この記事の要点:
- 共起語とは、あるキーワードと同じ文章の中で一緒によく使われる言葉です。例:「コーヒー」なら「豆」「焙煎」「ドリップ」などです。
- Googleは「共起語」を順位の要因として公表していません。SEO スターター ガイドは、ページに検索語そのものが無くても、ページと検索の関係を理解できると説明しています。
- 共起語は「入れる言葉のリスト」ではなく、構成を作った後に「読者が知りたい話題が抜けていないか」を確かめるチェックリストとして使います。
- 話題として説明できない言葉は入れません。言葉を不自然に並べたりくり返したりすると、スパムに関するポリシーの「キーワードの乱用」にあたるおそれがあります。
共起語とは:あるキーワードと一緒によく使われる言葉
共起語(きょうきご)とは、あるキーワードと同じ文章の中で一緒によく使われる言葉です。「共に起こる語」という意味で、もとは言葉の使われ方を調べる言語学や自然言語処理の考え方です。
例:「コーヒー」という言葉のそばには、「豆」「焙煎」「ドリップ」「酸味」「カフェイン」などがよく出てきます。これらが「コーヒー」の共起語です。
SEOの分野では、ある検索語で上位に表示されているページに共通してよく出てくる言葉を指して「共起語」と呼ぶことが多くあります。この記事でも、その意味で使います。
共起語が多く出てくるのは、同じテーマを説明すると、自然に同じ話題に触れるからです。例:「コーヒー 淹れ方」を説明すれば、多くのページが「お湯の温度」「蒸らし」「粉の量」に触れます。共起語は、そのテーマで読者が知りたい話題の手掛かりになります。
関連キーワード・サジェスト・類義語との違い
共起語と混同されやすい言葉に、関連キーワード、サジェスト(検索候補)、類義語があります。どれも「主キーワードと関係のある言葉」ですが、出どころと使い道が違います。
| 言葉 | 何を表すか | どこで見つかるか | 主な使い道 | 例:「コーヒー」の場合 |
|---|---|---|---|---|
| 共起語 | 文章の中で一緒に使われやすい言葉 | 上位ページや関連する文章の本文 | 記事で扱う話題の抜けを確かめる | 豆、焙煎、ドリップ、酸味 |
| サジェスト(検索候補) | 検索窓に入力したときに表示される候補 | 検索窓 | 検索する人の疑問の種類を知る | コーヒー カフェイン量、コーヒー 淹れ方 |
| 関連キーワード(関連する検索) | そのテーマで一緒に検索されやすい語の組み合わせ | 検索結果の下部など | 記事の候補や、記事内で答える問いを探す | コーヒー 種類、コーヒー 効果 |
| 類義語 | 同じ、または近い意味の言葉 | 辞書・読者の言い回し | 読者が使う別の呼び方に気づく | 珈琲、ブレンド(文脈による) |
大まかには、サジェストと関連キーワードは「検索する人が入力する言葉」、共起語は「文章を書く人が使う言葉」です。前者は読者の疑問を探すとき、後者は記事の中身の抜けを確かめるときに向いています。
どの検索語で記事を作るかを決める段階では、共起語ではなくサジェストや関連キーワードを使います。進め方はキーワード選定のやり方で紹介しています。
共起語を入れると順位は上がるのか:Googleの説明から考える
結論から言うと、共起語を入れたこと自体で順位が上がるとは言えません。Googleは「共起語」という順位の要因があるとは公表していません。
Googleが公式に説明していること
- SEO スターター ガイドでは、Googleの言葉を照らし合わせる仕組みは高度で、ページに検索語そのものが書かれていなくても、ページと多くの検索との関係を理解できると説明しています。
- 同じガイドでは、言葉を(言い方を変えても)過度にくり返すことは読者にとって煩わしく、スパムに関するポリシーに反するとしています。
- スパムに関するポリシーでは、順位を操作する目的でキーワードや数字を詰め込むことを「キーワードの乱用」として挙げています。不自然な語の羅列や、文脈と関係のない語のかたまりが例です。
