日本語 English(Home)

一次情報とは?二次情報との違い、社内での集め方と記事での見せ方

AIで誰でも記事を作れる今、自社にしかない情報の価値が高まっています。一次情報の意味と二次情報との違い、社内での集め方と聞き取りシート、記事での見せ方と注意点を、当サイトの実例も交えて説明します。

一次情報とは?二次情報との違い、社内での集め方と記事での見せ方

この記事の要点:

  • 一次情報は、自分や自社が直接調べたり体験したりして得た、ほかに元の出どころがない情報
  • 二次情報は出典の一次情報までたどり、日付・対象・調べ方を確かめてから使う
  • 一次情報は社内の営業記録・問い合わせ・データ・聞き取り・写真にすでにあることが多い
  • 数字には「いつ」「何を対象に」「どう測ったか」と、結論を広げすぎないための限界を添える
  • 個人情報・取引先の情報・写真・引用の扱いは、公開前に本人や先方、担当部署に確認する

一次情報とは

一次情報とは、自分や自社が直接調べたり、体験したり、記録したりして得た、ほかに元の出どころがない情報です。これに対し、一次情報を誰かがまとめ直したものを二次情報、二次情報をさらに要約・引用したものを三次情報と呼びます。

一次・二次・三次情報の違い(ビジネスの例)

種類意味ビジネスでの例
一次情報自分・自社が直接得た情報。元の出どころそのもの自社の問い合わせ記録、売上データ、現場で撮った写真、自社で行ったアンケートや試験の結果、担当者への聞き取り、官公庁や企業が自ら出した公式発表
二次情報一次情報を第三者が集め、整理・解釈したもの業界紙の記事、調査会社のレポートを紹介したニュース、他社ブログの解説記事、書籍
三次情報二次情報をさらに引用・要約したもの。元の出どころが見えにくいまとめサイト、SNSで回ってきた要約、出典のない「〜と言われています」

同じ数字でも、どこから得たかで種類が変わります。例:自社の会員アンケートの集計表は一次情報ですが、その結果を紹介した他社の記事は二次情報、その記事を要約したSNSの投稿は三次情報です。

一次情報と二次情報の長所と短所

どちらが優れているかではなく、目的によって使い分けます。

種類長所短所
一次情報ほかにない独自の内容になる。条件や背景を自分で説明できる。情報の鮮度を自分で管理できる集めるのに時間と手間がかかる。件数が少ないと偏る。調べ方を誤ると結論も誤る
二次情報短時間で幅広く集められる。専門家の整理や解釈を利用できる元の情報の条件が省かれていることがある。古い、誤って伝わっている可能性がある。ほかのページと差が出にくい

区別で間違いやすいポイント

  • 出どころを確認していない:ニュースで見た数字は、元の発表(一次情報)までたどり、日付・対象・調べ方を確かめてから使います。
  • 自社で加工したデータ:自社の生データを集計・分析した結果は、自社が作った一次情報として扱えます。ただし、集計の条件(期間・対象・除外したもの)を書かないと、読み手は検証できません。
  • 公式の説明は「出どころの一次情報」:Googleの仕様や法令は、自社の体験ではありませんが、発表元の一次情報です。定義や仕様はここに沿って書き、出典としてリンクします。
  • 再利用された自社情報:他社が自社のデータを紹介した記事を、さらに自社が引用すると、条件が抜け落ちていることがあります。自社の元データに戻って書きます。

二次情報を使うときの確かめ方

  1. 記事やニュースに出典が書かれていれば、そのリンク先(元の発表や調査)を開きます。
  2. 元の情報の発表日、対象、調べ方を確認し、引用元の記事と食い違いがないかを見ます。
  3. 記事では元の情報に直接リンクし、二次情報だけを根拠にしないようにします。
  4. 出典がたどれない数字は、記事に使いません。

SEO・LLMOで一次情報が重要な理由

Googleの「有用なコンテンツ」の考え方

Googleは、コンテンツが有用かどうかを考える問いとして、「独自の情報、報告、研究、分析を提供しているか」「ほかの情報源を参考にする場合、単に書き写したり書き直したりするのではなく、付加価値と独自性を提供しているか」などを挙げています。また、コンテンツが「どのように」作られたか(例:製品レビューなら、何件をどう試したか)を示すことも勧めています。一次情報とその調べ方の説明は、これらの問いへの具体的な答えになります。

