この記事の要点:
- GA4 のアクティブユーザー数は、指定した期間にサイトを「利用した」と判定されたユーザーの数です。エンゲージメント セッション(10 秒以上続いた、キーイベントが起きた、2 ページ以上見た、のいずれか)があるか、初回訪問などの情報が集まると数えられます(出典:アナリティクス ヘルプ:ユーザーに関する指標を理解する)。
- GA4 の標準レポートで「ユーザー」と表示される数字は、アクティブユーザー数です。総ユーザー数(合計ユーザー数)ではありません。
- 総ユーザー数は期間中にイベントが記録されたすべてのユーザー、新規ユーザー数は初めて訪れたユーザーの数です。数え方が違うため、3 つは一致しません。
- 報告では、どの指標を使ったかを毎回書き添え、期間と指標を変えずに比べます。UA(ユニバーサル アナリティクス)の「ユーザー」は総ユーザー数を指していたため、そのまま並べて比べません。
GA4のアクティブユーザーとは:サイトを利用したと判定された人の数
GA4 のアクティブユーザー数とは、指定した期間にウェブサイトやアプリを利用したユニーク ユーザーの数です。Google のアナリティクス ヘルプは、「指定した期間にサイトまたはアプリを利用したユーザーの数」と定義しています([GA4] ユーザーに関する指標を理解する、2026年10月13日確認)。
「利用した」と判定される条件は、ウェブサイトの場合、次のどれかに当てはまることです。
- エンゲージメント セッションが発生した
- first_visit イベント(初めての訪問)が記録された
- engagement_time_msec パラメータ(ページを見ていた時間)が記録された
エンゲージメント セッションとは、ヘルプの定義では「10 秒以上継続したセッション、コンバージョン イベントが発生したセッション、または 2 回以上のページビューもしくはスクリーン ビューが発生したセッション」です。つまり、ページを開いてすぐに閉じ、何の操作もしなかった再訪問のユーザーは、アクティブユーザーには数えられないことがあります。
アクティブユーザーは GA4 で中心になるユーザーの指標です。ユーザーという言葉の意味や、PV・セッションとの違いは「UU(ユニークユーザー)とは」で説明しています。この記事では、GA4 のユーザー系の指標の違いと、報告でどれを使うかに絞ります。
総ユーザー・新規ユーザー・リピーターとの違い
GA4 のユーザー系の指標は、アクティブユーザー数・総ユーザー数・新規ユーザー数・リピーターの 4 つが基本です。どれも「期間中のユニーク ユーザー」を数えますが、誰を数に入れるかの条件が違います。アナリティクス ヘルプの定義を並べると次のとおりです(総ユーザー数はヘルプでは「合計ユーザー数」とも表記されます)。
| 指標 | ヘルプの定義(要約) | 数に入る条件 | 読み取れること |
|---|---|---|---|
| アクティブユーザー数 | 指定した期間にサイトを利用したユニーク ユーザーの数 | エンゲージメント セッション、first_visit、engagement_time_msec のいずれか | 実際にページを読んだり操作したりした人の規模 |
| 総ユーザー数(合計ユーザー数) | 指定した期間にイベントをトリガーしたユニーク ユーザーの数 | 何らかのイベントが 1 つでも記録された | 計測された訪問者全体の規模 |
| 新規ユーザー数 | first_visit(アプリは first_open)が記録された新しいユニーク ユーザーの数 | 期間中に初めて訪れた | 新しく来た人の数。集客の広がり |
| リピーター | 指定した期間に、過去のセッションを 1 回以上開始したユニーク ユーザーの数 | 以前にも訪れたことがある(過去のセッションがエンゲージメント セッションかは問わない) | 戻ってきた人の数 |
数の大小については、ヘルプが「新規ユーザー数とアクティブ ユーザー数が合計ユーザー数を超えることはありません」と説明しています。ただし同じヘルプは、「すべての新規ユーザーがアクティブであるとは限らないため、新規ユーザー数がアクティブ ユーザー数を超える可能性があります」とも書いています。データのしきい値(個人の特定を防ぐために一部のデータを表示しない仕組み)などの要因で、この関係が崩れて見えることもあるとしています。
