しかないうちは、無理に作らなくてもかまいません。
  • 振り分けの基準は「1つの疑問に1つの記事」。ピラーページは各論の要点と行き先だけを書き、詳しい説明はクラスター記事に任せます。
  • Googleは「ピラーページ」という仕組みを評価の項目として説明していません。作るだけで順位が上がるのではなく、読者と検索エンジンにサイトのまとまりを伝える設計です。
  • 公開後は、Search Consoleで内部リンクの集まり方と、ピラーページとクラスター記事の検索語の重なりを確かめ、記事が増えるたびに直します。

ピラーページとは:テーマの入口になる中心のページ

ピラーページとは、あるテーマを広く扱って全体像を示し、各論を詳しく扱う記事へ内部リンクで案内する中心のページです。ピラー(pillar)は「柱」という意味で、関連する記事のまとまりを支える役割を持ちます。

中心のピラーページと、個別の疑問に答えるクラスター記事を内部リンクでつないだまとまりを、トピッククラスターと呼びます。ピラーページは、その中心にあたります。

ページ答える問い書く深さ主なリンク
ピラーページ「このテーマは全体としてどうなっているか」「自分はどこから読めばよいか」広く、各論は要点だけ各クラスター記事へ
クラスター記事「〇〇のやり方は」「〇〇と△△の違いは」など1つの具体的な疑問狭く、詳しくピラーページへ戻る。関係の深いクラスター記事同士も

判断の目安は、読者がそのページだけを読んで「テーマの全体像と、次に読むべき記事」が分かるかどうかです。リンクが並んでいるだけで内容が分からないページも、各論を全部書いてしまったページも、ピラーページの役割を果たしていません。

カテゴリーページ・まとめ記事とどう違うか

似た役割を持つページはいくつかあります。名前よりも、そのページが何に答えるかで区別すると迷いません。

ページの種類中身ピラーページとの関係
カテゴリー(記事一覧)ページCMSが自動で作る、記事の並び解説文と見出しを加えれば、ピラーページの役割を持たせられる
まとめ記事(リンク集)関連記事へのリンクの一覧リンクだけでは全体像が伝わらない。要点の説明を足す必要がある
長い完全ガイドテーマの全部を1ページで詳しく説明各論まで書くと、クラスター記事と同じ疑問に答えて重なりやすい
ピラーページ全体像+各論の要点+詳しい記事への案内—

ピラーページを作るべきか:判断の基準

ピラーページは、どのサイトにも必要なものではありません。次の表で、自分のサイトの状態に近い行を探してください。

サイトの状態判断理由
同じテーマの記事が複数あり、読者がどこから読めばよいか迷う作る入口を1つにすると、記事同士の関係が読者に伝わる
テーマは決まっているが、記事はまだ1〜2本先にクラスター記事を書く案内する先がないと、ピラーページの中身が薄くなる
同じ疑問に答える記事が2本以上ある先に記事を統合・整理する重なったまま中心を作ると、どれを読めばよいかがさらに分かりにくくなる
テーマが1つの疑問で完結する(例:特定の設定手順だけ)作らない1本の記事で答えきれるので、中心のページは要らない
カテゴリーページが記事の並びだけになっているカテゴリーページを育てる新しいURLを増やすより、既存の一覧に解説を加えるほうが整理しやすい場合がある

同じ疑問に答える記事が重なっている状態はカニバリゼーションと呼ばれます。ピラーページを作る前に、まずこの重なりを解消しておくと、後の振り分けが簡単になります。

何をピラーに、何をクラスターにするか

迷いやすいのが、どの話題をピラーページに書き、どの話題を別の記事に分けるかです。基準は「1つの疑問に1つの記事」です。

振り分けの3つの問い

  1. その疑問だけで検索されるか:単独で検索される具体的な疑問(例:「〇〇 やり方」「〇〇 違い」)は、クラスター記事にします。
  2. 答えに手順・表・例が要るか:数段落で済まず、手順や比較表が必要な話題は、クラスター記事で詳しく扱います。
  3. テーマ全体を理解するために誰もが知るべきか:定義、全体の流れ、用語の関係など、どの読者にも必要な話題はピラーページに書きます。

振り分けの例

例:会計ソフトを扱う会社が「確定申告」をテーマにする場合の振り分けです(説明用の架空の例です)。

話題置き場所ピラーページに書くこと
確定申告とは・全体の流れピラーページ定義と、準備から提出までの流れ
申告が必要な人の条件クラスター記事条件の要点を2〜3行と、記事へのリンク
必要な書類クラスター記事主な書類の名前と、記事へのリンク
電子申告のやり方クラスター記事手順の大きな区切りと、記事へのリンク
よくある間違いピラーページ(多ければ記事に分ける)代表的なものを短く