- 有用なコンテンツについてのGoogleのページでは、テーマについて十分で分かりやすい説明になっているか、などの自己評価の質問を示しています。
つまりGoogleが求めているのは、特定の言葉を入れることではなく、読者の疑問に十分に答えることです。Google が語の意味や言い換えをどう理解しているか(RankBrain・BERT など)はセマンティック検索とはで説明しています。
上位ページに共起語が多いのはなぜか
上位ページに同じ言葉が多く出てくるのは、同じ問いに答えると、自然に同じ話題に触れるからだと考えられます。言葉を入れたから上位になったのではなく、読者の疑問に答えた結果として言葉が出てくる、と考えるほうが自然です。ただし、この因果関係をGoogleが説明しているわけではないため、これは一つの解釈です。
「共起語は古い」と言われる理由
「共起語の対策は古い」という意見もあります。背景には、言葉の出現回数を上位ページに合わせるような使い方が、読者に役立つ記事づくりとずれてきたことがあります。
一方で、「読者が知りたい話題を見落としていないか確かめる」という使い方は、今でも役に立ちます。古いのは「言葉を入れれば評価される」という考え方であり、共起語を手掛かりに話題を点検すること自体ではありません。
共起語の調べ方:3つの方法と、それぞれの限界
共起語は、主に次の3つの方法で集めます。どの方法にも限界があるため、組み合わせて使います。
| 方法 | やり方 | 分かること | 限界 |
|---|---|---|---|
| 上位ページを読む | 主キーワードで検索し、上位のページの見出しと本文を読む | どんな話題が、どの順番で扱われているか | 時間がかかる。上位ページに共通する抜けには気づけない |
| 共起語を数えるツールを使う | 主キーワードを入れ、上位ページによく出る語を一覧にする | 多くのページに共通する言葉を短時間で一覧できる | 言葉の一覧なので、なぜ出てくるのか、どう説明するかは分からない。一般的な語や広告の語が混ざることがある |
| 読者の言葉を集める | 問い合わせ、営業や窓口でよく聞かれる質問、レビューなどを整理する | 上位ページに無い疑問や、読者が実際に使う言い回し | 集めるのに手間がかかる。社内の記録が必要 |
上位ページを読むときに見るところ
ツールを使わずに上位ページを読む場合は、言葉を数えるのではなく、次の点を書き出します。
- 見出しの並び:どの問いを、どの順番で扱っているか
- 多くのページが共通して扱う話題:読者に欠かせない要素である可能性が高い
- 一部のページだけが扱う話題:そのページ独自の切り口か、読者の別の悩みか
- どのページも説明が浅い、または触れていない話題:自分の記事で補える候補
- 表や手順、例の使い方:読者がどの形で答えを受け取っているか
3〜5ページほど読むと、共通する話題と、ページごとの違いが見えてきます。読む数に決まりはないため、話題の出方が落ち着いたところで止めて構いません。
集めた一覧の扱い方
ツールで集めた一覧は、それだけで記事の中身を決めるものではありません。上位ページに共通して出てくる語は、上位ページが共通して扱っている話題を表しているだけです。上位ページがそろって答えていない疑問は、一覧には出てきません。
ツールによっては、言葉ごとに出現回数やスコアが表示されます。これは集めたページの中での出方を示す目安で、Googleの評価を表す数字ではありません。数字の大きさで重要度を決めるのではなく、読者の問いに関係する話題かどうかで選びます。集めたページの数や時期によって一覧が変わる点にも注意します。
読者の言葉は、上位ページに無い情報、つまり記事の独自性につながる材料にもなります。
新しく記事を書くときの使い方:構成を作った後に話題の抜けを確かめる
共起語を最も役立てやすいのは、構成(見出し)を作った後の点検です。先に共起語の一覧を見てしまうと、言葉に引きずられて構成が決まりやすくなります。次の順番で進めます。
