この記事の要点:
- ディレクトリとは、ファイルやほかのディレクトリをまとめて入れておく「入れ物」のことです。Windows や Mac の画面で「フォルダ」と呼ぶものと、指している中身は同じです。
- Webサイトでは、URLの「/」で区切られた部分がディレクトリに当たります。ただし WordPress などの CMS では、URLのディレクトリがサーバー上の実際のフォルダと一致しないことがよくあります。
- Googleは、URLのパスに含まれるキーワードだけでは順位への効果はほとんど無いと説明しています。ディレクトリは順位を直接上げる道具ではなく、整理・集計・パンくずのための仕組みとして使います。
- ディレクトリ単位に分けておくと、Search Console や GA4 で「/blog/ を含むページ」のようにまとめて数字を見られます。分け方を後から変えるときは、301リダイレクト・内部リンク・サイトマップをそろえて直します。
ディレクトリとは:ファイルをまとめて整理する入れ物
ディレクトリ(directory)とは、コンピューターの中でファイルを分類して入れておく入れ物です。ディレクトリの中には、ファイルだけでなく別のディレクトリも入れられるため、全体は木の枝のような階層(ツリー構造)になります。英語の directory には「名簿・案内板」という意味があり、どこに何があるかを示す目録という役割から来た言葉です。
ディレクトリとフォルダは、同じものを別の名前で呼んでいると考えて差し支えありません。違いは、主に使われる場面です。
| 呼び方 | よく使われる場面 | 例 |
|---|---|---|
| ディレクトリ | サーバー、コマンド操作(Linux・Mac のターミナル)、プログラム、Webサイトの URL の説明 | /var/www/html/、/blog/ |
| フォルダ | Windows や Mac の画面操作、クラウドストレージ | 「ドキュメント」フォルダ、「写真」フォルダ |
| ファイル | 中身そのもの(文書・画像・プログラム)。ディレクトリの中に入るもの | index.html、logo.png |
ディレクトリとファイルの違いは「入れ物か、中身か」です。ファイルには文書や画像などのデータが入り、ディレクトリにはファイルの一覧(どのファイルがどこにあるか)が入ります。Webサイトの話で「ディレクトリ」と言うときは、URL の階層とサーバー上の置き場所のどちらを指しているかを、最初に確かめると話がかみ合います。
ルート・サブ・親・カレントディレクトリと、パスの書き方
ディレクトリの位置関係には、決まった呼び名があります。階層の一番上がルートディレクトリ、ある場所から見て一つ下がサブディレクトリ、一つ上が親ディレクトリです。今いる場所はカレントディレクトリと呼びます。
| 用語 | 意味 | 書き方の例 |
|---|---|---|
| ルートディレクトリ | 階層の一番上。すべてのディレクトリの出発点 | Linux・Mac は /、Windows は C:。Webサイトではドメイン直後の / |
| サブディレクトリ | あるディレクトリの中にあるディレクトリ | /blog/ から見た /blog/category/ |
| 親ディレクトリ | 一つ上のディレクトリ | ..(例:../images/) |
| カレントディレクトリ | 今いるディレクトリ | .(例:./style.css)。ターミナルでは pwd で確かめる |
| ホームディレクトリ | 利用者ごとに用意される作業場所 | Linux・Mac では ~ |
ファイルの場所を文字で表したものをパスと呼びます。ルートから書く「絶対パス」と、今いる場所から書く「相対パス」の2種類があります。
- 絶対パス:
/blog/site-structure/(どのページから使っても同じ場所を指す) - 相対パス:
../site-structure/(書いたページの場所によって、指す場所が変わる)
Webサイトのリンクでは、相対パスの書き間違いが思わぬ問題を生むことがあります。Googleは、親ディレクトリへの相対リンクを間違ったページに置くと、存在しないURLが次々に作られることがあると説明しています。原文は次のとおりです(Google 検索における URL 構造のベスト プラクティス、2026年10月13日確認)。
「親ディレクトリへの相対リンクを間違ったページに配置すると、存在しないページに対してサーバーが適切な HTTP ステータス コードを返さない場合、無限のスペースが作成される可能性があります。」
同じ文書では、直し方として「リンクに(親ディレクトリへの相対ではなく)ルート相対 URL を使用してください」と勧めています。サイト内のリンクは /blog/… のようにルートから書いておくと安全です。
WebサイトのディレクトリとURLの対応
Webサイトでは、URLのドメインの後ろにある「/」で区切られた部分がディレクトリに当たります。例として、当サイトの記事の URL を分解すると次のようになります。
