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Looker Studio(現Data Studio)とは?SEOレポートの作り方

Looker Studioを使うと、Search ConsoleとGA4の数字を1つのレポートにまとめられます。Data Studioへの名前の変更点、データソースの接続手順、3ページで作るSEOレポートの例、共有と認証情報、数字が合わないときの理由と対処を説明します。

Looker Studio(現Data Studio)とは?SEOレポートの作り方

この記事の要点:

  • Looker Studio は、複数のデータを表やグラフにまとめてレポートにする Google の無料ツールです。2026年4月に、元の名前の「Data Studio」に戻りました。既存のレポートはそのまま移行されます。
  • SEOのレポートでは、Search Console(検索結果での表示とクリック)と GA4(サイトに来た後の行動と成果)をデータソースとして接続し、1つのレポートにまとめます。
  • Search Console の接続では「サイトのインプレッション」と「URL のインプレッション」のどちらかを選びます。1つのデータソースで使えるのは一方だけです。
  • レポートは、全体の推移・ページ別・成果の3ページ程度から始めると、毎月の確認に使いやすくなります。
  • Search Console の画面と数字が合わない、GA4のグラフがエラーになる、といったことには、集計の仕組みと割り当て(上限)による理由があります。

Looker Studio とは:できることと、今の名前

Looker Studio(ルッカースタジオ)は、Google が提供するBIツールです。BIツールとは、複数のデータを読み込み、表やグラフにして、レポートとして見られるようにする道具のことです。無料で使え、Google アカウントがあれば始められます。

SEOでは、Search Console と GA4 の数字を1つのレポートにまとめ、毎月の報告や社内での共有に使います。それぞれの管理画面を開かなくても、決まった形で数字を見られるのが利点です。

2026年4月に「Data Studio」へ名前が戻った

このツールは、もともと「Google データポータル(Data Studio)」という名前で、2022年に「Looker Studio」に変わりました。Google Cloud のブログとリリースノートによると、2026年4月16日に、元の名前の「Data Studio」に戻っています。

項目変更後の扱い(Google Cloud の告知による)
名前Looker Studio → Data Studio。有料版の Looker Studio Pro → Data Studio Pro
URLdatastudio.google.com。lookerstudio.google.com からは自動で転送される
既存のレポート・データソース・権限利用者の操作なしで新しい環境に移行される
会社のネットワークで外部サイトを制限している場合新しいドメインを許可する必要があることがある

この記事では、検索で使われることの多い「Looker Studio」の名前で説明します。画面やヘルプでは「Data Studio」と表示されるので、読み替えてください。企業向けの別の製品「Looker」とは別のものです。

SEOレポートで使うデータソースと、基本の用語

データソースとは、レポートが読み込むデータの接続先です。Looker Studio では「コネクタ」と呼ばれる接続の部品を選んで作ります。SEOでは主に次の3つを使います。

データソース分かること主な数字
Search Console検索結果に表示されてからクリックされるまで表示回数、クリック数、CTR、平均掲載順位、クエリ、ページ
Google アナリティクス(GA4)サイトに来た後の行動と成果セッション、ユーザー、エンゲージメント率、キーイベント
Google スプレッドシート自分で管理している情報例:記事の公開日、担当者、直した日の記録

レポートを作るときは、次の2つの言葉を区別しておくと迷いません。

  • ディメンション:データを分ける切り口。例:日付、ページ、クエリ、デバイス。
  • 指標:数える・計算する数字。例:クリック数、表示回数、セッション、キーイベント。

グラフや表は「どのディメンションで分けて、どの指標を並べるか」を選んで作ります。

Search Console を接続する手順

  1. ホーム画面の「作成」から「データソース」を選びます。
  2. コネクタの一覧から「Search Console」を選び、アクセスを承認します。
  3. 「サイト」で対象のプロパティを選びます。
  4. 「表」で「サイトのインプレッション」か「URL のインプレッション」を選びます。
  5. 検索タイプ(ウェブ、画像、動画など)を選び、「接続」を押します。
  6. 項目の一覧が表示されたら、「レポートを作成」でレポートに追加します。

プロパティが一覧に出ない場合、ヘルプでは、Looker Studio と Search Console に同じ Google アカウントでログインしているか、そのプロパティに少なくとも閲覧の権限があるかを確かめるよう案内しています。

「サイトのインプレッション」と「URL のインプレッション」の選び方

Search Console には、表示回数の集計方法が2つあります。「サイトのインプレッション」はサイト単位の集計で、1回の検索で同じサイトの複数のページが表示されても、表示回数は1回と数えます。「URL のインプレッション」はページ単位の集計で、ページごとに数えます。そのため、同じ期間でも、CTRや平均掲載順位の値が2つの表で異なります。

見たいもの選ぶ表
サイト全体のクリック・表示回数の推移、検索語別の表サイトのインプレッション
ページ(記事)別のクリック・表示回数、ページと検索語の組み合わせURL のインプレッション
Discover や Google ニュースでの表示URL のインプレッション(ヘルプでは、これらの検索タイプはこちらだけが対応)

