日本語 English(Home)

オウンドメディアの費用:構築・運用の内訳と、見積もりの見方

オウンドメディアの費用は、相場の金額より「何にかかるか」を分けると見積もりを比べられます。構築・運用の費目の表、当サイトの構成を例にした公式の料金、社内工数を費用にする計算の型、見積もりのチェック表を示します。

オウンドメディアの費用:構築・運用の内訳と、見積もりの見方

この記事の要点:

  • オウンドメディアの費用は、最初に一度かかる「構築費」と、毎月かかる「運用費」に分けて考えます。運用費は、サーバーなどの固定費と、記事の本数に応じて増える制作・確認の作業に分かれます。
  • 費目は「サーバー・ドメイン・CMS・テーマとプラグイン・記事制作・公開前の確認・分析」に分けると、見積もりの抜けと重なりが見つけやすくなります。
  • サーバーや CMS のプラグインは公式に料金が公開されていますが、記事制作や分析の外注は依頼の範囲で大きく変わります。外部の金額は、公式の公開額を確認日つきで確かめます。
  • 自社でやる場合も、社内の担当者の作業時間は費用です。「作業時間 × 時間単価」で金額にしておくと、外注と比べられます。
  • 費用を抑えるときも、公開前の事実確認と、公開後の計測は削りません。

オウンドメディアの費用の全体像:構築費と運用費に分ける

オウンドメディアの費用とは、自社で運営する記事サイトを作り、記事を書き続けるためにかかるお金と社内の作業時間の合計です。大きく、サイトを公開するまでに一度かかる「構築費」と、公開後に毎月かかる「運用費」に分かれます。

区分主な費目かかる時期金額が決まる要因
構築費方針の設計、サイトの設計・デザイン、CMS の設定、最初の記事公開まで(一度)デザインを作り込むか、既成のテーマを使うか
運用費(固定)サーバー、ドメイン、有料のテーマ・プラグイン、ツール毎月・毎年契約するプランと期間
運用費(変動)記事の企画・執筆・確認・公開、分析と改善毎月記事の本数と、1 本にかける確認の深さ

「オウンドメディアの費用の相場」は、依頼先・記事の本数・確認の範囲によって大きく変わるため、この記事では相場の金額は示しません。代わりに、費目ごとの内訳と、公式に公開されている料金の例、見積もりで確かめる項目を示します。

構築にかかる費用の内訳

構築費は、サイトを公開できる状態にするまでの費用です。どこまで自社で作るかで金額が大きく変わるため、費目ごとに「自社でやる」「外注する」を決めてから見積もりを取ります。

費目内容自社でやる場合にかかるもの外注する場合に確かめること
方針の設計読者、扱うテーマ、成果の指標、記事の計画担当者の作業時間キーワード調査や競合調査が含まれるか
ドメインの取得サイトのアドレス(独自ドメイン)登録料(ドメインの種類と登録先で異なる)名義が自社になっているか
サーバーの契約サイトを置く場所レンタルサーバーの料金契約の名義と、移転するときの扱い
CMS の設定WordPress などの導入、URL の形、サイトマップ、計測タグ担当者の作業時間SEO の基本設定まで含まれるか
デザイン・テーマ見た目、記事のひな形、表示速度既成テーマの購入費か、自作の作業時間デザインの修正の回数、著作権の扱い
最初の記事公開時に載せる記事執筆と確認の作業時間本数、修正の回数、事実確認の範囲

公開までに決めておく設定の一覧と順番は「オウンドメディアの立ち上げ」で説明しています。構築費の見積もりを比べるときは、この設定の一覧が見積もりに含まれているかを照らし合わせます。

構築を外注する場合は、金額と同じくらい「契約の名義」を確かめます。ドメインやサーバーを制作会社の名義で契約すると、取引を終えるときにサイトを移す手間と費用がかかります。ドメイン・サーバー・CMS の管理者のアカウント・Search Console と GA4 の所有権は、自社の名義にしておき、制作会社には作業に必要な権限だけを渡します。

運用にかかる費用の内訳

運用費は、公開後に毎月かかる費用です。契約で金額が決まる固定費(サーバー・ツール)と、記事の本数と確認の深さで増減する変動費(記事の制作と確認、分析)に分かれます。

費目毎月の作業費用の形
記事の企画テーマ選び、検索語の調査、構成案作業時間、または 1 本ごとの外注費
執筆本文、図表、画像作業時間、または 1 本ごと・1 文字ごとの外注費
公開前の確認事実確認、表記の校正、リンクの確認、社内の承認作業時間(外注の見積もりから抜けやすい)
公開と更新CMS への入稿、古い記事の見直し作業時間
分析と改善Search Console・GA4 の数字の確認、直す記事の選定作業時間、またはツール費
固定費サーバー、ドメイン、有料プラグイン、SEO ツール月額・年額の契約

