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アクセス解析とは:見る指標と、無料で始める手順

自社サイトのアクセス数や来訪者を調べたいとき、何をどのツールで見ればよいかを整理します。GA4とSearch Consoleで測れること・測れないこと、目的別に見る指標、数字がツールごとに違う理由、月1回の点検の手順を、当サイトの実際の数字とあわせて説明します。

アクセス解析とは:見る指標と、無料で始める手順

この記事の要点:

  • アクセス解析とは、Web サイトに来た人の数・来た経路・サイト内での行動を記録して数え、サイトの改善に使うことです。
  • 無料で始めるなら、Google の 2 つの公式ツールを役割で分けて使います。検索結果での表示とクリックは Search Console、サイトに来た後の行動と成果は Google アナリティクス(GA4)で見ます。
  • 「アクセス数」はツールによって違う数字になります。Google の説明では、Cookie の同意、タイムゾーン、URL の数え方、ボットの除外などが違いの原因です。差よりも、同じ方向に動いているかを見ます。
  • 最初に見る指標は目的で決めます。集客を見るならクリックとセッション、問い合わせを見るならキーイベント、記事の読まれ方を見るならエンゲージメント率と、入口になったページです。

アクセス解析とは:サイトに来た人と行動を数えて改善につなげること

アクセス解析とは、Web サイトに来た人の数、どこから来たか、サイトの中で何をしたかを記録して数え、サイトの改善に使うことです。「Web 解析」とも呼ばれます。数えること自体が目的ではなく、「どのページを直すか」「どの集客の方法を続けるか」を決める材料にするために行います。

アクセス解析で扱う数字は、大きく 3 つの段階に分かれます。

段階分かること主な指標主なツール
サイトに来る前検索結果にどれだけ表示され、どれだけクリックされたか表示回数、クリック数、クリック率(CTR)、平均掲載順位Search Console
サイトに来た時何人が、どの経路で、どのページから来たかセッション、ユーザー、チャネル、参照元、ランディングページGA4
サイトに来た後どのページを見て、問い合わせなどの成果に至ったか表示回数(PV)、エンゲージメント率、キーイベントGA4

Google 検索セントラル「Search Console と Google アナリティクスのデータを SEO に使用する」は、「検索パフォーマンスに関する信頼できる情報源は常に Search Console であり、サイト内での行動に関する信頼できる情報源は Google アナリティクスです」と説明しています(2026 年 10 月 13 日確認)。この 2 つを役割で分けて使うのが、無料で始めるアクセス解析の基本です。

アクセス解析で分かること・分からないこと

アクセス解析で分かるのは「何が起きたか」で、「なぜ起きたか」は数字だけでは分かりません。数字は原因を探す入口として使い、理由はページの内容、検索結果、読み手の行動などを見て確かめます。

分かること分からないこと(別の方法で確かめる)
どのページに何回のセッションがあったか読み手がそのページをどう感じたか(問い合わせの内容、アンケート、ヒートマップで補う)
Google 検索でどの検索語で表示・クリックされたかGoogle 以外の検索エンジンでの表示回数(Search Console は Google 検索だけが対象)
どの経路(検索・SNS・他サイト・AI アシスタントなど)から来たか検索結果や AI の回答を見ただけで、クリックしなかった人の行動
問い合わせなどのキーイベントが何回起きたかその後の商談や契約に至ったか(社内の記録と組み合わせる)
自社サイトの実測の数字他社サイトの正確なアクセス数(外部のツールで分かるのは推計)

他社サイトのアクセス数は、外部のツールで見積もることはできますが、その数字は推計です。各ツールは検索順位や検索数などから流入を推定しており、実際の訪問を数えているわけではありません。自社サイトの計画に使うときは、目安として扱います。ページ上の行動を目で見る方法は「ヒートマップ分析とは」で説明しています。