テーマと疑問の洗い出しは、キーワード選定の手順が出発点になります。あわせて、読者がその語で何を知りたいのか(検索意図)も確かめます。広いテーマの下には、検索数は少なくても具体的な疑問が多く集まります。こうした語はロングテールキーワードとして、クラスター記事の候補になります。

ピラーページの作り方:新しく作る場合と既存記事から作る場合

新しく作る場合の手順

  1. テーマを決める:自社の事業とつながり、関連する疑問が複数あるテーマを選びます。広すぎると関係の薄い記事までつなぐことになるので、読者が「同じ用事」で調べる範囲にとどめます。
  2. 疑問を洗い出す:関連する検索語、お客様からの質問、営業やサポートでよく聞かれることを集め、同じ疑問をまとめます。
  3. 振り分ける:前の節の3つの問いで、ピラーページに書く話題とクラスター記事にする話題を分けます。
  4. クラスター記事を先に用意する:案内先が少ないうちは、ピラーページの中身が薄くなります。中心になる疑問の記事から書きます。
  5. ピラーページを書く:各見出しで要点を説明し、詳しい記事へリンクします。
  6. 双方向にリンクする:クラスター記事の本文や末尾から、ピラーページへ戻れるようにします。

既存の記事から作る場合の手順

  1. 記事を一覧にする:テーマに関係する既存記事を、URL・タイトル・答えている疑問の3列で書き出します。
  2. 重なりを見つける:同じ疑問に答えている記事があれば、どちらに任せるかを決め、統合や書き分けを行います。
  3. 足りない疑問を見つける:一覧に無い疑問は、新しく書く候補にします。
  4. 中心を決める:全体を説明している記事があれば、それをピラーページに書き直します。無ければ新しく作るか、カテゴリーページに解説を加えます。
  5. リンクをつなぎ直す:各記事からピラーページへのリンク、ピラーページから各記事へのリンクを入れます。

公開前の確認

  • ピラーページだけを読んで、テーマの定義と全体の流れが分かるか
  • 各見出しに、要点と詳しい記事へのリンクの両方があるか
  • リンクの文字だけを読んで、リンク先で何が分かるかが伝わるか
  • すべてのクラスター記事から、ピラーページへ戻るリンクがあるか
  • ピラーページとクラスター記事で、同じ疑問に詳しく答えている箇所がないか
  • タイトルと見出しが、テーマ全体を表す広い語になっているか(個別の疑問の語になっていないか)

既存記事を活かす場合、URLを変えずに役割とリンクだけを組み替える方法もあります。URLを変えるときは、古いURLから新しいURLへの301リダイレクトを設定します。

構成と書き方:各見出しにどこまで書くか

ピラーページの本文は、読者が「この先を読むかどうか」を判断できる程度にとどめます。目安は次のとおりです。

  • 冒頭:テーマの定義と、このページで分かることを短く示します。
  • 各見出し:その話題の結論や要点を数行で書き、詳しい記事へのリンクを置きます。
  • リンクの文言:「こちら」ではなく、リンク先の内容が分かる語句にします。Googleも、リンクの文字(アンカーテキスト)はリンク先の内容が分かるものにするよう勧めています。
  • リンクの形式:Googleがたどれるのは、基本的に href 属性を持つ <a> 要素のリンクです。ボタンの動作だけで移動する仕組みにしないようにします。
  • 見出しの順:読者が調べる順番(知る → 準備する → 実行する → 確かめる)に並べると、迷いにくくなります。

ページ同士のリンクの貼り方は「内部リンクとは」で説明しています。

構成の型

例:前の節の「確定申告」をテーマにした場合の見出しの並びです(説明用の架空の例です)。

  1. h1:確定申告とは?流れと準備をまとめて解説
  2. 冒頭:確定申告の定義を2〜3文で示し、このページで分かることを伝える
  3. h2:確定申告が必要な人(条件の要点 → 詳しい記事へ)
  4. h2:準備するもの(主な書類の名前 → 必要書類の記事へ)
  5. h2:申告の流れ(準備から提出までの大きな区切り → 電子申告の記事へ)
  6. h2:期限と、遅れたとき(要点 → 詳しい記事へ)
  7. h2:よくある間違い(代表的なものを短く)
  8. h2:このテーマの記事一覧(各記事が答える疑問を一言ずつ添える)

最後の一覧には、記事名だけでなく「この記事で分かること」を一言添えます。読者が自分の疑問に合う記事を選びやすくなり、リンク先の内容も伝わります。

文字数は決めなくてよい

ピラーページは長いほうがよい、という説明を見かけることがありますが、Googleは文字数の基準を示していません。決めるべきなのは長さではなく、テーマ全体の要点と、各論への行き先がそろっているかです。各論まで書き込んで長くすると、クラスター記事と同じ疑問に答えてしまい、どちらのページが答えるのかが分かりにくくなります。

