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記事の構成案の作り方:検索意図から見出しを組む手順

見出しを並べただけの構成案では、書き手によって中身がぶれます。各節の答えの1文と根拠まで決めておくと、書く前に中身を確かめられます。構成案に入れる項目、検索意図から見出しを組む手順と例、書き始める前の確認のしかたを整理します。

記事の構成案の作り方:検索意図から見出しを組む手順

この記事の要点:

  • 記事の構成案とは、本文を書く前に「だれの、どの問いに、どの順番で、何を根拠に答えるか」を決めた設計図です。見出しの一覧だけでなく、各節の答えの1文と根拠まで書くと、書き手が替わっても記事の中身がぶれません。
  • 作り方は、検索意図と読者を決める → 主な問いを5〜8個に絞る → 1つの問いに1つの節(h2)を割り当てる → 最初のh2で結論を答え、終盤によくある質問を置く、の順です。
  • 上位記事の見出しは、多くの記事が扱う「欠かせない要素」と、十分に扱われていない「差」に分けて使います。見出しを足し合わせたり写したりしません。
  • 書き始める前に、問いの重なり、答えの位置、根拠の有無、記事の分け方をチェックリストで確かめます。文字数は目標にせず、問いに答えきったかで判断します。

記事の構成案とは:本文を書く前に決める設計図

記事の構成案とは、本文を書く前に、記事で答える問いと、その順番・答え方・根拠を決めておく設計図のことです。記事構成、記事の骨子とも呼ばれます。

構成案を見出しの一覧のことだと考える人もいますが、見出しだけでは足りません。同じ見出しでも、書き手によって答えの中身が変わるからです。たとえば「ペルソナは何人作ればよいか」という見出しに、ある人は「1人」と書き、別の人は「2〜3人」と書くかもしれません。構成案の段階で「この節の答えは何か」「その根拠は何か」まで決めておくと、書く前に編集者や担当者が中身を確かめられます。

構成案を作る目的は、主に3つです。

  • 読者の問いに答えきる記事にする:書きながら考えると、書きやすい話題が増え、読者の問いが抜けやすくなります。
  • 書く前に関係者と合意する:書き直しは、本文ができてからより、構成案の段階のほうがずっと小さな手間で済みます。
  • 根拠の無い内容を書く前に止める:答えの根拠を書く欄があれば、根拠を示せない節に、書く前に気づけます。

見出しタグの役割やHTMLでの書き方は見出しタグ(h1〜h6)の使い方で扱っています。この記事では、見出しを決める前の「何に答えるか」から、構成案という書類にまとめるまでを説明します。構成案をもとに本文を書き、公開後に見直すまでの流れは「ブログの書き方」で説明しています。

構成案に入れる項目

構成案には、記事全体で決めることと、節ごとに決めることがあります。次の項目があれば、書き手に渡してそのまま本文を書き始められます。

範囲項目書く内容
記事全体主キーワード記事が担当する検索語。1つの記事に1つ
記事全体検索の種類知りたい(Know)、短い答えを知りたい(Know Simple)、したい(Do)、特定のサイトへ行きたい(Website)のどれが中心か
記事全体読者(2〜3人)知識の程度、困りごと、達成したいこと、不安。属性は推測と書く
記事全体記事のゴール読み終えた人が何をできるようになるか
記事全体扱わないこと別の記事に任せる問いと、その記事
記事全体題名と導入の案記事が答える問いと、答え方(手順・比較・判断表)が分かる言葉
範囲項目書く内容
節ごと見出し(h2・h3)その節で何が分かるかを示す言葉
節ごと答えの1文見出しの直後に書く結論。構成案の中でいちばん大切な欄
節ごと根拠公式の説明、自社の資料、実際の記録。無ければ「無し」と書く
節ごと形段落・番号付きリスト・表・例のどれで示すか
節ごと内部リンクその節から案内する記事と、案内する理由
終盤よくある質問本文の後に読者が抱きそうな小さな問いを3〜5個と、短い答え