ヘルプには、1 人のユーザーが 1 つの区分にしか数えられない例も載っています。以前に訪れたことがある人が再びサイトを開き、操作せずに 10 秒未満で離れた場合は、アクティブの条件を満たさないため、総ユーザー数にだけ数えられます(出典:アナリティクス ヘルプ:ユーザーに関する指標を理解する)。
レポートの「ユーザー」はアクティブユーザーを指す
GA4 の標準レポートに出る「ユーザー」は、アクティブユーザー数です。アナリティクス ヘルプの指標の一覧は、アクティブ ユーザー数の説明に「注: アクティブ ユーザーの指標は、レポートに「ユーザー」として表示されます」と書いています(アナリティクスのディメンションと指標、2026年10月13日確認)。
このため、同じ「ユーザー」という言葉でも、どこで見たかによって中身が違います。
| 見る場所 | 「ユーザー」の中身 | 注意すること |
|---|---|---|
| GA4 の標準レポート | アクティブユーザー数 | 総ユーザー数ではない |
| GA4 の探索(データ探索) | 指標として選んだもの(アクティブ ユーザー数・合計ユーザー数など) | 表の列名で、どの指標かを確かめる |
| GA4 の Data API・連携ツール | 指定した指標名(activeUsers・totalUsers・newUsers など) | ツールの「ユーザー」がどの指標を取っているかを確かめる |
| UA(ユニバーサル アナリティクス) | 総ユーザー数 | GA4 の「ユーザー」とは計算が違う |
社内の報告書やダッシュボードで「ユーザー数」とだけ書くと、作った人と読む人で別の指標を思い浮かべることがあります。表の見出しに「アクティブユーザー数」「総ユーザー数」と指標名をそのまま書くと、取り違えを防げます。
アクティブユーザー数を GA4 で確かめる手順
アクティブユーザー数は、標準レポートの「ユーザー」の列で見られるほか、探索で他のユーザー指標と並べて確かめられます。4 つの指標を同じ期間で並べると、違いが一目で分かります。
- GA4 で対象のプロパティを開き、左のメニューから[探索]を選ぶ
- [空白](自由形式)のデータ探索を作る
- 期間を決める(報告と同じ期間にする)
- 指標の「+」から「アクティブ ユーザー数」「合計ユーザー数」「新規ユーザー数」を追加する(必要ならリピーターも)
- ディメンションに「日付」や「セッションのデフォルト チャネル グループ」を追加し、行に入れる
- 値に 3〜4 つの指標を入れ、同じ行で数字を比べる
画面の項目名は GA4 の更新で変わることがあります。見つからない場合は、ヘルプの指標の一覧で現在の名前を確かめます。探索の手法と設定の例は「GA4の探索レポートとは」で説明しています。
チャネル別に並べると、自然検索から来た人のうち、どれだけがアクティブと判定されたかが分かります。総ユーザー数との差が大きいチャネルは、訪問しても 10 秒未満で離れる人が多い可能性があり、入口のページと検索意図が合っているかを確かめる手掛かりになります(10 秒の条件:アナリティクス ヘルプ:ユーザーに関する指標を理解する)。
1日・7日・30日のアクティブユーザーの見方
アクティブユーザーは、1 日・1 週間・1 か月という期間の長さで分けて見ることがあります。GA4 には、これらを比べた割合の指標があり、ヘルプは次のように定義しています(アナリティクスのディメンションと指標、2026年10月13日確認)。
| 指標 | 計算 | ヘルプの説明(要約) |
|---|---|---|
| DAU/MAU | 1 日のアクティブ ユーザー ÷ 1 か月のアクティブ ユーザー | 過去 30 日間にエンゲージメントを行ったユーザーのうち、当該の 1 日にエンゲージメントを行ったユーザーの割合 |
| DAU/WAU | 1 日のアクティブ ユーザー ÷ 1 週間のアクティブ ユーザー | 過去 7 日間にエンゲージメントを行ったユーザーのうち、過去 24 時間にエンゲージメントを行ったユーザーの割合 |
| WAU/MAU | 1 週間のアクティブ ユーザー ÷ 1 か月のアクティブ ユーザー | 過去 30 日間にエンゲージメントを行ったユーザーのうち、過去 7 日間にエンゲージメントを行ったユーザーの割合 |