無料で使える公式ツール:GA4とSearch Consoleの役割分担

無料でアクセス解析を始めるなら、Google アナリティクス(GA4)と Google Search Console の 2 つで、必要な数字のほとんどを見られます。どちらも Google の公式ツールで、測る対象が違います。

項目Search ConsoleGoogle アナリティクス(GA4)
測る対象Google 検索の検索結果でのサイトの表示とクリックサイトやアプリでの利用者の行動(イベント)
データの集め方Google 検索のデータ。サイトにタグを入れる必要はない(所有権の確認が必要)サイトに入れた Google タグがデータを送る
主な指標クリック数、表示回数、CTR、平均掲載順位セッション、ユーザー、表示回数、エンゲージメント率、キーイベント
対象の流入Google 検索だけ検索・SNS・メール・広告・他サイト・AI アシスタントなど、すべての経路
分かる検索語表示・クリックされた検索語(クエリ)原則として分からない(Search Console と連携すると一部を見られる)

アナリティクス ヘルプ「次世代のアナリティクス、Google アナリティクス のご紹介」によると、GA4 はセッションベースではなくイベントベースのデータを使い、ウェブサイトとアプリの両方のデータを集めます。従来のユニバーサル アナリティクスは、2023 年 7 月 1 日に標準プロパティのデータ処理が停止されています(2026 年 10 月 13 日確認)。

始める手順

  1. Search Console にサイトを「プロパティ」として追加し、所有権を確認します。サブドメインや http・https をまとめて見たい場合はドメイン プロパティを選びます。
  2. GA4 のプロパティとウェブ データ ストリームを作り、Google タグ ID(「G-」で始まる ID)を確かめます。
  3. Google タグをサイトの全ページに入れます。WordPress なら、プラグインやタグマネージャーのどれか 1 つの方法で入れ、二重に入れないようにします。
  4. 問い合わせの送信など、成果にあたる行動をキーイベントとして設定します。
  5. 必要なら Search Console と GA4 を連携し、GA4 の画面でも検索語を一部見られるようにします。手順はGA4とSearch Consoleの連携で説明しています。

目的別に最初に見る指標

最初に見る指標は、アクセス解析で何を知りたいかで決めます。すべての指標を毎回見るより、目的ごとに 2〜3 個に絞るほうが、変化に気づきやすくなります。

目的最初に見る指標見る場所次に調べること
検索からの集客を知りたいクリック数、表示回数Search Console の検索パフォーマンスどのページ・検索語で増減したか
サイト全体の訪問を知りたいセッション、ユーザー(経路別)GA4 のトラフィック獲得どの経路が増減したか
問い合わせを増やしたいキーイベントの数、経路別・入口ページ別のキーイベントGA4 のキーイベント、ランディングページ成果が出ている入口と出ていない入口の違い
記事の読まれ方を知りたいエンゲージメント率、入口になった回数GA4 のランディングページ読まれていない記事の検索語と内容のずれ
検索結果での見え方を直したいCTR、平均掲載順位Search Console の検索パフォーマンスtitle と説明文が検索語に答えているか

指標の意味は、それぞれ次の記事で説明しています。セッションとユーザーの違いはGA4のセッションとユーザーの違い、成果の設定はキーイベントとは、入口のページの分析はランディングページ分析のやり方です。

アクセス数がツールによって違う理由

同じサイトの同じ期間でも、Search Console のクリック数と GA4 のセッション数は一致しません。Google 検索セントラルの同じ文書は、2 つのツールは使う指標とシステムが違うため、最も似た指標どうしでも正確には一致しないと説明し、総数が一致しなくても一般的な傾向に同じパターンがあることが重要だとしています(2026 年 10 月 13 日確認)。文書が挙げる主な原因は次のとおりです。