| 部分 | 例:https://seoagent.jp/blog/site-structure/ | 呼び方 |
|---|---|---|
| https:// | 通信の方式 | スキーム(プロトコル) |
| seoagent.jp | サイトの住所 | ドメイン(ホスト名) |
| /blog/site-structure/ | サイトの中の場所 | パス |
| /blog/ | 記事をまとめた階層 | ディレクトリ(サブディレクトリ) |
| site-structure | その記事だけを表す名前 | スラッグ |
HTMLファイルを並べて作るサイト(静的なサイト)では、サーバー上のフォルダと URL のディレクトリがそのまま対応します。public_html/blog/index.html というファイルがあれば、https://example.com/blog/ で表示されます(例:説明用のURLです)。
一方、WordPress のような CMS では、URL のディレクトリはデータベースの記事を呼び出すための「見かけの住所」です。サーバーに blog というフォルダがあるわけではなく、WordPress が URL を読み取って、どの記事を表示するかを決めています。この URL の形をパーマリンクと呼び、管理画面の「設定」→「パーマリンク」で決めます。設定の種類と、公開後に変えるときの手順は「パーマリンクとは」で説明しています。
当サイト(seoagent.jp)のディレクトリの分け方
当サイトは WordPress で動いており、URL のディレクトリを次のように分けています(リポジトリの設定スクリプトとテーマの設定から確認。2026年10月13日時点)。
| ディレクトリ | 置いているページ | サーバー上の実体 |
|---|---|---|
/ | 日本語のトップページ | WordPress の固定ページ |
/features/<機能名>/ | 製品の機能紹介 | 固定ページの親子関係(実際のフォルダは無い) |
/blog/<記事名>/ | ガイド記事・ニュース | パーマリンクの設定 /blog/%postname%/(実際のフォルダは無い) |
/blog/category/aio-llmo-guide/<テーマ>/ | テーマごとの記事一覧(トピックページ) | カテゴリーのページ |
/en/ | 英語版 | 多言語プラグインが言語ごとに付ける階層 |
/wp-content/ | テーマ・プラグイン・画像 | サーバー上の実際のフォルダ |
記事の URL にはカテゴリー名を入れていません。当サイトでは記事の分類(テーマ)を後から組み替えたことがありますが、URL を変えずに分類だけを変えられました。分類はパンくずリストとテーマごとの記事一覧で示しています。カテゴリーを URL に入れるかどうかの考え方はサイト構造とディレクトリ構造の決め方で詳しく比べています。
ディレクトリはSEOに影響するか:Googleの説明
ディレクトリの分け方そのものは、検索順位を直接上げる要因ではありません。Googleの「SEO スターター ガイド」は、URL のパスに含まれる言葉について次のように説明しています(検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド、2026年10月13日確認)。
「ランキングという観点で見ると、ドメイン名(または URL パス)中のキーワードだけでは、パンくずリストに表示される以上の効果はほとんどありません。」
一方で、同じガイドは大きなサイトでのディレクトリの役割にも触れています。「数千以上の URL を含むようなサイトの場合は、サイトの構造が Google によるクロールとインデックス登録の動作に影響を与えます。特にディレクトリ(フォルダ)を使って類似のトピックをまとめていると、各ディレクトリ内の URL が変更される頻度を Google が学習しやすくなります。」と書かれています。
つまり、ディレクトリが役に立つのは次の3つの場面です。
- 検索結果での見え方:URL の言葉はパンくずとして検索結果に表示されることがあり、読者が内容を推測する手掛かりになります。
- 大きなサイトのクロール:更新の頻度が違うページをディレクトリで分けると、Google がディレクトリごとの更新の傾向を学べます。
- 運営する側の管理:集計・権限・リダイレクトの設定を、ディレクトリ単位でまとめて行えます。
また同じガイドは、整理し直すことについて「今すぐ整理し直す必要はありません」とも書いています。すでに公開しているサイトで、順位のためだけにディレクトリを作り直すのは、得るものより手間とリスクの方が大きくなりがちです。
よくある誤解と、Googleの説明
| よくある誤解 | 実際(公式の説明) |
|---|---|
| ディレクトリ名にキーワードを入れると順位が上がる | URL のパスのキーワードだけでは、パンくずに表示される以上の効果はほとんど無い(SEO スターター ガイド) |