読者の描き方は「ペルソナの作り方」で説明しています。構成案には、記事ごとに想定した読者を2〜3人書き、どの読者の問いを優先するかを決めておきます。

「文字数」の欄は入れていません。Googleは有用で信頼性の高いコンテンツの作成の中で、好ましい文字数は決めていないと説明しています。構成案で決めるべきなのは長さではなく、答える問いとその答えです。発注や作業量の見積もりのために目安を書く場合も、目標ではなく見積もりとして扱います。

構成案を作る手順:検索意図から見出しまで

ここでは、SEOAGENTの記事づくりで推奨している構成の決まりに沿って、手順を説明します。自分で構成案を作るときも、同じ順番で進められます。

  1. 材料を集める:主キーワードで検索し、上位の記事の題名と見出し(h2・h3)を書き出します。検索窓の候補、検索結果の関連する質問、自社に寄せられた質問、公開済みの記事ならSearch Consoleの検索語も集めます。
  2. 検索の種類と読者を決める:検索結果に並ぶページの種類から、検索の種類を決めます。分類は、Googleの検索品質評価ガイドライン(英語・PDF)の Know・Know Simple・Do・Website などに沿うと、チームで呼び方をそろえられます。あわせて、読者を2〜3人想定し、知識の程度・困りごと・達成したいこと・不安を書きます。
  3. 「欠かせない要素」と「差」を分ける:上位の記事の多くが扱っている問いは、読者が当然期待している内容です。これを欠かせない要素として必ず入れます。上位の記事が十分に扱っていない問い、読者が次に抱く疑問、自社だから示せる根拠は「差」として書き出します。
  4. 主な問いを5〜8個に絞る:集めた問いのうち、言い換えだけで同じことを聞いているものをまとめます。段階や目的の違う問いは、別の記事に回します。
  5. 1つの問いに1つの節を割り当てる:主な問いとh2を1対1で対応させます。h3は、手順の各段階や選択肢など、h2の中で本当に別の小さな問いだけにします。
  6. 節ごとに答えの1文・根拠・形を書く:答えの1文が書けない節は、問いがあいまいか、自社に答えが無い可能性があります。
  7. 並べ方を決める:最初のh2で定義・結論・判断の基準を答え、終盤によくある質問を置きます。並べ方の考え方は次の節で説明します。

手順2と3の進め方、上位の記事の見出しから欠かせない要素と差を分ける具体的な手順は、検索意図とはで例を使って説明しています。構成案では、その結果を「欠かせない要素」「差」の2つの欄に分けて残しておくと、後から見た人にも、どの節が記事の独自の価値なのかが分かります。

上位の記事は「正解」ではなく、読者が何を期待しているかを知る材料です。見出しをすべて足し合わせると、同じような記事がもう1本増えるだけで、読者にとっての新しい価値が生まれません。上位の記事の見出しを論点ごとに並べ、どこも扱っていない論点を見つける表の作り方は「SEOの競合分析」で説明しています。

見出しの並べ方:最初のh2で結論、終盤によくある質問

見出しの順番は、読者の困りごとから、達成したいことへの道筋になるように決めます。位置ごとの役割は次のとおりです。

位置置く節理由
冒頭(見出しの前)要点の箇条書き3〜5個記事全体の答えを最初に示す。要点だけ読んでも答えが分かる形にする
最初のh2定義・結論・判断の基準いちばん多くの読者が知りたい答え。記事の前半3割以内に答えを置く
中盤のh2手順、条件、比較、例、注意点主な問いに1つずつ答える。優先する読者の問いを前に、ほかの読者の問いを後ろに置く
終盤のh2よくある質問本文を読んだ人が次に抱く小さな問いに短く答える
最後関連する記事・サービスへの案内、参考情報次に進む先と、根拠にした資料を示す

GoogleのSEO スターター ガイドでも、長い内容は段落や節に分け、見出しを付けて読者がページの中を移動しやすくするよう勧めています。構成案の見出しの順番は、そのまま読者の目次になります。

結論を最後まで引っ張る構成は、答えを探す手間を読者に負わせます。「まとめ」の節を最後に置くと本文の言い直しになりやすいため、要点を冒頭に置き、まとめの節は作らないという選択もあります。