書いてはいけないこと

  • クラスター記事の本文をそのまま書き写すこと
  • 関係の薄い記事まで「関連記事」として並べること
  • 出典のない効果の数字(「トラフィックが〇割増える」など)で作る理由を説明すること

当サイトの例:カテゴリーをトピックページにした

当サイト(seoagent.jp)では、カテゴリーページが記事の並びだけになっており、記事の主題も検索エンジンに推測させる状態でした。そこで次のように組み替えました。

  1. 記事ごとに、主題・扱うテーマ・言及する語を決め、構造化データで宣言しました(93語。Wikidataの識別子は確認できた語だけに付けています)。
  2. カテゴリーを、解説文の付いたトピックページにしました。トピックページには CollectionPage、記事には mainEntity・about・mentions を入れています。
  3. パンくずリストと記事の下から、トピックページを経由するようにしました。
  4. 記事のURLは変えず、分類だけを組み替えました。

新しいピラーページを別のURLで作るのではなく、既存のカテゴリーページに解説を加えて中心の役割を持たせた例です。ピラーページと関わる記事・サイト改善の記事は「記事・サイト改善の記事一覧」にまとめています。なお、この組み替えによる順位や流入の変化は、まだ測定前のため書いていません。

主題を構造化データで伝える考え方はエンティティSEOの記事で説明しています。

公開後に確かめること

ピラーページは、公開したあとに記事が増えるたびに直すページです。次の点を定期的に確かめます。

確かめること見る場所問題があったときの対応
ピラーページに内部リンクが集まっているかSearch Console の「リンク」レポートの内部リンクの欄(リンクの多いページの一覧)クラスター記事からピラーページへのリンクを足す
どの記事からもリンクされていない記事がないか同じレポートで、記事のURLごとにリンク元を見るピラーページの該当する見出しから案内する
ピラーページとクラスター記事が同じ検索語で表示されていないかSearch Console の検索パフォーマンスで、検索語ごとに表示されたページを見るどちらがその疑問に答えるかを決め、内容を分け直す
新しい記事がピラーページに追加されているか記事の公開時に確認該当する見出しに要点とリンクを足す

リンクレポートはサイト内のリンクを網羅したものではなく、一部を抜き出したものだとヘルプで説明されています。数字そのものより、ピラーページが上位に出ているか、リンク元の無い記事がないかの確認に使います。

よくある失敗と直し方

起きていること直し方
リンク集だけになり、ページ単体では何も分からない各見出しに、その話題の結論や要点を数行で足す
各論まで詳しく書き、クラスター記事と内容が重なる詳しい説明はクラスター記事に移し、ピラーページには要点だけを残す
クラスター記事からピラーページへ戻るリンクが無い本文の自然な箇所か記事の末尾に、ピラーページへのリンクを入れる
テーマが広すぎて、関係の薄い記事までつないでいる読者が同じ用事で調べる範囲に絞り、別のテーマは別のまとまりにする
作ったあと更新せず、新しい記事が案内されていない記事を公開するときの手順に「ピラーページへの追加」を入れる

よくある質問

ピラーページを作ると検索順位は上がりますか?

作るだけで順位が上がる仕組みは、Googleから説明されていません。ページ同士の関係と読者の道筋を分かりやすくする設計です。結果は記事の内容や検索の状況によって異なります。

ピラーページはトップページやカテゴリーページでもよいですか?

テーマの全体像と各記事への案内がそろっていれば、カテゴリーページでもかまいません。トップページはサイト全体の入口なので、テーマごとの中心は別のページにするほうが整理しやすいことが多いです。

クラスター記事は何本あればよいですか?

決まった本数はありません。テーマについて読者が持つ疑問を洗い出し、それぞれに答える記事がそろっているかで判断します。

ピラーページの検索語を、クラスター記事でも狙ってよいですか?

同じ疑問に2つのページで答えると、どちらを表示すべきかが分かりにくくなります。ピラーページは広い語、クラスター記事は具体的な疑問、と役割を分けます。

クラスター記事のURLは、ピラーページの下の階層にそろえるべきですか?

必須ではありません。GoogleのSEOスターターガイドは、似たページをディレクトリでまとめる方法を紹介していますが、関係はリンクでも伝わります。すでに公開している記事のURLを変えると転送の設定が必要になるため、当サイトでもURLは変えずに分類とリンクだけを組み替えました。

SEOAGENTでできること

SEOAGENTでは、目標の語、Search Consoleの検索語、記事同士の関係から、中心になる記事と関連する記事の組み合わせの案を理由付きで確認できます。承認したまとまりでは、中心記事とのリンクや不足する問いを確かめ、足りないテーマから記事作成へ進めます。同じ用事に答える記事は「統合を検討する組」として示されます。記事に入れる内部リンクの候補も、置く場所・リンクにする語・リンク先・根拠と合わせて確認できます。

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