原因Google の説明(要約)数字への影響
GA4 の実装タグを付けていないページがあるなど、実装や設定の問題が GA4 のデータに影響するGA4 が少なく出る
Cookie・同意利用者がトラッキングを拒否すると、GA4 のデータにずれが生じるGA4 が少なく出る(同意モードでは一部がモデリングで補われる)
タイムゾーンSearch Console は太平洋時間(PT)で固定、GA4 は選べる日別の数字がずれる
アトリビューションSearch Console は Google 検索のすべてのクリックを数える。GA4 はモデルで割り当てる経路別の数字がずれる
URL の数え方Search Console は正規 URL だけ、GA4 はタグのあるすべての URLページ数が GA4 のほうが多くなりやすい
HTML 以外のページPDF などは Search Console には出るが、GA4 では設定しないと測られないSearch Console だけに出るページがある
ボットGA4 は既知のボットとスパイダーを自動で除外するGA4 が少なく出る

ボットの除外について、アナリティクス ヘルプ「既知の bot トラフィックの除外」は、GA4 では既知のボットとスパイダーのトラフィックが自動で除外され、この除外はオフにできず、除外された量も確認できないと説明しています(2026 年 10 月 13 日確認)。同意について、アナリティクス ヘルプ「ウェブサイトとモバイルアプリの同意モード」は、同意を得られない場合は Cookie を保存せず、GA4 ではコンバージョン モデリングと行動モデリングでデータ収集のギャップを補うと説明しています。

差が小さい場合は、修正の必要はありません。差が大きい場合は、まずタグが全ページに入っているか、二重に入っていないかを確かめます。

月1回の点検の手順と記録シート

アクセス解析は、毎日見るより、月に 1 回、同じ手順で同じ数字を記録するほうが、変化を正しく比べられます。Search Console のデータは数日遅れて確定するため、前の月の数字は月初から数日たってから取ると安定します。

  1. 前の月の Search Console のクリック数・表示回数を記録し、前の年の同じ月と比べます。
  2. クリック数が大きく増減したページと検索語を、Search Console の「ページ」「クエリ」で確かめます。
  3. GA4 で、経路(チャネル)別のセッションとキーイベントを記録します。
  4. GA4 のランディングページで、入口になった回数が多いページのエンゲージメント率とキーイベントを確かめます。
  5. その月に行った変更(記事の公開・修正、タグの変更、サイトの改修)を書き添えます。
  6. 次の月に直すページを 1〜3 本決めます。
記録シートの列書く内容の例
月例:2026 年 9 月
Search Console例:クリック数、表示回数(取れなかった値は「不明」)
GA4(全体)例:セッション、キーイベント
GA4(自然検索)例:オーガニック検索のセッション、キーイベント
その月の変更例:記事を 3 本公開、問い合わせフォームを改修
次にすること例:表示回数が多くクリックの少ない記事の title を見直す

例の記入は説明用です。取得できなかった値は「0」ではなく「不明」と書きます。0 と書くと、計測の止まりと本当に 0 だったことの区別がつかなくなるためです。シートを作る代わりにダッシュボードにまとめる方法は「Looker Studioとは」で説明しています。

当サイトのデータで見る例

当サイト(seoagent.jp)の Search Console と GA4 の数字を同じ期間で並べると、2 つのツールが別のものを数えていることが分かります。Site Kit 経由で取得した 2025 年 6 月 16 日〜2026 年 10 月 6 日の値は次のとおりです。

ツール指標値
Search Console表示回数10(表示されたのはトップページのみ、平均掲載順位 42.7)
Search Consoleクリック数0
GA4セッション(全体)46
GA4セッション(自然検索)0

Search Console のクリックが 0 で、GA4 の自然検索のセッションも 0 なので、この 2 つは食い違っていません。一方、GA4 には全体で 46 セッションがあります。これは検索以外の経路(URL の直接入力やブックマーク、他サイトからのリンクなど)の訪問で、Search Console には現れない数字です。「アクセスがあるのに検索のクリックが 0」という状態は、どちらかのツールの誤りではなく、測る対象の違いです。