中盤の並べ方に迷ったら、読者が実際に作業する順番に合わせます。例:「選ぶ → 準備する → 作る → 確かめる」の順です。作業の順番が無いテーマなら、優先する読者がいちばん困っている問いから並べます。

例:「社内マニュアル 作り方」の構成案

手順に沿って作った構成案の例です。説明用の例で、実際の検索結果や調査をもとにしたものではありません。

記事全体:

  • 主キーワード:社内マニュアル 作り方(Know が中心。作りたい Do も混ざる)
  • 読者1(優先):初めてマニュアル作りを任された担当者。何から始めればよいか分からない。不安は、作っても使われないこと
  • 読者2:マニュアルはあるが古くなって使われていない部署の責任者。直すか作り直すかを決めたい
  • 扱わないこと:マニュアル作成の外部サービスの比較(別の記事に任せる)
見出し(h2)答えの1文根拠形区分
社内マニュアルとは:手順書との違い業務の進め方と判断の基準をまとめた文書で、手順書はその中の1つの作業の手順に絞ったもの社内の定義(自社の資料)段落と表欠かせない
何から書き始めるか使う人と作業を1つ決め、その作業の手順を実際の順番で書き出すところから始める社内で受けた質問の記録番号付きリスト欠かせない
作り方の手順目的を決める → 作業を洗い出す → 書く → 使う人に試してもらう → 直す、の5段階自社の作業の記録番号付きリスト欠かせない
使われるマニュアルにする書き方1つの手順に1つの動作を書き、判断が必要な所に条件を書く自社の改善の記録直す前と後の例欠かせない
古いマニュアルを直すか作り直すかの判断手順の半分以上が今の作業と違うなら作り直し、一部なら直す(自社の基準)自社の基準判断表差
更新が止まらない仕組みの作り方担当者と見直しの時期を決め、作業が変わったときに直す決まりを作る社内の運用ルール番号付きリスト差
よくある質問画像は必要か、どの道具で作るか、など3〜5問各答えに記入短い答え—

この例では、上位の記事の多くが扱いそうな「定義」「書き始め」「手順」「書き方」を欠かせない要素にし、読者2の問い(直すか作り直すか)と、使われ続ける仕組みを差にしています。差の節は、自社の基準や記録という根拠があるから書ける節です。根拠が無いのに差の節を作ると、推測を断定する記事になってしまいます。

1つの記事に入れるか、別の記事に分けるか

主な問いを絞る段階で、「この問いを同じ記事で答えるべきか」に迷うことがよくあります。判断の目安は次のとおりです。

問いの状態判断理由
主な問いに答える途中で、読者が必ず知る必要がある同じ記事の節にする別の記事にすると、読者が途中で離れないと答えにたどり着けない
2〜3文で答えられ、条件で答えが大きく変わらないよくある質問にする独立した節にすると、中身の薄い節になる
読者の段階が違う(「とは」の記事に「料金」「比較」の問い)別の記事に分け、リンクで案内する1つの記事で両方に深く答えると、どちらの読者にも長すぎる
その問いだけで、手順・条件・例が必要なほど大きい別の記事に分ける節の中に収めると、記事全体の焦点がぼやける
自社の既存の記事がすでに答えている既存の記事へ案内する同じ問いに答える記事が2本あると、読者も検索エンジンも迷う

最後の行は特に見落としやすい点です。同じ問いに答える記事が自社に複数あると、どちらも中途半端になる、いわゆるカニバリゼーションが起きやすくなります。構成案を作るときは、自社サイトを主キーワードと主な問いで検索し、重なる記事が無いかを確かめます。

書き始める前の確認と、よくある失敗

構成案ができたら、本文を書く前に次の点を確かめます。

  1. h2だけを並べて読み、記事の流れと答えの場所が分かるか
  2. 同じ問いを言い換えたh2が2つ以上無いか
  3. 最初のh2で、定義・結論・判断の基準に答えているか
  4. すべての節に「答えの1文」が書けているか
  5. 根拠が「無し」の節を、書かない・確かめる場所を案内する・自社の資料を探す、のどれにするか決めたか
  6. 「事例」「検証」「実績」を約束する見出しに、それを裏付ける自社の記録があるか
  7. 欠かせない要素がすべて入り、差の節が少なくとも1つあるか
  8. 扱わないことと、その案内先の記事が決まっているか