ヘルプは、どの割合も「比率が高いほど、エンゲージメント率とユーザー維持率が高いことを意味します」と説明しています。毎日使うアプリや会員サービスでは重要な指標ですが、企業のブログやオウンドメディアのように、検索で必要なときに訪れる人が多いサイトでは、割合が低く出るのが普通です。割合の高い低いより、同じサイトの月ごとの変化を見るほうが役に立ちます。
1 日・7 日・30 日のアクティブユーザー数そのものは、日付ごとに大きく上下します。記事を公開した日やメールを送った日に増えるためです。傾向を見るときは、1 日の数字ではなく、7 日や 30 日の合計で比べます。
報告でどの数字を使うか:目的別の判断表
報告にどのユーザー指標を使うかは、何を知りたいかで決めます。迷ったら GA4 の標準であるアクティブユーザー数を使い、指標名を書き添えます。
| 知りたいこと | 使う指標 | 理由 |
|---|---|---|
| 記事を実際に読んだ人の規模 | アクティブユーザー数 | すぐに離れた訪問を除いて数えるため |
| 計測できた訪問者の全体 | 総ユーザー数 | イベントが 1 つでもあれば数えるため、最も大きい数になる |
| 新しく知ってもらえた人の数 | 新規ユーザー数 | 初めての訪問だけを数えるため、集客の広がりが分かる |
| 戻ってきた人の数 | リピーター | 以前にも訪れた人を数えるため、継続して読まれているかが分かる |
| UA 時代の数字との比較 | 総ユーザー数(探索で出す) | UA の「ユーザー」は総ユーザー数だったため |
| 訪問の回数 | セッション数(ユーザー指標ではない) | 同じ人の複数回の訪問を別に数えるため |
ユーザー数とセッション数の違い、どちらを報告に使うかはGA4のセッションとユーザーの違いで、ページの表示回数は「PV数とは」で説明しています。
報告書には、期間・指標名・対象(サイト全体か、自然検索だけか)の 3 つを必ず書きます。月ごとに指標を変えると、増減が指標の違いによるものか、実際の変化かが分からなくなります。
AI検索からの訪問はどう数えられるか
AI による概要や ChatGPT などの AI の回答にあるリンクからサイトを訪れた人も、GA4 では通常の訪問と同じ条件で数えられます。10 秒以上ページを見る、2 ページ以上読むなどエンゲージメントの条件を満たせば、アクティブユーザーに入ります。
一方、AI の回答を読むだけでサイトを訪れなかった人は、GA4 のどのユーザー指標にも入りません。AI の回答に自社の内容が使われたかどうかは、GA4 のユーザー数では分からないため、Search Console の表示回数など別のデータと分けて見ます。AI のサービスから来た訪問を GA4 で見分ける方法は「GA4の参照元とは」で説明しています。
数字が合わない・少ないときの確認
アクティブユーザー数がほかの数字と合わないときは、多くの場合、定義の違いかデータのしきい値が原因です。よくある誤解と、ヘルプの説明を並べます。
| よくある誤解 | 実際(アナリティクス ヘルプの説明) |
|---|---|
| レポートの「ユーザー」は訪れた人の全員の数 | レポートの「ユーザー」はアクティブユーザー数。全員の数に近いのは総ユーザー数 |
| 新規ユーザー数はアクティブユーザー数より必ず少ない | すべての新規ユーザーがアクティブとは限らないため、新規ユーザー数がアクティブユーザー数を超えることがある |
| UA と GA4 の「ユーザー」は同じ数になる | UA は総ユーザー数、GA4 はアクティブユーザー数を「ユーザー」と表示するため、計算が違う。ヘルプは、ユーザーとセッションに関連する差異は最大 20% 生じると予想されると説明している |
| 探索で行が消えたのは計測の不具合 | データのしきい値で、個人の特定を防ぐために行が除外されることがある |
表の出典:アナリティクス ヘルプ:ユーザーに関する指標を理解する
データのしきい値について、ヘルプは「データのしきい値はシステムによって定義されるため、ご自身で調整することはできません」と説明し、期間を広げると除外されていたデータが表示されることがある、としています([GA4] データのしきい値について、2026年10月13日確認)。訪問の少ないサイトや、短い期間で細かく分けた表ほど、しきい値の影響を受けやすくなります。