- 検索意図を決める:誰が、何に困って、何を知りたくて検索するのかを書き出します。
- 答える問いを決める:記事で答える問いを5〜8個にまとめ、問いごとに見出しを立てます。
- 共起語の一覧を作る:上位ページを読む、ツールを使う、読者の言葉を集める、のいずれかで一覧を作ります。
- 一覧の語を「話題」に言い換える:例:「温度」「蒸らし」は「お湯の温度と蒸らし時間の目安」という話題にまとめます。
- 構成と照らし合わせる:その話題を、どの見出しで扱っているかを確かめます。
- 抜けていた話題を判断する:読者の問いに必要なら、説明を書き足します。必要なければ入れません(判断の目安は後の表を参照)。
- 言葉ではなく説明を足す:足すときは語を入れるだけでなく、その話題を自分の言葉で、例や手順とともに説明します。
例:「コーヒー 淹れ方」の記事で、共起語の一覧に「ミル」「挽き目」があったとします。構成に豆の挽き方の話題が無ければ、「粉の細かさで味がどう変わるか」という説明を足すかを検討します。一方、「カフェイン」が一覧にあっても、淹れ方を知りたい読者の問いと関係が薄ければ、無理に扱いません。
既存の記事を見直すときの使い方
公開済みの記事を見直すときも、共起語は話題の抜けを探す手掛かりになります。ただし、見直す理由をはっきりさせてから使います。
- 見直す記事を選ぶ:Search Consoleで、表示はされているのに順位やクリックが伸びない記事などを候補にします。
- 実際に表示されている検索語を見る:その記事がどんな検索語で表示されているかを確かめます。
- 検索語ごとに、答えている節があるか確かめる:表示されている検索語の疑問に、本文で答えているかを見ます。
- 共起語の一覧と照らし合わせる:上位ページで扱われている話題のうち、自分の記事に無いものを洗い出します。
- 足す・足さないを決めて、変更を記録する:足した話題と日付を記録し、後で効果を確かめられるようにします。
Search Consoleで表示されている検索語は、読者が実際に使った言葉です。ツールの共起語よりも、自分の記事に合った手掛かりになることがあります。記事の直し方の全体像は「SEOリライトのやり方」にまとめています。
見直した結果、別の記事と同じ話題を扱っていることに気づくこともあります。その場合は、話題を足すより、記事の役割を分けることを先に考えます(カニバリゼーション)。
共起語だけで記事を作らない:上位ページが正解とは限らない理由
共起語の一覧は、今の上位ページが「何を書いているか」をまとめたものです。そのため、一覧だけをもとに記事を作ると、次のような問題が起きやすくなります。
- 上位ページと同じ内容の記事になる:一覧の話題を順に埋めると、ほかのページを並べ替えただけの記事になりがちです。Googleの自己評価の質問には、ほかの情報源を参考にする場合に、言い換えではなく価値を加えているか、という問いがあります。
- 古い情報を引き継ぐ:上位ページの情報が古いと、一覧にも古い用語や手順が残ります。仕様や制度の話題は、公式の資料で今の内容を確かめます。
- 上位ページが答えていない疑問を見落とす:一覧に出てくるのは、上位ページが扱っている話題だけです。
- 自社の読者とずれる:上位ページの読者と、自社の記事を読んでほしい読者が同じとは限りません。
そこで、共起語は「最低限扱うべき話題の確認」に使い、記事の価値は別のところで作ります。例えば、手順を実際の画面の順に書く、判断に迷う場面の目安を示す、自社の窓口でよく聞かれる質問に答える、といった内容です。こうした情報は、上位ページの言葉を集めても出てきません。
例:「コーヒー 淹れ方」の記事で、共起語の一覧から作った話題と、一覧に無いが読者が困りそうな話題を分けて整理すると、次のようになります。
| 話題 | 出どころ | 扱い方 |
|---|---|---|
| お湯の温度、蒸らし、粉の量 | 共起語の一覧 | 手順の節で、目安と理由を説明する |
| 挽き目による味の違い | 共起語の一覧 | 1つの節にまとめて説明する |
