日本語 English(Home)

税理士のSEO:事務所サイトの検索語・ページ作りと広告の注意点

税理士事務所のSEOは、記帳・決算・相続・創業の相談を探す人に事務所のページを見つけてもらう取り組みです。検索語の選び方、サービスページとコラムの使い分け、税の記事の書き方、税理士会の広告の決まりで避ける表現、古い記事の直し方を説明します。

税理士のSEO:事務所サイトの検索語・ページ作りと広告の注意点

この記事の要点:

  • 税理士事務所の SEO とは、記帳・決算・相続・創業などの相談を探している人が検索したときに、事務所のサービスページや解説記事を見つけてもらうための取り組みです。紹介以外の相談の入口を作る目的で行います。
  • 検索語は「業務(何の相談か)」「地域(どこで探すか)」「時期(いつ必要になるか)」の 3 つで選び、申し込みに近い語はサービスページ、疑問を調べる語はコラムで受けます。
  • 税の記事は、お金に関わる YMYL のテーマです。国税庁のタックスアンサーや法令などの一次資料へのリンク、対象の年度、確認日を記事に書き、税制改正のたびに直します。
  • 税理士の広告は原則として自由ですが、税理士法の信用失墜行為の禁止(第 37 条)と、税理士会の綱紀規則・広告に関する細則の制限を受けます。虚偽・比較・誇大な表現は事務所サイトでも避けます。

税理士事務所のSEOとは:相談を探す人に事務所のページを見つけてもらうこと

税理士事務所の SEO とは、税の相談先を探している人や、税の疑問を調べている人が Google などで検索したときに、事務所のサイトが検索結果に表示され、内容を読んで相談を決めてもらえるようにページを整えることです。広告と違い、表示に費用はかかりませんが、結果が出るまでに時間がかかり、順位の保証もありません。

Google の SEO スターター ガイドは、変更が検索結果に反映されるまでに「数時間かかる変更もあれば、数か月かかる変更もあります」と説明しています(Google 検索セントラル:SEO スターター ガイド、2026年10月13日確認)。紹介や既存の顧問先からの相談が中心の事務所でも、検索からの入口を時間をかけて育てる取り組みと考えます。

税理士事務所のサイトで特に気をつける点は 2 つあります。1 つは、税の情報が読者のお金に直接関わるため、Google が品質を特に重視するテーマ(YMYL)に当たること。もう 1 つは、事務所サイトそのものが業務の広告に当たり、税理士法と税理士会の決まりを守る必要があることです。SEO の基本は「SEO対策とは」で説明しています。

集めたい相談の種類と検索語の選び方

税理士事務所の検索語は、受けたい相談の種類を先に決め、その相談を「業務」「地域」「時期」の 3 つの軸で言い換えて選びます。検索数の多い語から選ぶのではなく、事務所が実際に受けられる相談に合う語を選ぶことが先です。

軸検索語の例検索する人の状態
業務例:「相続税 申告 税理士」「法人 決算 税理士 依頼」頼みたい業務が決まっている
地域例:「〇〇市 税理士」「〇〇駅 税理士事務所」近くで相談先を探している
時期例:「確定申告 期限」「インボイス 登録 いつまで」期限や手続きの時期が迫っている
疑問例:「青色申告 白色申告 違い」「相続税 基礎控除」まず自分で調べたい。相談するかは未定

表の語は説明用の例で、検索数を示すものではありません。実際の検索数は Google 広告のキーワード プランナーなどで確かめます。

選ぶときは、受けられない相談の語を外します。たとえば相続を扱わない事務所が相続税の語で記事を書くと、読まれても相談につながりません。業務の範囲・対応地域・得意な業種を先に書き出し、その範囲に入る語だけを候補に残します。

ページの割り当て:サービスページとコラムの使い分け

税理士事務所のサイトでは、「依頼先を探す」検索はサービスページで、「税の疑問を調べる」検索はコラム(解説記事)で受けます。1 つの検索語に 1 つのページを割り当て、同じ用事に答えるページを複数作らないようにします。

相談の種類依頼先を探す検索を受けるページ疑問を調べる検索を受けるページ
記帳・顧問顧問契約のサービスページ(業務の範囲・報酬の基準・流れ)例:記帳の方法、会計ソフトの選び方のコラム
決算・法人税法人の決算・申告のサービスページ例:決算の時期、必要な書類のコラム
相続・贈与相続税申告のサービスページ例:相続税がかかるかの目安、申告の期限のコラム
創業創業支援のサービスページ例:開業届、個人と法人の違いのコラム
地域事務所案内(所在地・対応地域・アクセス)地域名を並べただけのページは作らない