UA との違いについては、ヘルプが「UA では「合計ユーザー数」、Google Analytics では、「アクティブ ユーザー」が使用されているため、UA と Google Analytics ではこの指標の計算が異なります」と書いています(指標の比較: Google アナリティクス とユニバーサル アナリティクス、2026年10月13日確認)。
当サイトの数字で比べる:取得している指標と、比べられない理由
当サイト(seoagent.jp)では、Search Console と GA4 の数字を、WordPress の Site Kit の接続を使って毎週自動で取得しています。GA4 から取得している指標は、セッション数・総ユーザー数(totalUsers)・キーイベントの 3 つで、アクティブユーザー数(activeUsers)と新規ユーザー数は取得の対象に入れていません(リポジトリの取得スクリプトの設定)。
2026年10月12日の取得では、2025年6月19日〜2026年10月9日の GA4 の全セッションが 73、うち自然検索からのセッションが 0 でした。記事の公開を始めたばかりで数が少なく、アクティブユーザー数と総ユーザー数の差を「傾向」として読める段階ではありません。また、アクティブユーザー数を取得していないため、4 つの指標を同じ期間で並べた実数は、この記事では示せません。
当サイトがこの状態で決めているのは次の 2 点です。取得していない値は 0 と書かずに「不明」と記録すること、そして報告にアクティブユーザー数を使うと決めた時点で取得の対象に加え、それ以降の期間だけで比べることです。途中から指標を足すと、足す前の期間とは比べられないためです。
よくある質問
アクティブユーザーと総ユーザーはどちらが多くなりますか?
通常は総ユーザー数のほうが多くなります。アナリティクス ヘルプは、アクティブユーザー数が総ユーザー数(合計ユーザー数)を超えることはないと説明しています。差は、イベントは記録されたもののアクティブの条件を満たさなかったユーザーです。
新規ユーザーの定義は何ですか?
期間中に first_visit イベント(アプリでは first_open)が記録された、新しいユニーク ユーザーの数です。同じ人でも、別の端末やブラウザで訪れた場合や、Cookie を削除した後は、新規ユーザーとして数えられることがあります。
UAのユーザー数と比べられますか?
そのままでは比べられません。UA の「ユーザー」は総ユーザー数で、GA4 の「ユーザー」はアクティブユーザー数です。比べる場合は、GA4 の探索で総ユーザー数を出し、それでも定義の違いで差が出ることを前提にします。
アクティブユーザーとUUは同じですか?
同じではありません。UU は「期間中に訪れた重複のない人数」という一般的な考え方で、GA4 ではアクティブユーザー数・総ユーザー数のどちらで数えるかを選ぶ必要があります。報告では、UU として使う指標名を決めて書き添えます。
SEOAGENTでできること
SEOAGENT では、Search Console と GA4 を接続し、サイト全体と記事ごとの数字を確認できます。取得できない値は「不明」として表示し、0 件や問題なしとは扱いません。GA4 の指標の定義そのものを変えることはできないため、どの指標を報告に使うかは自社で決めておきます。
GA4のアクティブユーザーと関わる分析・効果測定の記事は「分析・効果測定の記事一覧」にまとめています。
参考情報
- アナリティクス ヘルプ:[GA4] ユーザーに関する指標を理解する(2026年10月13日確認)
- アナリティクス ヘルプ:アナリティクスのディメンションと指標(2026年10月13日確認)
- アナリティクス ヘルプ:[UA] 指標の比較: Google アナリティクス とユニバーサル アナリティクス(2026年10月13日確認)
- アナリティクス ヘルプ:[GA4] データのしきい値について(2026年10月13日確認)
- アナリティクス ヘルプ:自動的に収集されるイベント(2026年10月13日確認)