毎月の作業の流れと体制は「オウンドメディアの運用」で説明しています。運用費を見積もるときは、そこに挙げた作業のうち、誰がどれを担当するかを先に決めます。

当サイトの構成でかかる費目と、公開されている料金の例

当サイト(seoagent.jp)は、エックスサーバー(Xserver)のレンタルサーバー上の WordPress で、独自のテーマ、SEO プラグインの Rank Math、多言語プラグインの Polylang、Google の計測をつなぐ Site Kit を使っています。この構成を例に、かかる費目と、各社が公式に公開している料金を示します。金額は 2026年10月13日に各社の公式ページで確かめたもので、当サイトが契約しているプランを示すものではありません。

費目当サイトの構成公式に公開されている料金(2026年10月13日確認)
CMSWordPressWordPress 本体は GPLv2(またはそれ以降)のライセンスで公開されているソフトウェア(WordPress.org 日本語:ライセンス)
サーバーエックスサーバーのレンタルサーバースタンダードプランは初期費用 0 円、12 か月契約で月額 1,100 円(税込、通常料金。確認日はキャンペーン中で月額 990 円)。料金は契約期間で変わり、契約期間分を一括前払い(エックスサーバー:料金プラン比較)
SEO プラグインRank Math無料版あり。有料の PRO プランは更新時の料金が月額 €8.99(年払い・税別。確認日の表示は割引で €7.99)(Rank Math:Pricing)
ドメイン独自ドメインドメインの種類と登録先で異なるため、登録先の公式ページで確かめる
テーマ独自のテーマ購入費はかからない代わりに、作る・直す作業時間がかかる
多言語・計測のプラグインPolylang、Site Kit有料版の有無と料金は、各プラグインの公式ページで確かめる

この表のとおり、サーバーとプラグインの料金は公開されていて見積もりやすい一方、記事の制作と確認にかかる作業時間は、記録しないと金額が分かりません。当サイトの WordPress・Rank Math の設定の中身はWordPressのSEO対策で紹介しています。料金は改定やキャンペーンで変わるため、見積もりの時点で各社の公式ページを確かめ直します。

自社でやる場合と外注する場合の比較

自社でやるか外注するかは、費目ごとに決めるのが現実的です。すべてを外注するか、すべてを自社でやるかの二択にすると、どちらかに無理が出ます。判断の目安は次のとおりです。

状況どうする理由
自社の商品・業界の知識が記事の中心になる企画と事実確認は自社、執筆は外注も可正しさを判断できるのは自社の担当者だけのため
社内に書く時間がない執筆を外注し、確認と承認の時間を確保する確認を省くと誤りがそのまま公開されるため
CMS の設定に詳しい人がいない構築だけ外注し、運用の手順を引き継いでもらう設定は一度で済むが、運用は続くため
分析の担当者がいる分析と改善は自社でやる直す記事を選ぶには自社の事業の判断が要るため
担当者が 1 人だけ記事の本数を絞り、確認の時間を先に確保する本数を増やすほど 1 本の確認が浅くなるため

社内で進める体制の作り方は「インハウスSEOとは」にまとめています。

社内工数を費用に換算する計算の型

社内の担当者の作業時間は、請求書が来ないため見落とされがちですが、オウンドメディアの費用の一部です。作業時間を金額にしておくと、外注の見積もりと同じ物差しで比べられます。

計算の型は「作業時間 × 時間単価」です。作業を工程に分けて、1 本の記事あたりの時間を記録します。

  1. 工程を分ける:企画・執筆・確認・社内の承認・入稿・分析
  2. 工程ごとの作業時間を、数本の記事で記録する(見込みではなく実際の時間)
  3. 時間単価を決める(人件費の計算方法は経理の担当者と決める)
  4. 工程ごとに「作業時間 × 時間単価」を出し、1 本あたりの社内費用にする
  5. 外注する工程の費用と足して、1 本あたりの総費用にする
工程記録するもの見落としやすい作業
企画テーマ選び・検索語の調査・構成案の時間上司や関係部署との方針のすり合わせ
執筆本文・図表・画像の作成の時間社内の担当者への聞き取り
確認事実確認・校正・リンク確認の時間出典を探し直す時間、法務・広報の確認待ち
公開・分析入稿・公開後の数字の確認の時間古い記事の見直し、報告書の作成

記録してみると、確認や社内の承認に予想より時間がかかっていることが分かる場合があります。そこが外注で減らせない部分です。かけた費用に対して成果がどれだけ出たかを計算する方法は「コンテンツマーケティングの費用対効果」で説明しています。

見積もりで確かめる項目:チェック表

外注の見積もりは、金額より先に「何が含まれているか」を確かめます。同じ「1 本いくら」でも、含まれる作業が違えば比べられません。次の項目を依頼先に確かめ、書面に残します。

項目確かめること
記事の単価に含まれる作業キーワード調査・構成案・画像・入稿が含まれるか、別料金か
修正の回数何回まで無料か、追加の修正はいくらか
事実確認の範囲数字や法令・仕様を出典で確かめるか、出典を記事に書くか
文字数の扱い文字数で料金が決まる場合、文字数を満たすための水増しが起きないか
権利の扱い記事・画像の著作権が自社に移るか、ほかの媒体で使えるか
AI の利用生成 AI を使うか、使う場合に誰がどう確かめるか
分析の範囲Search Console・GA4 の数字の報告が含まれるか、頻度はどうか
契約の期間と解約最低の契約期間、解約したときのデータとアカウントの扱い

