この記事の要点:
- UTMパラメータとは、リンク先のURLの末尾に付ける「utm_」で始まる目印です。GA4は、この目印から、訪問がどの参照元・メディア・キャンペーンから来たかを記録します。
- アナリティクス ヘルプでは、UTMパラメータを付けるときは utm_source・utm_medium・utm_campaign の3つを必ず使うよう案内しています。値は大文字と小文字が区別されるため、小文字にそろえます。
- utm_medium の値は、GA4のチャネルの分類(Email、Organic Social など)に使われます。決まった値から外れると「Unassigned」になります。
- サイト内のリンクや、Google 広告の自動タグ設定が有効な広告には付けません。サイト内のリンクに付けると、元の流入経路が分からなくなり、検索エンジンにとっても重複したURLが増えます。
- GA4では「トラフィック獲得」レポートで、セッションの参照元 / メディアやセッションのキャンペーンを選んで確かめます。
UTMパラメータとは:何のために付けるのか
UTMパラメータとは、リンク先のURLに付け足す utm_source や utm_medium などの目印(パラメータ)です。訪問者がそのリンクからサイトに来ると、GA4などの計測の道具が目印を読み取り、訪問がどこから来たかを記録します。
https://example.com/seminar/?utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=seminar_2026_11
この例では、「メルマガ(newsletter)の、メール(email)で、2026年11月のセミナーの告知(seminar_2026_11)から来た訪問」として記録されます(URLは説明用の例です)。
付ける理由は、GA4が自動では見分けられない経路を区別するためです。例えば、メールの本文のリンクや、印刷物のQRコードからの訪問は、参照元の情報が送られず、「直接の訪問」と区別がつかなくなることがあります。同じSNSの投稿でも、投稿ごとに分けて成果を比べたいときに使います。メールやSNSなど、どの集客の方法を使うかの選び方は「Web集客とは」で説明しています。
| 場面 | UTMパラメータが無いとき | 付けたとき |
|---|---|---|
| メールマガジンのリンク | メールのソフトによっては参照元が分からない | メールからの訪問として分けられる |
| 印刷物のQRコード | 直接の訪問と区別できない | どの印刷物から来たかが分かる |
| SNSの複数の投稿 | SNS全体としてまとまる | 投稿やキャンペーンごとに比べられる |
| Google 以外の広告 | 参照元のサイトとしか分からない | 広告のキャンペーンや広告文ごとに分けられる |
パラメータの種類と、値の書き方
アナリティクス ヘルプ「URL 生成ツール: カスタム URL でキャンペーン データを収集する」で説明されている主なパラメータは次のとおりです。
| パラメータ | 意味 | 値の例 | 扱い |
|---|---|---|---|
| utm_source | 参照元(どこから) | newsletter、google、facebook | 必ず付ける |
| utm_medium | メディア(どんな手段で) | email、cpc、social、qr | 必ず付ける |
| utm_campaign | キャンペーン名(何の施策で) | seminar_2026_11 | 必ず付ける |
| utm_id | キャンペーンのID | c0123 | 広告費のデータを取り込むときなどに使う |
| utm_source_platform | 訪問を送り出した広告などの基盤 | (使う基盤の名前) | 必要に応じて |
| utm_term | 広告のキーワード | seo_tool | 必要に応じて |
| utm_content | 同じキャンペーン内の広告文やリンクの区別 | header_banner、footer_link | 必要に応じて |
ヘルプでは、1つでもUTMパラメータを付けるなら関係するものはすべて付けるよう勧めています。足りないパラメータは、レポートで「(not set)」と表示されます。
値の書き方のルール
- 小文字にそろえる:値は大文字と小文字が区別されます。
utm_source=Googleとutm_source=googleは別の行になります。 - 半角英数字とハイフン・アンダースコアを使う:日本語や空白を使うと、URLの中で符号に変換され、表記の揺れや読み違いの原因になります。
- 1つのチャネルに1つの utm_medium:ヘルプでは、チャネルごとに1つの固有の utm_medium を使うよう案内しています。
- プラットフォームごとに utm_source を分ける:同じ会社のサービスでも、別のSNSなら別の値にします。
UTMパラメータの付け方:手順と書式
URLを作る方法は2つあります。Google の「Campaign URL Builder」に入力して作るか、決まった書式で手で書くかです。
Campaign URL Builder で作る手順
- Campaign URL Builder を開き、リンク先のURL(website URL)を入れます。
- campaign source(utm_source)、campaign medium(utm_medium)、campaign name(utm_campaign)を入れます。必要なら、ID、term、content も入れます。