E-E-A-Tの「経験」

E-E-A-Tは、Googleが検索品質の評価で使う「経験・専門性・権威性・信頼性」の考え方です。経験(Experience)は、書き手が実際に使った・行ったことがあるかという観点で、自社で撮った写真、実際の手順、現場の失敗談は、経験を示す手段になります。詳しくは「E-E-A-Tとは」で説明しています。

LLMO・AI検索での引用

AIの回答は、複数のページの情報をもとに作られます。どのサイトにもある一般的な説明は、ほかのページで代わりがききます。一方、自社にしかないデータや事例は、その情報の出どころとして参照される可能性があります。日付・条件・調べ方が明記された数字は、AIが要約するときにも誤解されにくくなります。

ただし、AIに必ず引用されるわけではありません。GoogleはAI機能に表示されるための特別な最適化は必要ないとしており、土台はインデックスされ、検索結果に表示できるページであることです。

一次情報がある記事とない記事の違い(例)

例:「業務用エアコン 掃除 頻度」という記事で、一般的な目安だけを書いた記事は、ほかのページとほぼ同じ内容になります。これに、自社の点検担当者が「飲食店の厨房では油汚れで目詰まりが早い」と現場の写真つきで説明し、点検記録から「どの業種でどんな汚れが多かったか」を期間と件数つきで示すと、その記事でしか読めない部分ができます。読者にとっては自分の店に当てはめて判断できる材料になり、検索エンジンやAIにとっても、ほかのページと区別できる情報になります。

社内で一次情報を集める方法

一次情報は、新たに大きな調査をしなくても、社内にすでにあることが多いです。次の表から、記事のテーマに近いものを選びます。

集める場所取り出せる情報例
営業の記録・商談メモ導入前によく出る質問、比べられる観点、決め手例:「月額より初期設定の手間を気にする人が多い」
サポート・問い合わせの記録つまずきやすい手順、よくある誤解、解決方法例:問い合わせを件名で分類し、多い順に並べる
社内データ利用状況、作業時間、季節ごとの傾向例:受注データから、繁忙期の納期の実績を出す
担当者・専門スタッフへのインタビュー判断の基準、現場の工夫、失敗とその直し方例:施工担当者に「現場で必ず確認すること」を聞く
写真・画面の記録作業の様子、操作画面、施工前後例:設定画面を順番に撮り、手順記事に使う
自社で行う試験・実験条件を決めて比べた結果例:同じ条件で3種類の方法を試し、かかった時間を記録する
アンケート顧客の利用目的や満足している点例:導入企業に5問の短いアンケートを送る

判断の目安:記事の型ごとに入れたい一次情報

こんな記事なら入れたい一次情報置く場所
用語解説(〇〇とは)自社の現場でその言葉がどう使われるか、よくある誤解定義の直後の「実際には」の段落
やり方・手順自社で操作した画面の写真、つまずいた箇所と直し方各手順の中
選び方・比較商談でよく出る比較の観点、決め手になった理由判断基準の表の前後
費用・料金自社の見積もりで費用が変わる条件相場の説明のあと
事例紹介導入前の課題、行ったこと、変わった作業(許可を得て)記事の中心

集める手順

  1. 記事で答える質問を決める:一次情報は、読者の疑問に答える材料として集めます。
  2. 社内の持ち主を探す:その質問に詳しい部署・担当者、関係する記録の保管場所を確認します。
  3. 使ってよい範囲を確認する:個人情報や取引先の情報が含まれていないか、公開してよいかを先に確かめます。
  4. 条件を記録しながら集める:いつ、何を、何件、どう集めたかを、集める時点でメモします。後から思い出すのは困難です。
  5. 記事に使う形に整える:個人や会社が特定されないよう加工し、数字は集計の条件と一緒に残します。

社内インタビューの進め方(テンプレートつき)

担当者への聞き取りは、もっとも手軽に経験を集められる方法です。30分程度でも、記事の核になる材料が得られます。聞いた話を記事にまとめる手順と、名前・写真・録音の同意の確かめ方は「インタビュー記事の書き方」で説明しています。