コラムからは、関連するサービスページへ本文の中でリンクします。読者がコラムで疑問を解いたあと、「自分の場合は相談したい」と思ったときに進む先を用意するためです。同じ用事に答えるページが複数あると、どちらも評価されにくくなることがあります。

地域の語は、市区町村ごとに文言だけを入れ替えたページを量産しないようにします。Google のスパムに関するポリシーは、特定の都市や地域の検索結果に掲載されるために「都市名や地域名を羅列したテキストのブロック」をキーワードの乱用の例に挙げています(Google 検索セントラル:スパムに関するポリシー、2026年10月13日確認)。

税の記事の書き方:一次資料・対象年度・確認日

税の記事は、国税庁や法令などの一次資料を根拠にし、対象の年度と確認日を本文に書きます。税の取り扱いは改正で変わり、古い内容のまま読まれると読者の判断を誤らせるおそれがあるためです。

Google は、人の健康や安全、経済的安定などに大きく影響する可能性のあるトピックを「Your Money or Your Life」(YMYL)と呼び、こうしたトピックでは E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)が優れたコンテンツを特に重視すると説明しています(有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成、2026年10月13日確認)。税の記事はこの経済的安定に関わるテーマです。考え方は「YMYLとは」で説明しています。

記事を書くときは、次の順に進めます。

  1. 対象の税目と年度を決める(例:「令和〇年分の所得税」)。記事の冒頭に、いつの法令に基づく説明かを書く
  2. 一次資料を開いて確かめる。国税庁のタックスアンサー(よくある税の質問)は、よくある税の質問への一般的な回答を税目ごとに調べられる。改正の内容は財務省の税制改正の概要で年度ごとに確かめる
  3. 本文の該当箇所に出典の名前とリンクを書き、「〇年〇月〇日確認」と添える
  4. 一般的な説明と、個別の判断が必要な点を分ける。「個別の事情で結論が変わる」点は、相談を案内する
  5. 公開前に税理士が内容を確かめ、確かめた人と日付を記録する

国税庁のタックスアンサーの案内には、最新の税制改正の内容は税目ごとのパンフレット・手引きで確かめるよう書かれています(2026年10月13日確認)。一般向けの回答と改正の詳細を、資料を分けて確かめるのが確実です。

税理士法の第 2 条は、他人の求めに応じて税額の計算などの相談に応ずる「税務相談」を税理士の業務と定めています(e-Gov 法令検索:税理士法、2026年10月13日確認)。記事は一般的な情報の提供にとどめ、読者個人の事情に当てはめた結論は、相談の場で扱うと分けておくと安全です。

業務広告の決まりで避ける表現

税理士事務所のサイトは業務の広告に当たり、広告は原則として自由ですが、税理士法と所属する税理士会の綱紀規則・広告に関する細則の制限を受けます。SEO のために書く題名・説明文・記事の文言も、この制限の中で決めます。医療機関の場合の広告の決まりは「クリニックのSEOと医療広告」で説明しています。

根拠になる決まりは次のとおりです(いずれも 2026年10月13日確認)。

決まり内容(原文から)事務所サイトで気をつけること
税理士法 第 37 条(信用失墜行為の禁止)「税理士は、税理士の信用又は品位を害するような行為をしてはならない」品位を損なう煽り文句・誇張を使わない
税理士法 第 53 条(名称の使用制限)税理士でない者は、税理士・税理士事務所またはこれに類似する名称を用いてはならない記事の監修者や執筆者の肩書きを正確に書く。資格のない人を税理士と表示しない
税理士会綱紀規則(準則)第 22 条(業務の広告)会員は、本会の定めに反する場合を除き広告することができ、必要な事項は細則で定める所属する税理士会の「会員の業務の広告に関する細則」を確かめる
同 第 11 条(脱税相談等の禁止)不正に税を免れることなどについて、指示をし、相談に応じることなどをしてはならない「税の抜け道」のように、不正を勧めると読める題名や記事を作らない
同 第 27 条(税理士業務報酬の設定)報酬の算定基準をあらかじめ定め、質問に答える用意をする料金のページに、何に対していくらかの基準を書く

綱紀規則(準則)は日本税理士会連合会が公開している PDF(○○税理士会綱紀規則(準則))で確かめました。関東信越税理士会は、よくある質問で「税理士の広告は原則自由ですが、税理士会では制限事項を作成しています」とし、制限の例として次を挙げています(関東信越税理士会:税理士事務所の広告をだしてもよいのですか?)。

  • 虚偽の広告(経歴を偽った表示)
  • 実体のない団体や組織の表示
  • 報酬や内容について曖昧で不正確な表現(「割安な報酬」「最高の」)
  • 比較広告
  • 品位や信用を損なう恐れのある広告(「税の抜け道」「元大物OB税理士」)