構成案の段階で起きやすい失敗と、その直し方は次のとおりです。

よくある失敗起きること直し方
上位の記事の見出しを足し合わせる見出しが増えるだけで、新しい価値が無い欠かせない要素と差に分け、差を自社の根拠で作る
見出しだけを書き、答えを書かない書き手によって答えが変わる。書いた後に大きく直すことになる各節に答えの1文を書く
すべての見出しに主キーワードを入れるどの節も似た見出しになり、目次として使えない各節が答える問いを、自然な言葉で書く
文字数を先に決める足りない分を前置きや一般論で埋める答えていない問いを探す。同じことの言い直しは削る
読者の属性を断定して構成を決める当てはまらない読者を遠ざける属性は推測と書き、困りごとと不安から問いを決める

構成案を書き手やAIに渡すとき

構成案を外部の書き手や生成AIに渡して本文を作る場合は、構成案の項目に加えて、次の決まりを一緒に渡します。

  • 各節は、見出しの直後の1〜2文で答えを言い切る
  • 構成案の「根拠」に無い数字・事例・体験は書かない。必要なら「確かめる場所」を書く
  • 説明のための場面は「例:」と書き、実際の事例のように書かない
  • 構成案に無い見出しを足すときは、理由を添えて相談する

生成AIに渡すときの指示の例です。説明用の書き方で、このとおりに書けば正しい本文ができるというものではありません。

次の構成案に沿って本文を書いてください。
・見出しの順番と文言は変えない
・各節は、構成案の「答えの1文」から書き始める
・数字・事例・引用は、構成案の「根拠」にあるものだけを使う
・根拠が「無し」の節は、確かめられないことと、確かめる場所だけを書く
・説明用の場面には「例:」と付ける
(ここに構成案を貼り付ける)

AIの文章は、もっともらしく見えても事実と違うことがあります。公開前に、数字と固有名詞、体験や事例の文、リンク先を人が確かめます。

よくある質問

構成案にはどれくらい時間をかければよいですか?

決まった時間はありません。ただ、構成案で問いと答えが決まっていれば、本文は答えを文章にする作業になり、書き直しも少なくなります。迷ったら、答えの1文が全部の節に書けるまでを構成案の作業と考えます。

上位の記事を見ずに構成案を作ってもよいですか?

上位の記事は、読者が当然期待している内容(欠かせない要素)を知る材料になるため、見ておくことを勧めます。ただし構成の参考にとどめ、見出しや内容を写しません。

h3はどれくらい使えばよいですか?

数の決まりはありません。手順の各段階や選択肢のように、h2の中で本当に別の小さな問いがあるときだけ使います。h3が1つしか作れないなら、h2の本文に含めたほうが自然なことが多いです。

既存の記事をリライトするときも構成案は必要ですか?

必要です。今の見出しを並べ、主な問いと1対1で対応しているか、最初のh2で答えているかを確かめると、直す場所がはっきりします。変更の前後で、記事が答える問いが変わっていないかも確かめます。

記事の構成案の作り方と関わる記事・サイト改善の記事は「記事・サイト改善の記事一覧」にまとめています。

SEOAGENTでできること

SEOAGENTの記事作成は、キーワード設定、SEO分析、記事設定、見出し設定、記事作成の順に進みます。本文を作る前に見出しを確認でき、見出しはアウトラインビルダーかHTML(H2〜H4)で編集できます。本文の作成前には「制作設計書の承認」があり、承認後に使う資料が変わった場合は承認し直します。

キーワード調査・テーマ選定では、キーワードをもとに上位ページを調べ、検索の目的や関連する言葉を整理します。AIの出力には誤りが含まれることがあるため、数値・固有名詞・根拠は公開前に自社の担当者が確かめます。

品質チェックでは、公開前の確かめとして「答えるべき問い」「数字・体験・実績」「見出しの約束」などの項目に分けて、確認が必要な点を示します。構成案で決めた問いが本文のどこで扱われているかを確かめる手掛かりになります。チェックは正確性や検索順位を保証するものではありません。

参考情報

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