手順

  1. 事前に記事の質問と目的を伝える:「この記事で読者の〇〇という疑問に答えたい」と共有し、関係する資料や写真を用意してもらいます。
  2. 具体的な場面を聞く:「一般的には」ではなく「最近あったケースでは」と聞くと、経験に基づく話が出てきます。
  3. 数字は条件ごと聞く:「何件中何件か」「いつの時点か」「どの範囲か」を必ず確認します。
  4. 録音やメモは本人の了承を得る:記録の扱い(記事の作成後に消すなど)も伝えます。
  5. 原稿を本人に確認してもらう:話した内容の意図と違っていないか、出してよい情報かを確かめます。

コピーして使える聞き取りシート

【社内インタビュー 聞き取りシート】
日時/聞き手/話し手(部署・担当歴):
記事で答える読者の質問:
1. この質問を、お客様から実際に受けることはありますか。どんな場面ですか。
2. そのとき、どう答えていますか。判断の基準は何ですか。
3. 最近あった具体的なケースを1つ教えてください(社名・個人名は伏せて)。
4. よくある失敗や誤解は何ですか。どう直しましたか。
5. 数字で言えることはありますか(件数・期間・時間など)。
  → いつの時点か/何件中か/どの範囲か
6. 写真や画面、資料で見せられるものはありますか。
7. 記事に書いてはいけないことはありますか。
確認:原稿の確認日/記事に名前・肩書を出してよいか

記事での見せ方:数字には日付と条件を書く

一次情報は、出どころと条件が読み手に伝わって初めて信頼できる材料になります。数字を書くときは、少なくとも「いつ」「何を対象に」「どう測ったか」を添えます。

書き換えの例

直す前直した後
お問い合わせの多くは設定方法に関するものです。例:2026年4〜9月に受けた問い合わせ320件のうち、128件(40%)が初期設定に関するものでした(件名による分類)。
この方法で作業時間が大幅に短くなります。例:社内の担当者3人が同じ10件の作業を行ったところ、平均時間は45分から30分になりました(2026年8月、社内試験)。
多くのお客様に満足いただいています。例:2026年6月に導入企業120社へアンケートを送り、回答のあった48社のうち…(回答率40%)。

調べ方の注記を付ける

表や数字の近くに、短い注記を置きます。

  • 期間:いつからいつまでのデータか
  • 対象と件数:誰を、何件調べたか。回答率
  • 方法:集計・測定の方法、使った道具
  • 限界:件数が少ない、特定の業種に偏っているなど、結論を広げすぎないための断り書き

当サイトの数字の書き方

当サイト(seoagent.jp)では、改善の結果を次のように条件つきで書いています。

  • 表示速度:モバイルのLighthouseのスコアが85から100(LCP約1.5秒)。※Lighthouseのラボ値で、実際の利用者の環境で測った値ではありません。
  • 検索の基準値:2025-06-16〜2026-10-06のSearch Console(Site Kit経由)で、表示回数10、クリック0、表示されたのはトップページのみ(平均掲載順位42.7)。

前者は「どの道具で、どの端末の条件で測ったか」、後者は「どの期間を、どこから取得したか」を添えています。条件のない「速くなった」「表示が少ない」より、読み手が自分の状況と比べやすくなります。

例:当サイトの「実例集」の作り方

一次情報を記事ごとに探すのは手間がかかります。当サイト(seoagent.jp)では、サイトの改修で実際に起きたことと行ったことを1件ずつ記録した「実例集」を作り、記事ではそこにある事実だけを引用するようにしています。

記録の項目

項目書く内容
分野(関連記事)どのテーマの記事で使えるか
起きていたこと改善前の状態
行ったこと実際に変えた設定や処理
結果・確認方法結果と、それを何で確かめたか(Lighthouse、Search Console、公開時の自動確認など)

運用のルール

  • 出典は、作業の記録、公開時の確認記録、計測ツールの結果に限る。
  • 記事では「当サイト(seoagent.jp)では〜」と書き、実例集にない数字や結果を足さない。
  • 順位や流入の増加など、まだ測っていない効果は書かない。

例えば、XMLサイトマップの不具合を直した記録は、サイトマップの記事の実例として使えます。社内でも、営業・サポート・制作の各部署で同じ形式の記録表を持てば、記事の材料を探す時間を減らせます。

