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LPO(ランディングページ最適化)とは?対象の選び方、進め方、A/Bテストの注意点

入口のページを直しても、何を変えたら成果が増えたのか分からないことがあります。LPOの対象の選び方、仮説から検証までの手順、優先順位の付け方、Google 検索セントラルに沿ったA/Bテストの設定、訪問が少ないサイトでの確かめ方を説明します。

LPO(ランディングページ最適化)とは?対象の選び方、進め方、A/Bテストの注意点

この記事の要点:

  • LPO(ランディングページ最適化)とは、訪問者が最初に開くページを、来た人の目的に合わせて直し、問い合わせや購入などの成果につながる割合を高める取り組みです。
  • 進め方は「目的と成果を決める → 数字で直すページを選ぶ → 仮説を立てる → 優先順位を付ける → 変える → 同じ条件で確かめる」の順です。いきなりデザインを変えません。
  • 見直す場所は、最初の画面、来る前の文言との一致、次の行動の案内、不安に答える情報、フォーム、表示速度です。
  • A/Bテストをするときは、Google 検索セントラルの案内に沿って、テスト用のURLに canonical を付け、転送は一時的な302を使います。訪問が少ないサイトでは、変更の前後を記録して比べる方法で進めます。

LPOとは:ランディングページ最適化の意味と対象

LPO(Landing Page Optimization、ランディングページ最適化)とは、広告や検索結果、メールなどから訪問者が最初に開くページ(ランディングページ)を見直し、来た人が目的を果たして成果に至る割合を高める取り組みです。成果に至った割合はCVR(コンバージョン率)で表します。

ランディングページという言葉には、「訪問の最初に開かれたページ」という分析上の意味と、「広告から誘導する申し込み用の縦長のページ」という制作物の意味があります。LPOの対象はどちらも含みます。広告用のページだけでなく、検索から入られることが多いサービス紹介のページや記事も、入口として直す対象になります。LP を検索から集客できる形にする方法は「LPのSEO」で説明しています。

SEO・EFO・CROとの違い

取り組み主な対象目的
SEO(検索エンジン最適化)サイト全体、検索結果に出るページ検索で見つけてもらい、訪問を得る
LPO(ランディングページ最適化)入口になるページ来た人を成果まで進める
EFO(入力フォーム最適化)申し込み・問い合わせのフォーム入力を始めた人が送信を完了する
CRO(コンバージョン率最適化)サイト全体の成果までの道のりLPOとEFOを含め、成果の割合を高める

SEOで訪問を増やしても、入口のページで目的を果たせなければ成果にはつながりません。反対に、LPOでページを直しても、訪問が無ければ確かめようがありません。2つは前後の段階として一緒に考えます。

LPOが必要なページの見つけ方

LPOの対象は、数字を見て選びます。勘で選ぶと、成果への影響が小さいページに時間を使ってしまいます。ここでは、分析の結果からLPOの対象にするかを決める基準を示します。

ページの状態LPOの対象にするか理由
訪問は多いが、成果が少ない最優先で対象にする来た人が多いので、少しの改善でも成果の件数が動きやすい
訪問は多いが、読まれていない(エンゲージメント率が低い)対象にする来る前の期待とページの内容がずれている可能性がある
訪問は少ないが、成果の割合が高いLPOより集客を先にするページは役に立っている。訪問を増やす方が成果につながりやすい
表示回数は多いが、クリックが少ないLPOの前に、検索結果の見え方を直すページに来る前の段階の問題
訪問も成果もほとんど無い後回しにする直しても確かめる材料が無い

検索結果の見え方の問題は、ページの中身ではなく、タイトルや説明文の直し方の範囲です。タイトルと説明文の書き方で扱っています。

LPOの進め方:6つの手順

LPOは、1回の作り直しで終わるものではなく、仮説を立てて確かめる作業の繰り返しです。次の6つの手順で進めます。

  1. 目的と成果を決める:そのページで何を成果とするか(問い合わせ、資料請求など)と、成果の数え方を決めます。GA4ではキーイベントとして設定します。
  2. 今の数字を記録する:直す前の訪問、エンゲージメント率、成果の件数と率を、流入経路と端末に分けて残します。
  3. 来る人と、その目的を確かめる:広告の文言、Search Console の検索語、メールの件名など、ページに来る前に見たものを集めます。
  4. 仮説を立てる:「誰が・何を求めて来て・どこで止まり・何を変えれば進むか」を1文で書きます。
  5. 優先順位を付けて変える:仮説ごとに、成果への影響、根拠の確かさ、作業の手間で並べ、上から1つずつ変えます。
  6. 同じ条件で確かめる:変えた日を記録し、同じ長さの期間、同じ経路・端末で比べます。結果が出なかった仮説も残します。