1つのデータソースで使えるのはどちらか一方だけです。両方を見たいときは、2つのデータソースを作り、同じレポートに追加します。グラフごとに、どちらのデータソースを使っているかが分かるよう、見出しに書いておくと混乱しにくくなります。表示回数の数え方は「表示回数の数え方の違い」で詳しく説明しています。

GA4を接続して、レポートを組み立てる手順

GA4も同じように、「データソース」の作成から「Google アナリティクス」のコネクタを選び、アカウントとプロパティを選んで接続します。レポートの組み立ては、次の4つの段階で進めます。

  1. レポートを作る:「作成」から「レポート」を選び、最初のデータソースを追加します。追加のデータソースは「データを追加」から加えます。
  2. グラフと表を置く:「グラフを追加」から、スコアカード(1つの数字を大きく表示する部品)、時系列グラフ、表などを選びます。右側の設定で、データソース・ディメンション・指標を選びます。
  3. 操作の部品を置く:「コントロールを追加」から期間の選択やプルダウンのリストを置くと、見る人が期間やページを切り替えられます。
  4. フィルタを設定する:グラフごとに、例えば「セッションのデフォルト チャネル グループが Organic Search」のように条件を付け、自然検索だけに絞ります。

スコアカードには「比較の期間」を設定でき、前の期間や前年の同じ期間との差を表示できます。毎月の報告では、ここを設定しておくと、増減を言葉で説明しやすくなります。

計算フィールドで分類を足す

計算フィールドとは、元のデータにない項目を、関数を使って作る機能です。SEOでは、検索語を「指名(社名・サービス名を含む)」と「それ以外」に分けるときに使えます。

CASE
  WHEN REGEXP_MATCH(Query, ".*(seoagent|エスイーオーエージェント).*") THEN "指名"
  ELSE "指名以外"
END

上の式の社名は例です。自社の名前の書き方の揺れ(英字・カタカナなど)を含めて調整します。Search Console の画面にもブランド名を含む検索語の絞り込みがありますが、使える条件(対象のプロパティや表示回数)があります。レポート側で自社の基準で分けておけば、条件を満たさないサイトでも同じ形で見られます。

シンプルなSEOレポートの構成例

最初から多くのグラフを並べる必要はありません。例:次の3ページの構成なら、毎月の確認と報告に使え、作るのにも時間がかかりません(説明用の例です)。

ページ置くもの使うデータソース答える問い
1. 全体期間の選択、スコアカード(クリック数・表示回数・CTR・平均掲載順位)、日別の推移グラフSearch Console(サイトのインプレッション)検索からの流れは増えているか、減っているか
2. ページ別ページ別の表(クリック数・表示回数・CTR・平均掲載順位)、ページを選ぶと検索語が見られる表Search Console(URL のインプレッション)どの記事が伸び、どの記事を見直すか
3. 成果自然検索のランディング ページ別のセッション・エンゲージメント率・キーイベントGA4検索から来た人が成果につながっているか

2ページ目の表で「表示回数は多いのにCTRが低い」記事を見つけたら、タイトルと説明文の見直しの候補になります。判断の手順はクリック率(CTR)の見方、3ページ目の読み方はランディングページ分析の進め方とキーイベントの設定で説明しています。

SEOレポートの月次の型:数字・比べ方・次にすること

SEOレポートは、毎月同じ項目を同じ画面から取り出し、「何が変わったか」と「次に何をするか」を書く形にすると、読む人が判断に使えます。Looker Studio で作る場合も、表計算ソフトで作る場合も、次の型が使えます。

項目取り出す場所書き方
表示回数・クリック数・CTR・平均掲載順位Search Console の検索パフォーマンス(検索タイプ「ウェブ」)今月の値と前月比。季節で増減するテーマは前年同月とも並べる
伸びたページ・下がったページ同じ画面の「ページ」タブで期間を比較上位数件と、変化の理由として考えられること(記事の追加・修正、アップデートの時期)
自然検索からの成果GA4 のランディング ページ(Organic Search に絞る)のセッションとキーイベント成果につながったページ
行ったこと作業の記録公開・修正した記事と日付
次にすること上の数字例:表示回数が多くCTRの低い記事2本のタイトルを直す、のように数字と結びつける

書くときの決まりを3つ持っておくと、報告の信頼が保てます。取得できなかった値は推測で埋めず「不明」と書くこと。順位が変わらないのにクリックだけ減った月は、表示回数とCTRを並べ、検索結果の形(AIによる概要など)の変化も確かめたと書くこと。平均掲載順位は、表示された検索語が増えると個々の順位が同じでも動くため、単独で良し悪しを書かないこと。何をKPIにするかの決め方は「SEOのKPIの決め方」で説明しています。

レポートの共有と、データの認証情報

作ったレポートは、Google ドキュメントのように「共有」から相手を指定して共有できます。閲覧だけの権限と、編集できる権限を分けられます。社外に渡す場合は、「リンクを知っている全員」が見られる設定にしてよいかを事前に確かめます。