確認できなかった点:各税理士会の「会員の業務の広告に関する細則」と、日本税理士会連合会の「税理士会会員の業務の広告に関する運用指針」の原文は、会員専用のページに置かれており、この記事では原文を確かめられませんでした。関東信越税理士会は、細則が 2019 年 1 月 1 日施行で一部変更され、あわせて運用指針も変更されたと案内しています(関東信越税理士会のお知らせ)。サイトの文言は、所属する税理士会の最新の細則で確かめてください。

監修者・事務所情報の示し方

税理士事務所のサイトでは、記事を誰が書き、誰が確かめたか、事務所がどこにあり誰が運営しているかを、読者が 1 か所で確かめられるように示します。YMYL のテーマでは、内容の正しさと書き手の信頼性が読者の判断材料になるためです。

示すもの書く場所書き方の例
執筆者・監修者記事の冒頭か末尾氏名、資格(税理士登録の事実)、所属する税理士会、担当分野
確認日・更新日記事の冒頭「公開日」「最終更新日」と分けて書き、対象の年度も添える
事務所情報事務所案内のページ名称、所在地、連絡先、代表者、所属税理士会、対応地域、報酬の基準
構造化データページの HTML記事に Article(BlogPosting)、事務所に Organization などで、ページ上の情報と同じ内容を記述する

Google は日付について、ページに表示する日付を「公開日」や「最終更新日」などのテキストで適切にラベル付けするよう案内しています(Google 検索の検索結果に署名日を追加する、2026年10月13日確認)。また、内容を実質的に変えずに日付だけを新しくすることは、有用なコンテンツの自己評価の質問の 1 つで「行っていないか」と問われています。

当サイト(seoagent.jp)では、記事の構造化データの型が空で、投稿者欄に管理者のユーザー名が出ていた状態を直し、BlogPosting に差し替えて著者を運営組織にしました。反映のたびに「ユーザー名が出ていないこと」を確認しています。ユーザー名のような内部の情報が公開ページに出ていないかは、事務所サイトでも同じように確かめられます。著者情報の書き方は著者情報の示し方、構造化データの設定は「WordPressの構造化データ」で説明しています。

古くなった記事の直し方

税の記事は、税制改正があった年度、表示回数が多いのにクリックが少ない記事、外部の出典のリンクが切れた記事から順に直します。直すときは、内容・対象年度・確認日をそろえて更新します。

Search Console で直す記事を探す手順は次のとおりです。

  1. Search Console の「検索パフォーマンス」を開き、期間を「過去 12 か月」などに広げる
  2. 「ページ」タブで、表示回数の多い記事を並べる
  3. 記事を選んで「クエリ」タブに切り替え、年度や制度の名前を含む検索語で表示されていないかを見る(例:前の年度の名前で表示されている)
  4. 改正の影響を受ける記事は、本文の数字・期限・条件を一次資料と照らして直し、対象年度と確認日を書き換える
  5. 直した日を記録し、数週間後に同じ期間の長さで表示回数・クリック数を比べる

Search Console ヘルプによると、検索パフォーマンス レポートの CTR(クリック率)は「クリック数をインプレッション数で割った値」です(検索パフォーマンス レポート、2026年10月13日確認)。表示回数が多く CTR が低い記事は、題名と説明文が検索した人の問いに合っているかも見直します。リライトの進め方は「SEOリライトのやり方」で説明しています。

出典のリンクも古くなります。当サイトでは 2026年10月13日に、全 127 記事の本文の外部リンク 326 URL を点検し、完全なリンク切れは 1 件でしたが、公式ドキュメントの構成変更によるリダイレクトが 27 件ありました。24 URL を転送先に直し、公開が終わったページなどはリンクを外して注記しました。記事を追加したときと 3 か月ごとに同じ点検をする運用にしています。国税庁や財務省のページも構成が変わることがあるため、税の記事でも出典のリンクを定期的に確かめます。

地図検索とAI検索での扱い

「地域名+税理士」の検索では、通常の検索結果のほかに地図の検索結果が表示されることがあり、地図の表示には Google ビジネス プロフィールの情報が使われます。サイトの SEO と、ビジネス プロフィールの整備は別の作業として両方行います。

Google ビジネス プロフィール ヘルプは、ローカル検索結果は「主に関連性、距離、知名度に基づいて表示されます」と説明し、情報が充実していて正確なほど表示される可能性が高くなるとしています(Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法、2026年10月13日確認)。事務所名・所在地・電話番号は、サイトとプロフィールで同じ表記にそろえます。