| 味が薄い・苦いときの直し方 | 読者の質問(例) | 症状と直し方の表にする。一覧には出てこない話題 |
| 器具の選び方 | 共起語の一覧 | 別の記事の担当にして、短く触れてリンクする |
この表は説明用の例です。実際の話題は、検索意図と読者によって変わります。
詰め込みとの境目:入れてよい言葉・入れなくてよい言葉の判断表
共起語の一覧にある言葉を、すべて入れる必要はありません。次の表で、言葉ごとに判断します。
| 状況 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 読者の問いに答えるために必要な話題で、まだ説明していない | 説明を書き足す | 読者の疑問への答えが不足している |
| すでに別の言い方で説明している | 足さない | 同じ話を言い換えてくり返すだけになる |
| テーマとは関係があるが、この記事の読者の目的とは関係が薄い | 入れない。必要なら関連記事へリンク | 話が広がり、要点が伝わりにくくなる |
| 別の記事で詳しく扱う話題 | 短く触れて、その記事へリンク | 1つの話題は1つの記事が担当するほうが整理しやすい |
| 自社では扱っていない、または根拠を示せない内容 | 入れない | 確かめられないことを書くと、記事の信頼を損なう |
| 広告の文句や一般的すぎる語(例:「おすすめ」「人気」) | 気にしない | 話題ではなく、文章の飾りの言葉であることが多い |
また、次のような書き方は避けます。どれも、読者のためではなく言葉を入れるための書き方です。
- 話の流れと関係のない言葉を、1つの文にいくつも入れる
- 言葉の出てくる回数を、上位ページと同じ数に合わせようとする
- 本文の最後や画像の代替テキストに、関連する言葉を並べる
- 同じ言葉を、言い方だけ変えて何度もくり返す
迷ったときは、「その言葉を消したら、読者が困るか」を考えます。困らない言葉は、無くても問題ありません。主な語の出てくる割合(キーワード出現率)に Google の基準が無いことと、代わりに確かめる項目は「キーワード出現率とは」で説明しています。
よくある質問
共起語は記事の中に何回入れればよいですか?
決まった回数はありません。Googleは「共起語」の回数を順位の要因として公表していません。話題を説明するのに必要なだけ使い、回数を上位ページに合わせることはしません。
共起語ツールで出た言葉が、自分の記事にほとんど無い場合はどうしますか?
まず、記事の検索意図と上位ページの検索意図が同じかを確かめます。意図が違えば、出てくる言葉が違うのは自然です。意図が同じなら、一覧の語を話題にまとめ、読者の問いに必要な話題が抜けていないかを確かめます。
共起語とLSIキーワードは同じものですか?
SEOの分野では似た意味で使われることがありますが、どちらもGoogleの公式な用語ではありません。Googleがこうした語を順位付けにどう使っているかは公表されておらず、確認できません。
共起語を見出しやタイトルに入れたほうがよいですか?
見出しは、その節で何が分かるかを読者に伝えるためのものです。話題を表す自然な名前として共起語が入るなら問題ありませんが、言葉を入れるために見出しを不自然にする必要はありません。
AIで記事を書く場合も共起語を気にする必要がありますか?
AIで書いた文章は、テーマに関係する言葉は自然に入りやすい一方、読者の問いに答えきれていないことがあります。言葉の有無よりも、答えるべき問いを本文のどこで扱っているかを確かめるほうが大切です(AIライティングとは)。
SEOAGENTでできること
SEOAGENTでは、キーワードをもとに上位ページを調べ、検索の目的や関連する言葉を整理できます。集めた情報を見ながら、記事で答える内容を選べます。公開前の確認では、記事で答えるはずだった問いを本文のどこで扱っているか、確かめる手掛かりを示します。
記事づくりや見直しのほかの記事は「記事・サイト改善の記事一覧」にまとめています。