- 画面の下に作られたURLをコピーし、メールやSNS、印刷物のQRコードのリンク先に使います。
- 公開する前に、作ったURLを自分で開き、ページが正しく表示されるか、GA4で記録されるかを確かめます。
手で書くときの書式
ヘルプの説明どおり、URLとパラメータは「?」で区切り、パラメータの名前と値は「=」でつなぎ、パラメータどうしは「&」でつなぎます。
| リンク先のURLの形 | 書き方の例 |
|---|---|
| 「?」を含まない | https://example.com/page/?utm_source=x&utm_medium=y&utm_campaign=z |
| すでに「?」を含む | https://example.com/page/?id=10&utm_source=x&utm_medium=y&utm_campaign=z(2つ目の「?」は使わない) |
| 「#」(ページ内の位置)を含む | https://example.com/page/?utm_source=x&utm_medium=y&utm_campaign=z#price(「#」より前に置く) |
転送されるURLにパラメータを付けると、転送の設定によってはパラメータが消えることがあります。アナリティクス ヘルプでも、転送やURLの短縮サービスで情報が失われることがあると説明しています。リンク先には、転送後の最終的なURLを使います。
当サイト(seoagent.jp)では、以前の日本語版の URL(/ja/ で始まるもの)を今の URL へ301で転送しています。UTMパラメータは、転送元ではなく、実際に表示されるページの URL(例:トップなら /)に直接付けるのが確実です。
utm_medium とGA4のチャネル分類
GA4の「トラフィック獲得」レポートの最初の列は「セッションのデフォルト チャネル グループ」です。これは、参照元とメディアの値を、Google が決めたルールで Email、Organic Social、Paid Search などに分類したものです。utm_medium の値の選び方で、どのチャネルに入るかが変わります。
| 入れたいチャネル | ルール(アナリティクス ヘルプ「デフォルト チャネル グループ」より) | utm_medium の例 |
|---|---|---|
| 参照元かメディアが email、e-mail、e_mail、e mail のどれか | ||
| Organic Social | 参照元がSNSの一覧に当てはまるか、メディアが social、social-network、social-media、sm、social network、social media のどれか | social |
| Unassigned | どのチャネルのルールにも当てはまらない | 例:mailmagazine、sns(独自の値) |
チャネルの定義は大文字と小文字を区別せず、デフォルトの定義は編集できません。独自の分類が必要なら、カスタム チャネル グループを作ります。
例えば、utm_medium を mailmagazine のような独自の値にすると、メールからの訪問が Email ではなく Unassigned に入ってしまいます。値を決める前に、ヘルプのチャネルの定義の表で、入れたいチャネルの条件を確かめます。
有料の広告やSNS広告の分類の条件は細かく決められています。広告の分類に使う値は、ヘルプの最新の表に合わせます。
チームで使う命名ルールと管理表
複数の人がUTMパラメータを付けると、同じメールでも email、Email、mail のように表記が揺れ、レポートの行が分かれます。始める前に命名のルールを決め、管理表に記録します。
決めておくこと
- utm_medium の一覧:使ってよい値を、チャネルの定義に合わせて決めます(例:email、social、cpc、qr、referral)。
- utm_source の一覧:媒体ごとの値を決めます(例:newsletter、x、facebook、flyer)。
- utm_campaign の形:「施策の名前_年_月」のように形をそろえます(例:seminar_2026_11)。
- utm_content の使い方:同じキャンペーンの中で、リンクの位置や広告文を区別するときだけ使います。
管理表の例
| 作成日・担当 | リンク先のURL | source / medium | campaign / content | 使った場所 |
|---|---|---|---|---|
| (記入)・(記入) | /ja/seminar/ | newsletter / email | seminar_2026_11 / top_button | 11月号のメルマガ |
| (記入)・(記入) | /ja/seminar/ | flyer / qr | seminar_2026_11 | 展示会の配布物 |
表は説明用の例です。管理表があれば、レポートに知らない値が出たときに、誰がどこで使ったリンクかをたどれます。
UTMパラメータを付けてはいけない場所
| 場所 | 付けない理由 | 代わりにすること |
|---|---|---|
| サイト内のリンク(メニュー、記事内のリンク、バナー) | 外から来た経路とサイト内の移動が同じ目印で混ざり、元の流入経路(自然検索など)を正しく見られなくなるおそれがある | サイト内のクリックは、Google タグ マネージャーなどでイベントとして計測する |
| 自動タグ設定が有効な Google 広告 | アナリティクス ヘルプによると、両方ある場合、参照元やメディアには自動タグ設定の値が優先される | 自動タグ設定を使う。utm_content・utm_term は手動の値も「手動広告コンテンツ」「手動キーワード」に入る |