当サイトでは、この期間に GA4 の設定が 2 つのプラグイン(Site Kit と SEO プラグイン)に分かれていたため、Site Kit の 1 つ(測定 ID は 1 つ)にまとめ、Google タグの送信先が 1 つであることを確認しました。タグが 2 か所から送られていると、同じ訪問が重ねて数えられるおそれがあります。数字を読む前に、計測が正しく動いているかを確かめる例です。

AIからの訪問はアクセス解析でどう見えるか

AI の回答からリンクをクリックして来た人も、GA4 では通常の訪問として数えられ、来た元によってチャネルが分かれます。アナリティクス ヘルプ「デフォルト チャネル グループ」は、「AI アシスタント」チャネルを ChatGPT、Gemini、Deepseek、Copilot、Grok などから来た訪問のチャネルとし、Google の AI による概要と AI モードはこのチャネルから除外され、「オーガニック検索」に含まれると説明しています(2026 年 10 月 13 日確認)。

来た元GA4 のチャネルSearch Console
Google 検索の通常の結果オーガニック検索検索タイプ「ウェブ」に含まれる
Google の AI による概要・AI モードオーガニック検索検索タイプ「ウェブ」に含まれる
ChatGPT・Gemini・Copilot などの AI アシスタントAI アシスタント含まれない(Google 検索ではないため)

このため、Google の AI による概要から来た訪問だけを、通常の検索結果から来た訪問と分けて数えることはできません。AI アシスタントから来た訪問は、GA4 でチャネルを「AI アシスタント」に絞ると見られます。

よくある質問

アクセス解析は無料でできますか?

できます。Google の Search Console と Google アナリティクス(GA4)は、どちらも無料で使える公式ツールです。検索結果での表示とクリックは Search Console、サイトに来た後の行動と成果は GA4 で見ます。

GA4とSearch Consoleはどちらを使えばよいですか?

両方を使います。Search Console は Google 検索の結果での表示とクリック、GA4 はすべての経路からの訪問とサイト内の行動を測るもので、片方だけでは見えない数字があります。検索語を知りたいときは Search Console、成果を知りたいときは GA4 を見ます。

他社サイトのアクセス数は調べられますか?

外部のツールで見積もることはできますが、検索順位や検索数などからの推計です。他社のサイトに来た実際の訪問を数えた数字ではないため、自社の計画には目安として使い、実測の数字と並べて比べないようにします。

アクセス解析はどのくらいの頻度で見ればよいですか?

記録と比較は月に 1 回、同じ手順で行うのが続けやすい方法です。サイトの改修やタグの変更をした直後は、計測が止まっていないかを数日以内に確かめます。日々の小さな増減は、曜日や季節で動くため、判断の材料にしません。

アクセス数とPVは同じですか?

同じではありません。「アクセス数」は決まった定義のない言葉で、セッション(訪問の回数)、ユーザー(人数の目安)、表示回数(PV)のどれを指すかで値が変わります。報告では、どの指標を指すかを書き添えます。人数の数え方は「UU(ユニークユーザー)とは」で説明しています。

SEOAGENTでできること

SEOAGENT の SEO 分析・効果測定では、Search Console と GA4 を連携し、サイト全体と記事ごとに、クリック、表示回数、CTR、平均順位、ユーザー、PV、平均滞在時間、エンゲージメント率を確認できます。「流入と成果」では、GA4 の自然検索からの訪問と、成果として設定したキーイベントを見られます。期間は「直近の確定した月」と「直近 7 日(3 日前まで)」から選べます。

Search Console の表示回数・クリックと、GA4 の訪問・成果は別のデータとして扱い、取得できない状態を「0件」や「問題なし」とは扱いません。各データの取得時刻と、接続していないデータも画面に表示します。記事内のリンクのクリックを数えるには、利用者のタグマネージャーでの設定が必要で、SEOAGENT がサイトにタグを入れることはありません。

アクセス解析と関わる分析・効果測定の記事は「分析・効果測定の記事一覧」にまとめています。

参考情報

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