| 階層は必ず3階層以内にしなければならない | 階層の数の上限を定めた公式の説明は確認できない。大切なのは、リンクをたどって各ページに届くこと |
| ディレクトリを整えれば、リンクが無くてもページは見つかる | Google は主にリンクをたどってページを見つける。URL の階層はリンクの代わりにならない |
| 日本語のディレクトリ名は使えない | Google は、読者が日本語で検索するなら URL に日本語の単語を使ってよいとしている。リンクの href ではパーセント エンコードする |
AI検索での扱い
Google の AI による概要や AI モードでも、ディレクトリのための特別な対応は必要ありません。Google は生成 AI 機能向けのガイドで、これらの機能は「コアとなる検索ランキングと品質システムに根差している」ため、SEO のベスト プラクティスが引き続き有効だと説明しています(Google 検索の生成 AI 機能向けにウェブサイトを最適化する、2026年10月13日確認)。同じガイドは、クロールできること、重複を減らすことなど「明確な技術的構造」を勧めています。ディレクトリについては、通常の検索と同じく、分かりやすく、長く変えずに済む形にしておくことが答えになります。
ディレクトリ名とURLの決め方:良い例・避けたい例
ディレクトリ名は、読者が見て中身を推測できる短い単語にし、一度決めたら長く変えないことが基本です。Google の URL 構造のガイドは、次の点を勧めています(URL 構造のベスト プラクティス、2026年10月13日確認)。
- 「可能であれば、長い ID 番号ではなく意味のある単語を URL に使用します。」
- 単語の区切りは「アンダースコア(_)ではなくハイフン(-)を使う」
- 「オーディエンスの言語にある単語」を使う(日本語の読者なら日本語の単語も可。リンクではパーセント エンコードする)
- 不要なパラメータを減らして URL を短くする
- URL は大文字と小文字が区別される(
/APPLEと/appleは別の URL として扱われる)
| 決めること | 良い例 | 避けたい例 | 理由 |
|---|---|---|---|
| ディレクトリ名 | /blog/、/features/ | /cat01/、/page_a/ | 中身が推測できる単語の方が、読者にも管理する人にも分かりやすい |
| 単語の区切り | /site-structure/ | /site_structure/、/sitestructure/ | Google はハイフンを勧めている |
| 大文字・小文字 | すべて小文字 | /Blog/ と /blog/ が混在 | 別の URL として扱われ、重複の原因になる |
| 分類の入れ方 | 長く変わらない分類だけを入れる | キャンペーン名・年度など、すぐ変わる分類を入れる | 分類を変えるたびに URL の変更と転送が必要になる |
| 深さ | 分類に必要な分だけ | 分類のためだけに何段も重ねる | URL が長くなり、変更も管理も難しくなる |
決める順番は次のとおりです。
- サイトに置くページの種類(記事・商品・会社案内など)を書き出す
- 種類ごとに、更新の頻度と、今後分類が変わりそうかを書く
- 長く変わらない種類だけをディレクトリに分ける(例:
/blog/、/products/) - スラッグ(最後の部分)の付け方を決める(英単語・ハイフン区切り・小文字など)
- 決めたルールを一覧にして、制作・運用の全員で共有する(ディレクトリマップ)
ディレクトリマップとは、ディレクトリごとの用途・URLの例・担当者・更新頻度を並べた表のことです。表計算ソフトで作れば十分です。表記ゆれ(末尾のスラッシュ、大文字・小文字など)の統一ルールは「URL正規化」で説明しています。
ディレクトリ単位で数字を見る:Search ConsoleとGA4の手順
ディレクトリを分けておく実務上の大きな利点は、ディレクトリごとに検索の数字を集計できることです。記事の /blog/ だけ、機能紹介の /features/ だけ、と分けて傾向を見られます。
Search Console で「/blog/ を含むページ」だけを見る
Search Console の検索パフォーマンスでは、URL に含まれる文字でページを絞り込めます。ヘルプの手順は次のとおりです(パフォーマンス レポート(検索結果):高度なフィルタリングと比較、2026年10月13日確認)。
- 「検索結果」のパフォーマンス レポートを開く
- フィルタの行で「+ フィルタを追加」をクリックする
- 「ページ」を選び、「次を含む URL」を選ぶ
/blog/のようにディレクトリを入力し、「適用」をクリックする
ヘルプによると、この一致は「大文字と小文字は区別されませんが、それ以外はスペースを含め厳密に適用されます」。除外したい場合は「次を含まない URL」を選びます。複数のディレクトリをまとめて見たいときは、正規表現による絞り込みも使えます。
