この記事の要点:
- コンテンツ制作とは、記事・事例・動画・資料など、読者に役立つ情報を企画し、形にして公開し、改善するまでの作業です。マーケティングの目的に沿って作る場合は、コンテンツマーケティングの中の「作る工程」にあたります。
- 工程は「企画 → 資料集め・取材 → 構成 → 執筆・制作 → 公開前の確認 → 公開 → 測定と改善」です。工程ごとに担当・成果物・使う資料を決めておくと、外注やAIを使っても品質がそろいます。
- Google は「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツ」の自己評価の質問を公開しています。企画と公開前の確認の工程で、この質問を点検項目として使えます。
- AIを使うこと自体は禁止されていませんが、Google は価値を加えずに大量のページを作るとスパムポリシーに当たる可能性があり、公開前に人が事実を確かめることが重要だと説明しています。
- 公開後は Search Console の表示回数・クリック数と、GA4 の自然検索のセッション・キーイベントで測ります。
コンテンツ制作とは
コンテンツ制作とは、読者に役立つ情報を、記事・事例・動画・資料などの形にして公開し、反応を見て改善するまでの一連の作業です。企業のWebサイトでは、検索や問い合わせにつなげる目的で、自社の知識や実績をもとに作ることが多くなります。
似た言葉に「コンテンツマーケティング」があります。コンテンツマーケティングは、誰に何を届け、どう成果につなげるかを決める考え方と活動の全体で、コンテンツ制作はその中の「作る工程」にあたります。
| 言葉 | 範囲 | 主に決めること |
|---|---|---|
| コンテンツマーケティング | 戦略から成果の測定まで | 誰に、何を、どの順で届け、何を成果とするか |
| コンテンツ制作 | 企画から公開・改善まで | 1本ずつの中身、作る手順、品質の確かめ方 |
| コンテンツSEO | 検索から読まれるための制作 | 検索語・検索意図・構成・内部リンク |
コンテンツの種類と目的
企業のWebサイトで作るコンテンツは、目的によって向いている種類が違います。まず何を達成したいかを決め、その目的に合う種類を選びます。
| 種類 | 向いている目的 | 必要な材料 |
|---|---|---|
| 解説記事(〜とは、やり方) | 検索から新しい読者に見つけてもらう | 社内の知識、公式の資料 |
| 導入事例・インタビュー | 比べている読者の判断材料にする | 顧客や社員への取材、掲載の許可 |
| 調査・データの記事 | 引用や紹介をされる、専門性を示す | 自社で集めたデータ、調べ方の記録 |
| 資料(ホワイトペーパー) | 見込み客の連絡先をもらう | まとまった知識、図表 |
| 動画 | 手順や雰囲気を見せる | 撮影・編集の体制 |
| よくある質問・用語集 | 問い合わせを減らす、細かい疑問に答える | 営業・サポートに来る質問の記録 |
どの種類でも、他社に書けない材料(自社の事例・データ・担当者の知識)を入れられるかが、内容の差になります。
制作の工程と担当
コンテンツ制作は、企画・資料集め・構成・執筆・確認・公開・測定の7つの工程に分けると、担当と成果物を決めやすくなります。工程ごとに「誰が・何を作り・何を使うか」を表にしておくと、外注やAIを使う場合も、どこで人が確かめるかがはっきりします。
| 工程 | 主な担当 | 成果物 | 使う資料 |
|---|---|---|---|
| 1. 企画 | マーケティング担当 | テーマ・読者・主な検索語・目的の一覧 | 検索数の調査、営業・サポートの質問の記録 |
| 2. 資料集め・取材 | 編集者・ライター | 取材メモ、出典の一覧 | 公式の資料、社内資料、取材の録音 |
| 3. 構成 | 編集者 | 見出しの一覧と、各見出しで答える問い | 上位の記事の見出し、読者の質問 |
| 4. 執筆・制作 | ライター・デザイナー | 本文・図・画像 | 構成、取材メモ、出典 |
| 5. 公開前の確認 | 編集者・専門の担当者 | 確認済みの原稿 | 確認の表、出典の原文 |
| 6. 公開 | サイトの担当者 | 公開したページ | 題名・説明文・画像・カテゴリ |
| 7. 測定と改善 | マーケティング担当 | 数字の記録、改善の一覧 | Search Console、GA4 |
少人数の会社では、1人が複数の工程を兼ねます。その場合も、書いた人とは別の人が「公開前の確認」をするだけで、事実の誤りや分かりにくさに気づきやすくなります。
企画とテーマの決め方
企画では、「誰の、どんな問いに答えるか」と「その記事で何を成果とするか」を先に決めます。題名や文字数から決めると、読者の問いに答えていない記事になりやすいためです。
- 読者の問いを集める:営業やサポートに来る質問、問い合わせの内容、検索語の調査から、読者が知りたいことを書き出します。
- 検索語を当てる:問いごとに、読者が実際に使う検索語と検索数を調べます。
- 既存の記事と重ならないか確かめる:同じ問いに答える記事がすでにあれば、新しく作らず既存の記事を直します。
- 自社が答えられるかを確かめる:社内の知識・事例・データで答えられる問いを優先します。