仮説と結果の記録表

手順4〜6は、1つの表にまとめて残すと、担当者が替わっても経緯を追えます。次の表は記入の例です。

項目記入の例
対象のページ/service/(サービス紹介)
来る人と目的自然検索で「〇〇 料金」と調べた人。費用の目安を知りたい
止まっている場所最初の画面で離れている(エンゲージメント率が低い)
仮説料金の考え方が最初の画面に無いため離れている。見出しの直後に料金の決まり方を書けば、問い合わせが増える
変えたことと日付見出しの直後に料金の節へのリンクと要約を追加(変更日を記入)
比べる数字と期間自然検索のセッション、エンゲージメント率、問い合わせの件数。変更前後の各4週間
結果と判断採用・元に戻す・期間を延ばす、のいずれかと理由

手順3は省かれやすいところです。例:広告では「初期費用0円」とうたっているのに、ページの最初の画面に料金の説明が無ければ、来た人は探す手間で離れるかもしれません。来る前に見た言葉とページの最初の画面を並べると、ずれが見つけやすくなります。

ページで見直す場所と確認項目

仮説を立てるときに確かめる場所を、ページの上から順に並べます。Google 広告ヘルプでは、ランディング ページの利便性を高める方法として、広告とページの内容をそろえること、求める行動をすばやく取れるようにすること、重要な情報をページ上部に置くこと、モバイルでの表示と読み込みの速さを確かめることなどを挙げています。

場所確認すること
最初の画面(スクロール前に見える範囲)来る前に見た言葉と同じ内容が、見出しで分かるか。誰向けの何のページかがすぐ分かるか
来る前の文言との一致広告・検索語・メールで約束したこと(料金、特典、内容)が、ページで確かめられるか
次の行動の案内問い合わせや申し込みの案内が、読み終えた位置や迷いやすい位置にあるか。押した先が正しく開くか
不安に答える情報料金の考え方、導入の流れ、対応範囲、会社の情報など、申し込み前に確かめたいことが書かれているか
フォーム入力項目は必要なものだけか。エラーの理由が分かるか。送信後に何が起きるかが書かれているか
表示速度・端末スマートフォンで最初の表示が遅くないか。ボタンが押しやすい大きさか

表示速度は、PageSpeed Insights などで確かめます。

当サイト(seoagent.jp)では、モバイルの Lighthouse の点数が85、LCP(最も大きな要素が表示されるまでの時間)が4.1秒だったため、モバイルではヒーロー画像(最初の画面の大きな画像)を読み込まない、小さい幅の画像を用意するなどの変更を行い、点数は100、LCPは約1.5秒になりました(いずれもラボ値)。速度の指標の考え方は「コアウェブバイタルとは」で説明しています。

改善案の優先順位の付け方

仮説は、確かめる前にいくつも出てきます。全部を一度に変えると、どれが効いたのか分からなくなります。次の3つの観点で点を付け、合計の高いものから試します。

観点高い(3点)低い(1点)
成果への影響多くの人が通る場所(最初の画面、フォーム)ほとんど見られない場所(ページの最下部の補足)
根拠の確かさ数字・検索語・問い合わせの内容など、複数の根拠がある担当者の好みや思いつき
手間の小ささ文言の変更など、すぐに戻せるページの作り直し、システムの改修

例:「最初の画面の見出しを、広告の文言に合わせる」は、影響3・根拠2・手間3で8点です。「ページ全体のデザインを作り直す」は、影響3・根拠1・手間1で5点になります。点数は判断をそろえるための道具で、正解を決めるものではありません。