GA4 でディレクトリごとの訪問を見る
GA4 では、ディメンション「ページパスとスクリーン クラス」に URL のパスが入ります。アナリティクス ヘルプは、このディメンションを「ウェブサイトの URL のページパス」と説明し、ページパスは「ドメインの後の値」だとしています(アナリティクスのディメンションと指標、2026年10月13日確認)。
- 「レポート」→「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」を開く
- 表の最初の列が「ページパスとスクリーン クラス」になっていることを確かめる
- 表の上の検索欄に
/blog/と入れ、記事のページだけを表示する - 検索から来た入口として見たいときは、同じ方法で「ランディング ページ」のレポートを使う
GA4 のレポートの使い分けは「GA4の使い方」で説明しています。
ディレクトリを後から変えるときの手順
公開後にディレクトリを変えると、変えたディレクトリの下にあるすべてのページの URL が変わります。Google はこれを「URL の変更を伴うサイト移転」として扱い、元の URL から新しい URL への対応表(URL マッピング)を作ることを最初の手順に挙げています(サイトを移転する方法、2026年10月13日確認)。
- 対応表を作る:今の URL をすべて書き出し、1 つずつ新しい URL を決める。まとめてトップページへ送らない
- 301 リダイレクトを設定する:古い URL から新しい URL へ、恒久的な転送を 1 回で行う
- 内部リンクを直す:Google は「新しいサイトの内部リンクを、元の URL から新しい URL に変更します」としている。転送に頼らず、本文やメニューのリンクを新しい URL に書き換える
- canonical とサイトマップを直す:新しい URL の各ページに、自分自身を指す canonical を置き、サイトマップを新しい URL にする
- 確かめる:古い URL を開いて 301 で新しい URL に届くか、Search Console で新しい URL が登録されていくかを見る
当サイトでは、検索エンジンに登録される前の 2026年10月11日に、日本語版を /ja/ の下からトップ / に移しました。/ja/ で始まる URL は対応するページへ 1 対 1 で 301 転送し、記事内のリンクも新しい URL に直しています。反映のたびに、/ja/features/ahrefs/ → /features/ahrefs/ などの転送と、全ページの canonical が新しい URL を指すことを自動で確かめています。
リニューアル全体の進め方は「サイトリニューアルのSEO」で説明しています。ディレクトリと関わるテクニカルSEOの記事は「テクニカルSEOの記事一覧」にまとめています。
よくある質問
ディレクトリとフォルダは同じですか?
同じものを指しています。サーバーやコマンド操作、URL の説明では「ディレクトリ」、Windows や Mac の画面では「フォルダ」と呼ぶことが多い、という呼び方の違いです。
ディレクトリの階層は浅いほどSEOに有利ですか?
URL の階層の深さそのものを順位の基準とした公式の説明は確認できません。大切なのは、トップページなどからリンクをたどって少ないクリックで届くことです。階層を浅くするために URL を変える必要はありません。
ディレクトリ名は日本語でもよいですか?
使えます。Google は、読者が日本語で検索するなら URL に日本語の単語を使ってよいとしています。ただし、リンクの href ではパーセント エンコードが必要で、共有したときに長い文字列に見えることがあります。管理のしやすさで選びます。
サブディレクトリとサブドメインはどちらがよいですか?
Google の SEO スターター ガイドは、ビジネス上意味があればどちらでも構わないと説明しています。サブディレクトリは 1 つのサイトとして管理しやすく、サブドメインはサーバーやシステムを分けやすい、という管理面の違いで選びます。サブドメインの仕組みと、オウンドメディアをどちらに置くかの判断表は「サブドメインとは」で説明しています。
SEOAGENTでできること
SEOAGENT では、記事どうしのつながりを整理する機能と、公開後の数字を記事ごとに見る機能でディレクトリ設計を支えます。
- トピッククラスター:中心になる記事と詳しい記事の組み合わせを理由付きで提案します(まとまりを作るだけで順位が上がることを保証するものではありません)
- 内部リンクの提案・挿入:記事ごとのリンクの出入りを表で確かめ、どこからもリンクされていない記事を絞り込めます
- SEO分析・効果測定:Search Console と GA4 の数字を記事ごとに確認できます
できないこと:サイトのディレクトリ構造や URL、リダイレクトの設定を自動で変えることはできません。URL の変更はサイト側(WordPress やサーバー)で行います。