| XMLサイトマップや canonical のURL | 検索エンジンに、パラメータ付きの重複したURLを伝えてしまう | パラメータの無い正規のURLを使う |
Google 検索セントラルの e コマースサイトのURL構造の説明では、セッションIDやトラッキング用のコードのような一時的なパラメータを付けたURLへのサイト内のリンクを避けるよう案内しています。サイト内では正規のURLにリンクすると、Google にどのURLを優先したいかが伝わりやすくなります。
外から付けられたUTM付きのURLで訪問されても、ページに自分自身を指す canonical があれば、正規のURLを示せます。
GA4でUTMパラメータの結果を確かめる方法
公開前に、記録されるかを確かめる
- 作ったURLを、ふだん使っていないブラウザの画面(シークレット ウィンドウなど)で開きます。
- GA4の「リアルタイム」レポートを開き、自分の訪問が表示されるかを確かめます。
- 参照元・メディア・キャンペーンのカードで、付けた値がそのまま出ているか(綴りや大文字・小文字)を確かめます。
リアルタイムに何も出ないときは、まず計測のタグが動いているかを確かめます。タグの設定が複数の場所にあると、数字が重なったり欠けたりします。計測の土台の確かめ方は「GA4の使い方」で説明しています。
集計したデータを見る手順
- 「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」を開きます。
- 表の左の列の項目を「セッションのキャンペーン」に切り替えると、utm_campaign ごとの訪問と成果が見られます。
- 「セッションの参照元 / メディア」に切り替えると、utm_source と utm_medium の組み合わせで見られます。
- utm_content を見たいときは、表の見出しの「+」から、2つ目の項目に「セッションの手動広告コンテンツ」を追加します。
- 成果を比べるときは、キーイベントの列で対象のキーイベントを選びます。
「最初のユーザーの〜」で始まる項目は、その人が初めて来たときの経路だけを表します。キャンペーンごとの訪問を見るなら「セッションの〜」の項目を使います。UTMパラメータと関わる分析・効果測定の記事は「分析・効果測定の記事一覧」にまとめています。
記録されない・(not set)になるときの確認項目
| 症状 | 確かめること |
|---|---|
| キャンペーンが「(not set)」になる | utm_campaign を付け忘れていないか。パラメータの名前の綴り(utm_campain など)が正しいか |
| 同じキャンペーンが複数の行に分かれる | 大文字・小文字や表記の揺れが無いか。管理表の値と比べる |
| Unassigned に入る | utm_medium が、チャネルの定義のどれにも当てはまらない値になっていないか |
| Direct(直接)に入る、パラメータが記録されない | 転送や短縮URLでパラメータが消えていないか。リンク先が最終的なURLか |
| 広告の参照元が付けた値と違う | Google 広告の自動タグ設定が有効で、そちらの値が優先されていないか |
| ランディングページの行が分かれる | ランディングページの値にはURLの「?」以降も含まれるため。ページ単位で見るときは合計する |
よくある質問
UTMパラメータを付けると、SEOに悪い影響はありますか?
メールやSNSなど外部のリンクに付けるだけなら、ページに自分自身を指す canonical を設定しておけば、正規のURLを示せます。サイト内のリンクやXMLサイトマップには、パラメータの無いURLを使います。
utm_term と utm_content は必ず付ける必要がありますか?
必須ではありません。必ず付けるのは utm_source、utm_medium、utm_campaign の3つです。utm_term は広告のキーワード、utm_content は同じキャンペーン内のリンクや広告文を区別したいときに使います。
自然検索からの訪問にUTMパラメータを付けられますか?
付けられません。検索結果のリンクは自分で付けたURLではないためです。自然検索からの訪問は、GA4では Organic Search として分類され、検索語は Search Console で確かめます。
QRコードには、どのような値を付ければよいですか?
例えば、utm_medium を qr、utm_source を配布物の種類(flyer など)、utm_campaign を施策の名前にすると整理しやすくなります。qr はデフォルトのチャネルの定義に当てはまらない値のため、Unassigned に入る点を承知のうえで使うか、カスタム チャネル グループで分類します。
過去の訪問にさかのぼってUTMの値を直せますか?
記録された値は、後から書き換えられません。表記の揺れが出た場合は、レポートで複数の行を合計して見るか、カスタム チャネル グループで分類をまとめます。これからのリンクは、管理表の値に合わせて直します。
SEOAGENTでできること
SEOAGENTでは、Search ConsoleとGA4を連携し、記事ごとにクリックや検索語、「流入と成果」でGA4の自然検索からの訪問とキーイベントを確認できます。
UTMパラメータの作成や管理の機能はありません。記事内のリンクのクリックを数えるには、お客様のGoogle タグ マネージャーでの設定が必要で、SEOAGENTがサイトにタグを入れることはありません。