- 目的を決める:読まれたあとに何をしてほしいか(資料請求、問い合わせ、別の記事を読む)を決めます。
Google の「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」は、避けるべき作り方の質問として「既存のユーザー層のためではなく、ただ話題になっているという理由で記事を書いていますか」「検索トラフィックを獲得できると考えて、実際の経験がないにもかかわらず、ニッチなトピックを扱うことにしましたか」などを挙げています(最終更新 2026年10月7日、2026年10月13日確認)。企画の段階でこの質問に当てはまらないかを確かめます。
資料集め・取材と執筆
執筆の前に、記事で使う事実・数字・事例の出典をそろえておきます。書きながら調べると、確かめていない情報が混ざりやすいからです。出典の示し方を書き手の間でそろえる決まりは「執筆レギュレーションと表記ルールの作り方」で説明しています。公式の資料の原文、社内の資料、取材の録音など、あとで確かめ直せる形で残します。
| 材料 | 確かめること | 記事での書き方 |
|---|---|---|
| 公式の資料(Google のヘルプ、法令など) | 原文を読み、更新日を記録する | 出典名と確認日を書く |
| 社内のデータ | 期間・測り方・誰が測ったか | 条件と一緒に書く |
| 顧客・社員への取材 | 掲載の許可、発言の確認 | 相手に原稿を確認してもらう |
| 他社の記事 | 元の出典まで遡れるか | 元の出典を確かめられないものは使わない |
構成は、見出しごとに「この節で答える問い」を1つ決め、その節の最初の文で答えるように作ります。構成案の作り方は記事の構成案の作り方で、取材の進め方は「導入事例の書き方」で説明しています。
AIを使う場合の工程の置き方
AIを使う場合は、下書きや構成の案をAIに作らせても、事実の確認と最終的な判断は人が行う工程にします。Google 検索セントラル「ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンス」は、生成 AI ツールなどを使ってユーザーにとっての価値を付加することなく大量のページを生成すると、大量生成されたコンテンツの不正使用に関するスパムポリシーに違反する可能性があると説明しています(最終更新 2026年10月6日、2026年10月13日確認)。
同じガイダンスは、生成モデルは事実を取得するのではなく可能性の高い単語の並びを予測するため、不正確な情報(ハルシネーション)が含まれる可能性があり、公開前に手動でファクトチェックを行うことが重要だとしています。確認の対象には、title 要素・メタディスクリプション・構造化データ・画像の代替テキストも含まれます。
公開前の確認
公開前の確認では、事実・読みやすさ・検索結果に出る情報の3つを、表を使って確かめます。Google の自己評価の質問は、そのまま確認の項目として使えます。
| Google の自己評価の質問(要約) | 使う工程 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 独自の情報、レポート、研究、分析を提供しているか | 企画・公開前 | 自社の事例・データ・知識が入っている節を挙げる |
| 他のソースを参考にした場合、単なるコピーや書き換えではなく付加価値があるか | 執筆・公開前 | 出典の内容に、自社の判断の表や手順を足しているか |
| 見出しやページタイトルが内容を要約し、誇張していないか | 公開前 | 題名で約束したことに本文で答えているか |
| 明確な情報源や、著者・サイトの背景情報を示しているか | 公開前・公開 | 出典の名前と確認日、運営者の情報があるか |
| 明らかな事実誤認はないか | 公開前 | 数字・制度・仕様を原文と照らす |
| 読み終わった人が目的を果たせるか | 構成・公開前 | 読者の問いの一覧と、答えている節を突き合わせる |
文字の誤りや表記のゆれは、校正と校閲の手順で確かめます。
当サイトの公開前の点検の例
当サイト(seoagent.jp)では、ガイドの記事を公開する前に、プログラムで次の項目を点検し、1つでも外れると取り込みを止めています。使ってよいHTMLのタグだけか、見出し(h2)が7〜11個か、よくある質問が3〜5個か、本文が6,000字以上か、題名が40字以内か、説明文が95〜125字か、本文のサイト内リンクの行き先が実在する記事か、の7つです。公開後は、全ページの題名の長さや canonical などを別の点検で確かめています。
2026年10月13日には、全127記事の本文にある外部リンク 326 URL を点検し、200 が 293、リダイレクト後に 200 が 27、403 が 5、名前解決できないものが 1 でした。公式の資料の構成が変わって転送されていた 24 URL を転送先に直しています。
なお、字数の下限は当サイトが読者の問いに答えきるために決めた目安で、Google の基準ではありません。Google は同じ自己評価のページで、Google が優先する文字数の設定は存在しないと明記しています。
公開後の測り方と改善