根拠の確かさを上げるには、問い合わせで多い質問、営業の場でよく聞かれること、Search Console で表示されている検索語などを集めます。

A/Bテストの進め方と、検索への影響を避ける方法

A/Bテストとは、元のページと変更したページを同じ期間に出し分け、成果の割合を比べる方法です。変更の前後で比べる方法より、季節や広告の変化の影響を受けにくいのが利点です。なお、Google のA/Bテストのツールだった Google オプティマイズは、2023年9月30日に提供を終了しています。現在は、テスト用のツールを別に用意して行います。

テストの結果を信頼するには、次の点を決めてから始めます。

  • 比べる成果を1つに決める:途中で見る指標を変えると、都合のよい結果を選んでしまいます。
  • 期間を先に決める:曜日の差が出ないよう、週単位で区切ります。途中の数字だけで止めません。
  • 変える場所を絞る:見出しとボタンとフォームを同時に変えると、どれが効いたか分かりません。次の行動の案内(CTA)の置き方と文言は「CTAとは」で説明しています。

結果の読み方

テストが終わったら、率の差だけで判断せず、次の点も確かめます。

  • 件数:率の差が、数件の成果の違いだけで生まれていないか。
  • 端末・経路ごとの差:全体では差が無くても、スマートフォンだけで差が出ていることがあります。
  • 成果の質:申し込みの件数が増えても、条件に合わない問い合わせばかりなら、事業の成果にはつながりません。

ABテストとは:LPと記事ページでのやり方の違い

ABテスト(A/Bテスト)とは、元のページ(A)と一部を変えたページ(B)に訪問者を無作為に振り分け、同じ期間の成果の割合を比べる方法です。広告から来るLPと、検索から来る記事ページでは、振り分け方と気をつけることが違います。

比べる点LP(広告から)記事ページ(検索から)
主に変える場所最初の画面の見出し、案内のボタン、フォーム記事の末尾や途中の案内、資料への導線。答えの本文は削らない
振り分け方広告の配信先やテスト用のツールで分ける同じURLで一部を出し分けるか、テスト用URLに元のURLへのcanonicalを付ける
検索への配慮検索結果に出していないLPでも、終わったら元に戻すか採用した内容に置き換えるGoogle 検索セントラルの案内(クローキングしない・302・canonical)に沿う

ABテストに必要な訪問数の目安を計算する

ABテストに必要な訪問数は、今の成果の割合(CVR)と見分けたい差の大きさで決まり、差が小さいほど多くの訪問が必要です。統計でよく使われる近似式(有意水準5%・検出力80%の場合)では、1つのパターンに必要な訪問数を次のように見積もれます。

1パターンあたりの訪問数 ≒ 16 × p × (1 − p) ÷ d²
  p:今のCVR d:見分けたい差

例:CVRが2%のページで2.5%への変化を見分けたいなら、16×0.02×0.98÷0.005²で約12,500訪問が、AとBのそれぞれに必要です。この数に数か月かかっても届かないページでは、ABテストではなく、変更の前後で同じ長さの期間を比べる方法を選びます。

ABテストの計画書に書く項目

  • 仮説:誰が、どこで止まり、何を変えれば進むか
  • 比べる指標:1つに決める(例:問い合わせの完了)
  • 期間と訪問数:開始日・終了日を週単位で決め、上の式の目安と照らす
  • 判定の基準:採用する・元に戻す・期間を延ばす条件
  • 検索への配慮:canonical・302の設定と、終了後に戻す日

Google 検索セントラルの案内に沿った設定

Google 検索セントラルは、A/Bテストが検索に与える影響を小さくする方法を案内しています。主な点は次のとおりです。

場面案内されている方法
テスト用のURLを別に作るテスト用のページに、元のURLを指す rel=”canonical” を付ける。noindex より canonical が勧められている
元のURLからテスト用のURLへ転送する恒久的な301ではなく、一時的な302を使う
Googlebot の扱いGooglebot だけに別の内容を見せない(クローキングにあたる)
テストの期間必要な期間だけ行い、終わったら元に戻すか、採用した内容に置き換える

301と302の使い分けは、テストに限らず大切です。当サイト(seoagent.jp)では、トップ / から日本語版 /ja/ への転送が302(一時的)になっていましたが、恒久的な移動なので301に変えました。テストのように一時的な転送なら302、ずっと続く移動なら301、と目的で選びます。