文字数について、Google は SEO スターター ガイドで「魔法の文字数も、最小や最大の文字数も存在しません」と説明しています(Google 検索セントラル:SEO スターター ガイド、2026年10月13日確認)。文字数だけで単価が決まる契約は、記事の質と費用の関係を見えにくくします。

費用を抑えるときに削ってはいけない作業

費用を抑えるときは、記事の本数や外注の範囲を減らしても、公開前の事実確認と、公開後の計測は残します。この 2 つを削ると、誤りのある記事が残る、効果が分からず改善できない、という形で後からより大きな費用がかかるためです。

よくある誤解実際(Google の説明など)
記事の本数を増やせば検索で有利になるGoogle は、サイトを「新鮮」に見せるために大量の新しいコンテンツを追加しても「ランキングは向上しません」と説明している
AI で書けば確認の費用はかからないGoogle は、AI 生成コンテンツを公開する前に「手動でファクト チェックを行い、正確性と信頼性を確認することが重要です」と説明している
計測は後から入れればよい計測していない期間の数字は後から取れないため、公開の時点で入れておく

出典は、Google 検索セントラルの有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成とウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンスです(いずれも 2026年10月13日確認)。

AI による概要や AI モードなどの AI 検索に向けて、別の費目を足す必要があるとは限りません。Google は、生成 AI 機能に表示されるために llms.txt などの特別なファイルやマークアップを新たに作る必要はないと説明しており(Google 検索の生成 AI 機能向けにウェブサイトを最適化する)、まずは通常の検索で読まれる記事の制作と確認に費用を充てます。

よくある質問

オウンドメディアは無料で始められますか?

WordPress 本体のように無料で使えるソフトウェアはありますが、独自ドメインとサーバーには費用がかかります。無料のブログサービスを使えば固定費は抑えられますが、サービスによってはドメインや設定の自由が限られます。どちらでも、社内の作業時間は費用としてかかります。

記事を外注する場合の見積もりで確かめることは?

単価に含まれる作業(調査・構成・画像・入稿)、修正の回数、事実確認の範囲、権利の扱い、AI の利用の有無を確かめます。同じ単価でも含まれる作業が違えば、比べられません。

費用対効果はどう考えればよいですか?

費用(社内の作業時間を含む)と効果(問い合わせなどのキーイベント、受注)をそれぞれ記録し、同じ期間で比べます。成果が出るまでには時間がかかるため、月ごとではなく四半期など長めの区切りで判断します。

オウンドメディアの費用の相場はいくらですか?

依頼先・記事の本数・確認の範囲で大きく変わるため、一つの相場の金額では比べられません。複数の依頼先に同じ範囲(費目と作業の一覧)で見積もりを依頼し、含まれる作業をそろえてから比べます。

サーバーやプラグインの料金はどこで確かめればよいですか?

各社の公式の料金ページで確かめます。料金はキャンペーンや改定で変わり、税込か税別か、通貨、契約期間で表示が違うため、確認した日と条件を見積もりの資料に書いておきます。

SEOAGENTでできること

SEOAGENT では、テーマ選び、自社資料を使った記事の作成、公開前の確認、WordPress への公開を一つの流れで進められます。記事の制作にかかる社内の作業のうち、構成と下書き、確認が必要な点の整理を支援します。できないこと:サーバーの契約やサイト全体のデザインの構築、記事の正しさの保証はできません。公開前の最終的な確認は自社の担当者が行います。料金は料金・プランにまとめています。

オウンドメディアのほかの記事は「記事・サイト改善の記事一覧」にまとめています。

参考情報

関連する記事

「記事・サイト改善」の記事をすべて見る →

執筆レギュレーションの作り方:表記ルール・文体・出典の決まりを社内で統一する
記事・サイト改善

執筆レギュレーションの作り方:表記ルール・文体・出典の決まりを社内で統一する

書き手が増えると、表記や文体、出典の示し方が記事ごとにばらつきます。執筆レギュレーションに入れる項目のひな形、公的な表記の基準の使い方、出典と法令に関わる表現の決まり、当サイト(seoagent.jp)の書き方の決まりと確かめ方を説明します。

コンテンツ監査(記事の棚卸し)のやり方:一覧の作り方と、残す・直す・統合・削除の判定
記事・サイト改善

コンテンツ監査(記事の棚卸し)のやり方:一覧の作り方と、残す・直す・統合・削除の判定

記事が増えると、古くなった記事や同じ問いに答える記事が生まれます。公開済みの記事を一覧にし、記事ごとに残す・直す・統合する・noindex にする・削除するを決める手順を、Google の説明と当サイト(seoagent.jp)の棚卸しの記録をもとに説明します。

AIでSEO対策を、もっと続けやすく。

機能と使い方、料金・契約条件は、サービス資料でご案内します。