共有で見落としやすいのが、データソースの「認証情報」です。

認証情報見る人に起きること向いている場面
オーナーの認証情報見る人が Search Console や GA4 の権限を持っていなくても、データが表示される社内外の報告用。誰が見られるかを共有の設定で管理する
閲覧者の認証情報見る人自身がデータの権限を持っていないと、グラフが表示されないデータの権限を持つ人だけに見せたい場合

オーナーの認証情報にすると、レポートを共有した相手は、元のツールの権限がなくてもデータを見られます。共有の範囲は慎重に決めます。担当者が異動や退職をしたときに、データソースのオーナーのアカウントが使えなくなるとレポートが止まるため、会社で管理するアカウントで作るのが安全です。

数字が合わない・エラーになるときの理由と対処

起きること理由対処
検索語別の表の合計が、全体のクリック数より少ないごく少数の人しか使わない検索語は、プライバシー保護のため表の行に出ない合計はスコアカード、内訳は表、と役割を分けて見る
Search Console の画面と同じ期間なのに数字が違うサイト単位とURL単位で集計が違う。期間のタイムゾーンや、集計中の日を含めているかも影響する同じ集計方法・同じ期間で比べる。集計の終わった日だけを使う
今日の変化が反映されないヘルプによると、Search Console など Google のマーケティング系のデータは12時間ごとに更新され、この間隔は変えられない。GA4は1・4・12時間から選べる日々の細かな変化は元の管理画面で確かめる
GA4のグラフがエラーになるGA4のデータの読み込みには、プロパティごとの上限(割り当て)があり、超えると一時的に表示できなくなるグラフの数を減らす、同じ内容のデータソースを1つにまとめる、オーナーの認証情報を使う
GA4の数字が少ない行が表示されない利用者の特定を防ぐため、データが少ない場合に一部が表示されないことがある(しきい値)期間を広げる、細かく分けすぎない
Search Console のクリックと GA4 のセッションが一致しない数え方の違う別のデータ一致させようとせず、傾向を見比べる

GA4の割り当てについて、Google のヘルプでは、レポートの画面を右クリックして「Google アナリティクスのトークン使用量」を開くと、グラフごとの使用量を確かめられると案内しています(画面の項目名は変わることがあります)。上限の値は、GA4 Data API の割り当てのページで公開されています。

また、Search Console には集計の不具合を記録した「データの異常」のページがあります。2025年5月13日から2026年4月27日までは、表示回数が正しく記録されなかったと記録されています(クリック数は影響なし)。この期間をまたぐ推移グラフを報告に使うときは、注記を添えます。

Looker Studio を使うべきか:向いている場合・向いていない場合

Looker Studio は便利ですが、作ったレポートを見続ける体制がないと、作って終わりになりがちです。次の表で判断します。

状況判断
毎月、上司や取引先に同じ形で報告している向いている。数字の転記の手間を減らせる
Search Console と GA4 を並べて見たい向いている。1画面で入口と成果を見られる
記事が少なく、検索での表示もまだ少ない急がなくてよい。まず Search Console の画面で、表示されているかを確かめる
原因を細かく調べたい(特定の日、特定の検索語)元の管理画面の方が速いことが多い。レポートは定点観測、調査は管理画面、と分ける
大量のデータを複雑に組み合わせたい表示が遅くなったり、上限に当たったりしやすい。グラフの数と組み合わせを絞る

レポートは、見た後に何をするかが決まっていて初めて役に立ちます。「CTRが低い記事はタイトルを見直す」「成果が少ない記事は案内を見直す」のように、数字と作業の結び付きを先に決めておきます。

よくある質問

Looker Studio は本当に無料ですか?

基本の機能は無料で使えます。チームでの管理機能やサポートが付く有料版(Data Studio Pro、旧 Looker Studio Pro)もありますが、SEOのレポートを作るだけなら無料版で始められます。外部のデータにつなぐ一部のコネクタは、提供元によって有料の場合があります。

名前が Data Studio に戻って、作ったレポートは使えなくなりますか?

Google Cloud の告知では、既存のレポート、データソース、利用者は、操作なしで新しい環境に移行されます。古いURLは新しいURLに転送されます。会社のネットワークで外部サイトを制限している場合は、新しいドメインの許可が必要なことがあります。

Search Console のデータは何か月分まで見られますか?

Search Console の検索パフォーマンスのデータは、最大16か月分です。それより前のデータを残したい場合は、定期的に書き出して保存しておく必要があります。

テンプレートから作ってもよいですか?

使えます。ただし、テンプレートのグラフが、どちらの集計方法(サイト単位・URL単位)やどのフィルタを使っているかを確かめてから使います。自社の報告で答えたい問いに合わせて、不要なグラフは削ります。

SEOAGENTでできること

SEOAGENTでは、Search Console と GA4 を連携し、サイト全体と記事ごとに、クリック、表示回数、CTR、平均順位、検索語の推移、GA4の自然検索からの訪問と成果として設定したキーイベントを確認できます。各データの取得時刻と、接続していないデータは画面の帯に表示します。レポートを自分で組まなくても、記事詳細の「次の一手」から改善項目へ進めます。

Looker Studio(現Data Studio)と関わる分析・効果測定の記事は「分析・効果測定の記事一覧」にまとめています。

参考情報

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