訪問が少ないサイトでの確かめ方

A/Bテストは、2つのページに訪問を分けるため、十分な訪問と成果の件数が必要です。訪問が少ないサイトでは、テストを始めても差が偶然なのか判断できないまま時間が過ぎます。その場合は、次の方法で進めます。

  1. 変更の前後で比べる:変えた日を記録し、変更前と変更後の同じ長さの期間を比べます。期間は月単位など長めにとります。
  2. 件数と内容を見る:率よりも、成果の件数と、問い合わせの内容(どんな質問が来たか)の変化を見ます。
  3. 人に見てもらう:社外の人に「このページで何ができるか」を説明してもらい、説明できなかった点を直します。
  4. 大きな問題から直す:細かな文言より、来る前の文言とのずれ、フォームの不具合、スマートフォンでの崩れなど、明らかな問題を先に直します。

当サイトでも、改修前の基準値は、2025年6月16日〜2026年10月6日の期間でGA4の全体のセッションが46、自然検索からは0でした。この段階では、ページの細かな比較より、検索で見つけてもらえる状態を整え、変更と数字の記録を続けることが先になります。

検索から入るページでLPOをするときの注意点

広告用のページと違い、検索から入るページは、検索結果に出続けることも成果の条件です。LPOの変更が、検索での見つかりやすさを損なわないようにします。

  • 検索した人の問いへの答えを削らない:申し込みの案内を増やすために本文を減らすと、検索した人の役に立たなくなるおそれがあります。案内は、答えを示した後に置きます。
  • タイトルを広告の文言だけに合わせない:検索から来る人は、広告とは違う言葉で探しています。タイトルや見出しは、Search Console の検索語も見て決めます。
  • URLを変えない:作り直しの際にURLを変えると、それまでの評価を引き継ぐための転送が必要になります。
  • 画像の中に文字を入れすぎない:見出しや説明を画像だけで見せると、検索エンジンにも読み上げにも内容が伝わりにくくなります。
  • ポップアップを控えめにする:最初の画面を覆う表示は、来た人が答えを探す妨げになります。

見出しの順番や記事の構成を変えるときの考え方はSEOリライトのやり方と重なります。LPO(ランディングページ最適化)と関わる分析・効果測定の記事は「分析・効果測定の記事一覧」にまとめています。

よくある質問

LPOとSEOは、どちらを先にやるべきですか?

訪問がある程度あるなら、成果に近いページのLPOから始めると効果を確かめやすくなります。訪問がほとんど無いなら、直しても確かめる材料が無いため、まず検索や広告で訪問を得ることを優先します。

LPOに専用のツールは必要ですか?

必ずしも必要ではありません。GA4とSearch Consoleで直すページを選び、変更の前後を記録して比べることから始められます。ページ内のどこが読まれ、押されているかを細かく見たいときや、A/Bテストを行うときに、専用のツールを検討します。

A/Bテストはどのくらいの期間行えばよいですか?

決まった期間はありません。訪問と成果の件数によって必要な期間が変わります。曜日の差が出ないよう週単位で区切り、始める前に期間を決めておきます。Google 検索セントラルは、テストは必要な期間だけ行うよう案内しています。

LPOの効果はいつごろ分かりますか?

訪問と成果の件数によって異なります。件数が少ないほど、差が偶然かどうかを見分けるのに長い期間が必要です。変更日を記録し、前後で同じ長さの期間を比べ、判断を急がないようにします。

ページのデザインを大きく作り直してもよいですか?

作り直すこと自体は問題ありませんが、多くの場所を一度に変えると、何が成果に影響したか分かりません。作り直す場合も、変更前の数字を記録し、URLを変えないなど検索への影響に注意します。

SEOAGENTでできること

SEOAGENTでは、Search ConsoleとGA4を連携し、記事ごとにクリック、表示回数、CTR、平均順位、検索語の推移と、「流入と成果」でGA4の自然検索からの訪問と設定したキーイベントを確認できます。記事詳細の「次の一手」には「タイトルと説明を見直す」「流入はあるが成約が弱い」などの項目があり、改善案を作れます。

改善案は、確認して反映するまで公開中の記事を変えません。A/Bテストの出し分けの機能はありません。

参考情報

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