Google の AI による概要や AI モードについて、Google は表示されるための追加の要件はなく、ページがインデックスに登録され、スニペットが表示できる状態であることが前提だと説明しています(AI 機能とウェブサイト、2026年10月13日確認)。税の質問への回答でサイトが参照されるかは、通常の検索と同じく、正確で一次資料に基づく記事があるかに左右されます。

よくある誤解実際(公式の説明)
地域名を多く並べたページを作れば地域の検索に出る地域名の羅列は、スパムに関するポリシーでキーワードの乱用の例とされている
日付を新しくすれば評価が上がる内容を実質的に変えずに日付だけ変えることは、自己評価の質問で避けるべきこととされている
AI 検索には専用の対策ファイルが必要AI 機能のために特別な最適化や新しいファイルは必要ないと Google は説明している
広告の決まりは広告媒体だけの話で、自社サイトは関係ない税理士会の制限は業務の広告全般にかかる。事務所サイトの文言も確かめる

よくある質問

税理士事務所のホームページにブログは必要ですか?

必須ではありません。まず、業務ごとのサービスページ、報酬の基準、事務所案内を整えます。そのうえで、相談の前に読者が調べる疑問(期限・手続き・制度の違い)に答える記事を、受けたい相談の範囲で足します。更新を続けられない量の記事を作るより、少数の記事を正確に保つほうが YMYL のテーマでは大切です。

税制改正があったら記事はどう直しますか?

財務省の「税制改正の概要」で改正の内容と年度を確かめ、影響を受ける記事を洗い出します。本文の数字・期限・条件を国税庁の資料と照らして直し、対象年度と確認日を書き換えます。改正前の年度の内容も残す必要がある場合は、年度で節を分けます。

地域名を入れたページは作るべきですか?

実際に対応する地域を事務所案内に書くことは役に立ちます。ただし、市区町村名だけを入れ替えた同じ内容のページを並べることは、Google のスパムに関するポリシーで地域名の羅列として扱われるおそれがあります。地域ごとのページは、その地域ならではの情報(訪問の可否、近くの税務署の案内など)がある場合だけ作ります。

お客様の声や事例を載せてもよいですか?

載せる場合は、所属する税理士会の広告に関する細則を確かめ、お客様の同意を得ます。綱紀規則(準則)は、業務で知り得た秘密を漏らすことを禁じています。数字や成果を載せるときは事実だけを書き、他の事務所との比較や「必ず」などの表現は避けます。

SEOAGENTでできること

SEOAGENT では、税の記事のように根拠と確認が重要な記事を、資料と照らし合わせながら作り、公開後に見直せます。

  • 自社資料・写真・文体:商品資料やよくある質問、事例などの自社の情報を登録し、記事の説明の根拠として使えます
  • 品質チェック:記事の内容と資料・出典を照らし合わせ、確認できたものと確認できないものを分けて示します。答えるべき問い、数字・体験・実績、見出しの約束などの項目に分けて確認できます
  • 記事改善・リライト:記事ごとに「次の一手」と理由を示し、見出しの追加やタイトルと説明の見直しなどの改善案を作れます

できないこと:税務の内容が正しいかの最終判断や、税理士会の広告の決まりに合っているかの判断はできません。公開前に、税理士が内容と表現を確かめてください。税理士のSEOと関わる記事・サイト改善の記事は「記事・サイト改善の記事一覧」にまとめています。

参考情報

関連する記事

「記事・サイト改善」の記事をすべて見る →

コンテンツ監査(記事の棚卸し)のやり方:一覧の作り方と、残す・直す・統合・削除の判定
記事・サイト改善

コンテンツ監査(記事の棚卸し)のやり方:一覧の作り方と、残す・直す・統合・削除の判定

記事が増えると、古くなった記事や同じ問いに答える記事が生まれます。公開済みの記事を一覧にし、記事ごとに残す・直す・統合する・noindex にする・削除するを決める手順を、Google の説明と当サイト(seoagent.jp)の棚卸しの記録をもとに説明します。

執筆レギュレーションの作り方:表記ルール・文体・出典の決まりを社内で統一する
記事・サイト改善

執筆レギュレーションの作り方:表記ルール・文体・出典の決まりを社内で統一する

書き手が増えると、表記や文体、出典の示し方が記事ごとにばらつきます。執筆レギュレーションに入れる項目のひな形、公的な表記の基準の使い方、出典と法令に関わる表現の決まり、当サイト(seoagent.jp)の書き方の決まりと確かめ方を説明します。

AIでSEO対策を、もっと続けやすく。

機能と使い方、料金・契約条件は、サービス資料でご案内します。