公開前の注意点とよくある失敗

法律・プライバシーの注意点

  • 個人情報:お客様の名前、顔写真、特定できる経歴などは、本人の同意なく載せません。社内の記録に含まれる個人情報を記事に使うと、取得したときの利用目的を超えることがあります。
  • 取引先・秘密情報:取引条件、未公開の製品情報、契約で秘密とされた情報が含まれていないかを確認します。事例は社名を出すかどうかも含めて先方の許可を得ます。社名・ロゴ・数字ごとの許諾の確かめ方は「導入事例の書き方」にまとめています。
  • 写真:写っている人の許可、画面に映り込んだ他の情報(メール、顧客名)を確認します。
  • 引用:他者の文章や図を使うときは、自分の文章が主で引用は従、引用部分を区別し、出典を示します。
  • 広告表示:お客様の声や数値は、実際のものを、誤解を招かない形で載せます。効果を誇張したり、条件を隠したりしません。

判断に迷う場合は、公開前に法務や個人情報の担当部署に確認します。

よくある失敗と対処

起きること原因直し方
数字の出どころを聞かれて答えられない集めたときに条件を記録していない聞き取りシート・記録表で、期間・件数・方法を集める時点で残す
少ない件数の結果を一般論のように書いてしまう限界の断り書きがない件数と対象を書き、「当社の顧客では」と範囲を限定する
AIの下書きに、もっともらしい事例や数字が入る事例・数字をAIに作らせている事例と数字は実際の資料から人が加え、資料と照らして確認する
公開後に先方から削除を求められる掲載の許可を取っていない原稿の段階で先方に確認してもらい、許可の記録を残す
古いデータが残り続ける更新の担当と時期が決まっていない数字に日付を書き、見直しの時期を決めて差し替える

一次情報と関わるAIO・LLMOの基礎の記事は「AIO・LLMOの基礎の記事一覧」にまとめています。

よくある質問

件数が少ない社内データでも、記事に使えますか。

使えます。件数と対象、期間を書き、「当社の顧客では」のように範囲を限ります。少ない件数の結果を、一般的な傾向のように書かないことが条件です。

社員一人の体験談も一次情報になりますか。

なります。担当者が現場で経験したことは、その人が直接得た情報です。会社のサイトで出す場合は、本人に原稿を確認してもらい、名前や肩書を出してよいか、会社として出してよい内容かを確かめます。

記事の中で、一次情報はどのくらいの割合が必要ですか。

決まった割合はありません。定義や仕様は公式の情報に沿って書き、読者が自分の状況に当てはめて判断するための部分(判断基準、手順のつまずき、事例)に一次情報を入れるのが基本です。量より、その記事でしか読めない部分があるかで考えます。

他社や調査会社が公表したデータは、一次情報として扱えますか。

発表元が自ら公表したデータは、その発表元の一次情報です。ただし自社の一次情報ではないため、出典として発表元に直接リンクし、自社の体験や調査と区別して書きます。記事の主張を一次資料で確かめる手順は「ファクトチェックとは」で説明しています。他の資料を引用するときの条件と出典の書き方は「引用のルールと出典の書き方」で説明しています。

SEOAGENTでできること

SEOAGENTでは、商品資料、よくある質問、事例、写真をURL・ファイル・テキストで登録し、記事ごとに使う材料を選べます。公開前には、記事の内容と資料・出典を照らし合わせ、確認が必要な点を整理できます。

参考情報

関連する記事

「AIO・LLMOの基礎」の記事をすべて見る →

リンクの否認とは:Googleが必要とする場面・不要な場面と、スパムの被リンクを否認しない判断
AIO・LLMOの基礎

リンクの否認とは:Googleが必要とする場面・不要な場面と、スパムの被リンクを否認しない判断

リンクの否認は、ほとんどのサイトでは必要ない操作だとGoogleは説明しています。否認が必要な2つの条件、判断の流れ、否認ファイルの書式、送信と取り消しの手順、スパムの被リンクが多い当サイトが否認しなかった理由と、その後に確かめることを示します。

AIでSEO対策を、もっと続けやすく。

機能と使い方、料金・契約条件は、サービス資料でご案内します。