公開後は、Search Console で「検索結果にどれだけ表示され、クリックされたか」を、GA4 で「来た人が何をしたか」を測ります。Search Console ヘルプ「検索パフォーマンス レポート」によると、クリック数は検索結果からサイトがクリックされた回数、インプレッション数は検索結果に表示された回数、CTR はクリック数をインプレッション数で割った値です(2026年10月13日確認)。
| 見ること | 指標 | どこで見るか | 改善の例 |
|---|---|---|---|
| 検索で見つけられているか | 表示回数、平均掲載順位 | Search Console の検索パフォーマンス | 表示されていない語の節を足す |
| 検索結果で選ばれているか | クリック数、CTR | Search Console | 題名・説明文を内容に合わせて直す |
| 読まれているか | エンゲージメント率、平均エンゲージメント時間 | GA4 のランディング ページ | 冒頭の答えを短く、分かりやすくする |
| 成果につながったか | キーイベント | GA4 | 記事の終わりの案内を、読者の段階に合わせる |
当サイトの Search Console では、2025年6月19日〜2026年10月9日の表示回数の合計が 65、クリックが 0 で、GA4 のセッション 73 のうち自然検索は 0 でした(2026年10月12日に取得)。公開から間もない記事は数字が少ないため、判断は数か月分を待ち、記事ごとに件数で記録しておきます。
AI検索での扱い
Google の AI による概要や AI モードに表示されるために、特別なコンテンツ制作の手順は要りません。Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」は、AI による概要や AI モードにコンテンツが表示されるための追加の要件はなく、特別な最適化も必要ないと説明し、重要なコンテンツをテキストで示すこと、可能な場合は高品質の画像と動画で補うことなどを、引き続き重要な基本として挙げています(2026年10月13日確認)。AI の回答に使われやすい書き方は「LLMOとは」で説明しています。
内製と外注の分け方
内製と外注は、工程ごとに分けて決めます。自社の知識が必要な工程は内製し、作業量の多い工程や専門の技術が要る工程を外注すると、品質と量を両立しやすくなります。
| 工程 | 内製が向いている場合 | 外注が向いている場合 |
|---|---|---|
| 企画 | 自社の顧客と商品を一番知っているため、原則は内製 | 検索語の調査の作業だけを任せる |
| 取材・資料集め | 社内の担当者や顧客に話を聞く場合 | 取材と文字起こしの作業量が多い場合 |
| 執筆・制作 | 専門性が高く、社内の人しか書けない内容 | 本数が多い、図・動画の制作の技術が要る |
| 公開前の確認 | 事実の確認は社内の専門の担当者が行う | 表記の統一や校正の作業 |
| 測定と改善 | 成果の判断は社内で行う | レポートの作成作業 |
| よくある誤解 | 実際 |
|---|---|
| 長い記事ほど評価される | Google は優先する文字数の設定は存在しないと説明している。問いに答えきることが目的 |
| AIで作った記事は検索で不利になる | 作り方ではなく、価値を加えているか、正確かが問われる。価値を加えない大量生成はスパムポリシーに当たる可能性がある |
| 外注すれば社内の作業はなくなる | 企画の判断と事実の確認には、社内の知識が必要 |
よくある質問
コンテンツ制作とコンテンツマーケティングの違いは?
コンテンツマーケティングは、誰に何を届けてどう成果につなげるかを決める活動の全体です。コンテンツ制作はその中の、1本ずつの中身を企画して作り、公開して改善する工程を指します。
制作は内製と外注のどちらがよいですか?
工程ごとに分けて決めます。企画と事実の確認は自社の知識が必要なので内製し、執筆や図・動画の制作、校正などの作業量の多い工程を外注する分け方が一般的です。執筆を外部のライターに頼むときの見極め方は「SEOライターとは」で説明しています。
AIでコンテンツを作ってもよいですか?
使えます。Google は、価値を加えずに大量のページを作るとスパムポリシーに当たる可能性があるとし、公開前に人がファクトチェックを行うことが重要だと説明しています。自社の情報を足し、人が事実を確かめる工程を必ず入れます。
1本作るのにどのくらい時間がかかりますか?
種類・取材の有無・確認する人の数で大きく変わるため、決まった時間はありません。最初の数本で工程ごとの時間を記録し、自社の目安を作ると、計画を立てやすくなります。
SEOAGENTでできること
SEOAGENT では、自社の資料や取材メモを登録して記事づくりの材料にし、テーマの検討から構成・本文・画像の作成、公開前の確認、公開後の数字の確認までを進められます。記事の構成を確認してから本文を作り、公開前の確認では、数字・体験・実績の書き方など確かめが必要な点を示します。
一方、取材や顧客の許可取り、事実の最終確認は担当者が行う作業です。AI に実績や体験を作らせるのではなく、実際に持っている情報だけを使ってください。
コンテンツ制作と関わる記事・サイト改善の記事は「記事・サイト改善の記事一覧」にまとめています。



